豊川稲荷秋季大祭は、愛知県豊川市の豊川稲荷で行われるお祭りです。今年は11月18日(土)・19日(日)に開催されました。
今回の現地レポートでは、初日の秋季大祭の様子をご紹介。また2023年に初開催された新しいお祭り「白狐(びゃっこ)祭」の様子もお送りします。
豊川稲荷秋季大祭は愛知県豊川市の秋のお祭り
豊川稲荷秋季大祭は豊年(穀物が豊かに実ること)を祝う愛知県豊川市の秋のお祭りですが、あいにくこの日の最高気温は12℃と、秋というより冬のような寒空。時折吹く風のせいで体感的にはさらに寒く感じます。
このお祭りは、別名「大提灯まつり」とも呼ばれていて、境内に大小さまざまな提灯が数おおく飾られることで知られています。これは、「花車」と呼ばれるもので、空に浮かぶ傘のように同心円状に365個の提灯が飾られています。
下記の2つの大提灯はクレーンで釣り上げられていて、直径5m、高さが10mもあります。大提灯は愛知県西尾市の一色町から寄贈されたものとのことです。
参道脇では、お猿さんが芸をしていました。服から出ている尻尾もかわいいです。
稚児行列・神輿渡御の様子
本殿の方から、化粧をし衣装を着た稚児が、おとなと共に歩いていきます。
笙などの演奏をしながら歩く一隊。
2tもの重量のある立派な神輿がやってきます。そのまま真っすぐに進むかと思いきや、角度を変えて曲がり、神輿が目の前を通り過ぎます。その後の様子を動画に収めました。
11/18 豊川稲荷秋季大祭で2tもの重量のある立派な神輿が目の前を通り過ぎる様子
「豊年祭、豊年祭。300年の豊年祭♪」 pic.twitter.com/SklMuyDHGa
— ゆうみ (@hi103026) December 10, 2023
豊川稲荷秋季大祭の全国骨董市・青空テント市の様子
骨董市は、茶碗などの磁器やさまざまな動物を模した置物など昔懐かしい品物が売られていて、お客さんは熱心に商品を見ていました。こちらはテント市です。主に衣類やキャラクターのおもちゃなどの日用品が売られていました。
豊川いなり寿司大集合
豊川いなり寿司大集合は、豊川市初の地域ブランド認定である「豊川いなり寿司」をPRするための催しです。いなり寿司は諸説ありますが、江戸・名古屋と並び豊川稲荷の門前町も、いなり寿司の発祥地のひとつとされています。
豊川いなり寿司の特徴ですが、まず、一般的ないなり寿司はあぶら揚げを甘辛く煮たなかに酢飯を詰めますね。酢飯にはご飯やお揚げ、にんじんやゴマなどが混ぜられていることもあります。
一方、豊川いなり寿司は、油あげのなかに酢飯を詰めているのは同じですが、そこにバラエティーに富んだオリジナルの具材が、トッピングのように添えられているのです。
豊川いなり寿司大集合の様子
豊川いなり寿司の「のぼり旗」今回の豊川いなり寿司大集合では、6種類の商品を販売していました。
6種類の商品のなかから、どれを選ぶか迷いましたが、こちらの商品を紹介します。こちらで販売されていたいなり寿司では、愛知県名物の「みそカツ」がいなり寿司の上に乗っているものの他、
・白いなり寿司(酢飯のみ)
・しょうゆで味付けされた青菜とわさびが入ったいなり寿司
・細かく刻んだ大葉と紅しょうがの入ったいなり寿司
それぞれのいなり寿司の感想は、みそカツは肉を使っているだけあって食べ応えがあり、青菜とわさびは、わさびがアクセントになっています。
大葉と紅しょうがは、それぞれの味がうまく混ざって食感もよい感じです。白いなりはシンプルなので甘さ控えめのお揚げ自体の味がきわ立っていました。
豊楽殿での奉納公演の様子
豊楽殿では、下記のスケジュールに従って奉納公演が行われていました。
篳篥と弦楽器とキーボードによる演奏
大正琴による演奏
和太鼓演奏
白狐祭とはどのようなお祭り?
今年から豊川稲荷秋季大祭のなかで夕方16時から夜20時にかけて行われる、豊川地域全体を盛り上げるための新たなイベントが白狐祭です。
そもそも、なぜ白狐という名前が付けられているのか。その答えは、豊川稲荷公式ホームページにあります。
「豊川稲荷は正式名を『妙嚴寺』と称し、山号を圓福山とする曹洞宗の寺院です。一般的に『稲荷』と呼ばれる場合は、『狐を祀った神社』を想像される方が多数であると思われますが、当寺でお祀りしておりますのは鎮守・豐川吒枳尼眞天(とよかわだきにしんてん)です。豐川吒枳尼眞天が稲穂を荷い、白い狐に跨っておられることから、いつしか『豊川稲荷』が通称として広まり、現在に至っております。」(引用:豊川稲荷公式ホームページより※太字は筆者)
つまり、豊川稲荷で祀られているのが白狐であるため、白狐祭ということなのですね。
白狐祭の様子
白狐祭は夜店として、からあげなどの屋台と体験型のワークショップ、また祭りならではのボールすくいなどの遊戯の屋台があり、大人も子供も楽しめるお祭りで大勢のお客さんで賑わっていました。
また、開催中の境内は一面ライトアップされて、昼の豊川稲荷とは違った空間を楽しむことができます。
花車は幻想的に空に浮かび上がっています。夜の屋台の様子。提灯に灯りがついています。
白狐祭のためのステージイベントとして「白狐祭豊楽殿show」と題した催し物の様子を紹介します。白狐祭オープニングショーの様子
白狐にまつわるオリジナルの曲を作り、その曲に合わせてオリジナルの振り付けで踊る様子。客席に、一緒に手拍子や同じ動作を促したりして場がさらに盛り上がっていきます。
白狐祭ショータイムでは「ENDRESS」「豊川高校チアリーディング部」「三遠ネオフェニックス」の皆さんによるショータイムが行われました。
白狐祭のフィナーレ前の様子です。時間は18:30頃。このときの気温は8℃で、フィナーレの幕が開くのを待つ観客たちは冬の装いです。
白狐にまつわるオリジナルの曲を作られた方が、実際にその曲を生演奏で演奏し、それに合わせて踊る様子。これにて、フィナーレです。ステージの皆さん、寒いなかお疲れさまでした。
豊川稲荷秋季大祭は、1日のうちで朝から夜までさまざまな催し物やお店が出店していて、いつ行っても楽しいお祭りです。次回開催の際には、ぜひ豊川稲荷秋季大祭に足を運んでみてください。