日本には大小様々な花火大会が年間を通じて催されていますが、世界ではどんな花火大会が行われているのでしょうか。この記事では、ギネス世界記録に登録されている「花火に関する世界一」と、世界一が出たイベントについてご紹介します。
大迫力のスケール!世界のスゴイ花火大会3選
世界中で行われている花火大会ですが、その中でも特に有名なのが、「Steamboat Springsウィンター・カーニバル」、「ラスアルハイマ・ニューイヤーズイブ」、「ブルジュ・ハリファ:カウントダウンイベント」です。この3つの花火大会は、ギネス世界記録に認められた「世界一」を持っています。花火大会の概要と、どのような世界一を持っているのかをご紹介します。
◇世界一の大きな花火!アメリカ「Steamboat Springsウィンター・カーニバル」
アメリカ・コロラド州のSteamboat Springsでは、毎年2月上旬に「Steamboat Springsウィンター・カーニバル」が開催されます。カーニバルは、アスリートたちにウィンタースポーツプログラムを提供している「Steamboat Springsウィンタースポーツクラブ」が運営しています。
5日間行われるカーニバルの4日目、午後7時から始まる夜の祭典では、アスリートたちのパフォーマンスとともに花火が打ち上げられます。
2020年2月8日の夜の祭典では、重さ約1,270kg、直径1.57mの超巨大花火が打ち上げられました。この花火は現場に待機していたギネス世界記録の審査員によって、「世界最大の打ち上げ花火」と認定され、認定証が花火を打ち上げたチームに手渡されました。
◇いくつものギネス世界記録を持つ、アラブ「ラスアルハイマ・ニューイヤーズイブ」
ラスアルハイマそのだけでなく、世界記録の花火,それは、世界の舞台にしっかりとスラ,ラスアル ハイマを持っているhttps://t.co/ebuakWKfez pic.twitter.com/GtibFka9cN
— Discover Ras Al Khaimah (@RasAlKhaimahJP) January 4, 2018
アラブ首長国連邦の首長国の一つ、ラス・アル・ハイマでは、毎年、年越しのカウントダウンイベント「ラスアルハイマ・ニューイヤーズイブ」を開催しています。
ラスアルハイマ・ニューイヤーズイブでは、2018年と2019年に「世界最大の打ち上げ花火」、「最長の連鎖花火」、「最長の直線花火」という3つのギネス世界記録が認定されています。2020年の1月1日には、173機のドローンが同時に花火に点火した「同時に花火を打ち上げた無人空中機の数」と、全長3,788.86mの花火の滝を作った「最長の花火の滝」という2つのギネス世界記録が新たに追加されました。
「世界最大の打ち上げ花火」の記録は、Steamboat Springsウィンター・カーニバル2020で更新されたため、現在は4つのギネス世界記録を保持していることになります。
◇世界一多い花火を打ち上げたドバイ「ブルジュ・ハリファ:カウントダウンイベント」
謹賀新年。今年もよろしくお願いします。UAEのドバイにある世界一高い高層ビルであるブルジュ・ハリファでは、毎年新年のカウントダウンがイルミネーションや花火とともに行われます。数時間前に行われた今年のイベントの動画がネットで紹介されており、見応えがあります。pic.twitter.com/842qFeUycT
— Oguchi T/小口 高 (@ogugeo) January 1, 2020
ドバイでは、新年を祝うカウントダウンイベントで、盛大な花火大会を開催しています。
世界一高いビル「ブルジュ・ハリファ」を中心に、人工島「パームアイランド」などからも花火が打ち上げられます。2014年のイベントでは、6分間に50万発以上の花火を打ち上げ、「世界最大の花火打上数」としてギネス世界記録に認定されました。
日本だって負けてない!世界に誇る花火の祭典
海外の花火はエンターテインメント性を重視しており、技術よりも派手さを求める傾向があるため、海外の花火が「世界一」になることが多いようです。日本では、高度で繊細な技術により、見る人の心に響くような花火が喜ばれます。ギネス記録で「世界一」と認定されたものはあまりありませんが、日本の花火の中で数少ない、ギネス世界記録に認定された花火「四尺玉花火」を打ち上げている花火大会をご紹介します。
◇世界一重い打ち上げ花火をギネス世界記録にした「こうのす花火大会」
埼玉県鴻巣市で2002年から開催されている「こうのす花火大会」は、地元の商工会青年部が手作りで始めた花火大会です。毎年10月の第1土曜日に開催され、大会のラストに打ち上げられる300連発のスターマイン「鳳凰乱舞(おおとりらんぶ)」が有名です。
日本でギネス世界記録に認定されたのは、2014年のこうのす花火大会で打ち上げられた「世界一重い打ち上げ花火」です。「四尺玉」と呼ばれるもので、直径105cm、重量は464kgあります。残念ながらこの記録は、2018年にアラブで打ち上げられた直径1.4m、重量1087.26kgの花火に抜かれてしまいました。
現在日本で四尺玉が打ち上げられるのは「こうのす花火大会」と、次にご紹介する「片貝まつり」のみとなっています。
◇400年以上の伝統を今に伝える花火の祭り「片貝まつり」
新潟県小千谷市片貝町の「片貝まつり」は、400年以上続く伝統あるお祭りです。毎年9月9日、10日に開催され、2日間で1万5千発の花火を打ち上げます。
こうのす花火大会と違う点は、片貝まつりでは正四尺玉を打ち上げます。正の字が付けられているのは花火の玉が正式に四尺(約120cm)ある証明でもあり、一度でも見てみるとその大きな差が実感できます。
約800mの高さまで打ち上がり、直径約850mもの大きさに広がります。打ち上げ用の筒は、高さ5.2m、厚さ1.8cmの鋼鉄で作られたものを使用しています。片貝まつりの正四尺玉はギネスには登録しませんでしたが、参考値としては記録されていた事があります。そもそも、この花火は記録の為ではなく、片貝町に住む成人のお祝いとして打ち上げられる想いがこもった花火なのです。
片貝まつり 「花火の町」の伝統文化が胸を打つ。打ち上げるのは「自分たちの花火」
まとめ
日本では夏の風物詩である花火大会ですが、海外ではカウントダウンイベントなど、イベントを盛り上げるための舞台装置のような役割を担っています。日本のような繊細な美しさとは異なりますが、花火が人々に感動を与える点は世界共通です。「世界一」の花火と出会う旅を計画してみてはいかがでしょうか。