※2021年は新型コロナウイルス蔓延の影響で自粛となりました。
2022年には無事に開催されることを願いつつ、コロナウイルスの終息のために感染予防を心がけましょう。
(2021年3月13日 編集部)
目次
桜のシーズンになると毎年テレビ画面に映し出される上野公園
桜前線が首都圏を通過する頃になると、毎年のように上野公園の様子がテレビ画面に映し出されます。桜の花の見頃の時期には1日の数十万の人々が訪れています。例年3月下旬から4月上旬に「うえの桜まつり」が開催されており、2019年には3月21日から4月7日に行われました。
(この記事は2020年に公開されたものを再編集しています。2021年3月13日 編集部更新)
寛永寺を創建した天海僧正が吉野山から移植した桜が起源
現在の上野公園の一帯は、江戸時代には寛永寺の境内でした。徳川家の菩提寺を創建した天海僧正は、約400年前に吉野山から桜を移植させました。元禄年間には、江戸きっての桜の名所として知られるようになっていたのです。今では「日本さくら名所100選」の一つに数えられています。
花見を楽しむ人々のシートが切れ目なく繋がる上野公園
上野公園はJR上野駅の公園口に直結しています。上野駅は大きく出口も多いのですが、電車を降りたら3階に上り、案内板に沿って進めば、改札越しに公園が見えるので迷うことはないでしょう。
上野公園の中央通り沿いには約800本、上野公園一帯では約1200本のソメイヨシノが育ち一斉に花を咲かせます。
桜の花の下は花見を楽しむ人々のシートが切れ目なく繋がります。よりよい場所を確保するために、毎日激戦が繰り広げられているのです。公園の開放時間は5:00~23:00です。朝早くから場所取りをする若い会社員の姿も少なくありません。また、これは禁止されていますが、前日の閉園前にシートを敷く人までいます。ですから絶好の場所で落ち着いて花見をするのは極めて難しいのが現状です。平日の夜はいつも職場単位で花見をする人で溢れます。休日は一日中プライベイトなグループがつめかけています。比較的空いているのは平日の日中、日曜日の夜のようです。さらに場所の確保については、場所の確保をしながら待っている人に宴会が始まる前の時間まで場所を貸してもらったり、宴会が終わりそうなグループを探して宴会終了後に譲ってもらったりというのも、裏ワザとなるかもしれません。
上野公園の敷地内には13の常設トイレが設置されています。中央通り沿い付近であれば、西郷隆盛像の西、正岡子規記念球場の南の2ケ所です。花見の時期には大勢の人々が訪れるため、これでは足りません。例年中央通りの北端、南端に2つの仮設トイレが準備されています。とは言っても、これで充分という訳ではなく、行列が途切れることはありません。従ってトイレに行く場合には待ち時間も考慮に入れなければなりません。
ぼんぼりに灯が燈され江戸の春の情緒が漂う上野公園
「うえの桜まつり」の期間中、JR上野駅周辺、上野東照宮境内、不忍池の周辺などに約200の露店が出店しており、花見をしながら食べたいものが勢揃いしています。ただ花見の人気エリアからは少し離れているので、宴会を始める前に買い出しをしておくのがいいでしょう。夜間にはライトアップも行われます。約1000個のぼんぼりに灯が燈されると、園内には江戸の春の情緒が漂います。
ぼんぼりに照らされる夜桜は何時間見ても飽きないものですが、公園の閉園時間は23:00なので、それまでには帰宅しなければなりません。
花見の前後に訪れたい上野公園内の文化施設
上野公園には、パンダを飼育する動物園の他、国立博物館、国立西洋美術館、東京都美術館などの文化施設が集中しているので、花見の時間の前後を利用して立ち寄ってみるのもいいでしょう。
「うえの桜まつり」は、「日本さくら名所100選」の一つに数えられる上野公園で、毎年3月下旬から4月上旬に開催されています。元禄年間からの桜の名所が、ぼんぼりでライトアップされると、園内は江戸の春の情緒で包まれます。