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葵祭と京の三大奇祭「やすらい祭」|観光経済新聞

2019/12/7
2019/12/18
葵祭と京の三大奇祭「やすらい祭」|観光経済新聞

観光経済新聞のコラム記事連載が、2019年9月14号からスタートしました!「お祭り」をフックに旅情あふれる記事を、オマツリジャパンライターの皆さんに書いていただき、毎週掲載して行きます。普段のマツログ記事とは一味違う表現で書いていただいていますので、ぜひお楽しみください。(オマツリジャパン編集部)

葵祭と上賀茂やすらい祭(京都市)

毎年5月15日に行われる京都の三大祭の一つ「葵(あおい)祭」。ヒロインの斎王代をはじめ、牛車や花傘など、総勢500人、800メートルもの豪華絢爛(けんらん)な動く平安絵巻の行列は京都御所を出発して下鴨神社、上賀茂神社と京都の町中をゆっくりと1日をかけて練り歩く。
この葵祭と同じ日にもう一つ行われる個性的なお祭りがある。それは「上賀茂やすらい祭り」。国の重要無形民俗文化財に指定されている上賀茂神社 境外摂社の大田神社のお祭りで、「夜須礼(やすらい)」「鎮花祭」「やすらい花」とも呼ばれている。

広隆寺の牛祭(現在は中止)、鞍馬の火祭とともに京の三大奇祭の一つで、今宮神社、玄武神社、川上大神宮、上賀茂神社で行われる「やすらい祭」は京都に残る珍しいお祭りだ。

花が舞い散る季節の変わり目に花の精に誘われ、悪疫が広がらないようにと、お囃子(はやし)や歌舞によって花の霊を花傘に宿らせ、神様に鎮めていただくという疫病退散がお祭の発祥だ。

お練りの行列は「いん やすらいや花や 今年の花はよう咲いた花や」と声を上げてやって来る。

赤熊(しゃぐま)をつけた鬼が特徴で、鉦(かね)や太鼓を鳴らし、大きく左右に体を振って髪を振り乱しながら踊る。

また「花傘」「風流傘」「傘鉾」と呼ばれる傘の中に入ると、その年の疫をまぬがれると言われている。

午前中は上賀茂地域から上賀茂神社本殿に到着する「上賀茂やすらい祭」の行列、お昼過ぎは下鴨神社を出発した葵祭の行列を上賀茂神社でお迎えしてはいかがだろうか。

上賀茂神社では一ノ鳥居の前、他には近くの家々の前でも疫病退散の踊りが舞われる。

行列のルートは、10時30分、岡本やすらい堂→11時00分、太田神社→11時30分、上賀茂神社本殿→14時00分、上賀茂やすらい堂。太田神社ではこの時期、天然記念物の「かきつばた」も楽しめる。

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