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文京区・湯島天神に2000本の菊!2023年「湯島天神菊まつり」で日本人の美意識と伝統を楽しむ秋

マツコ
2023/10/28
2023/10/28
文京区・湯島天神に2000本の菊!2023年「湯島天神菊まつり」で日本人の美意識と伝統を楽しむ秋

2023年11月1日から22日まで、東京都文京区の湯島天神で、「湯島天神菊まつり」が開催されます。

菊の衣装を纏った人形と、2000本もの菊が境内を飾るこの祭。この記事では2022年の現地レポートとともに、2023年の開催情報をお届けします。

日本人の美意識と伝統を大切に秋の休日を楽しむ。

東京都文京区にある学問の神様、菅原道真を祀った1500年以上の歴史のある湯島天神。ここで秋に行われるのが湯島天神菊まつりです。
この記事では、江戸に由来する菊人形や菊細工、七五三や結婚式でにぎわう緑豊かな境内、日光猿軍団の猿回しなど、伝統を感じる楽しさとあたたかさに満ちた祭りのレポートと合わせて、上野広小路にあるどら焼きの名店が手掛けるカフェの実食レポートなど、秋の休日に楽しめるヒントをお届けします。

湯島天神ってどんな神社?

湯島天神は、458年に雄略天皇によって天之手力雄命(あめのたじからのみこと)をまつる神社として創建されました。そして1355年、住民たちの請願により、謀反を企てたとして「太宰府」に左遷され失意のうちに亡くなった菅原道真公のご遺徳をしのび、共に祀るようになったのです。菅原道真公は、詩や書をたしなみ、勉学に優れた功績があったことから、文道の太祖と崇められ、湯島天神は学問の神様として広く信仰を集めるようになり、今もたくさんの受験生が訪れています。

湯島天神菊まつりとは?

湯島天神の菊まつりは2022年で第44回を数える歴史あるお祭りで、文京菊まつりとして、文京花の五大まつりの一つにもなっています。菊の花は江戸時代、元禄期以降に品種改良がさかんになり、菊合わせと呼ばれる新種の品評会がしばしば行われるようになり、その頃から仕立ての様式も発達し、三本仕立て、ダルマづくり、福助づくり、菊人形など多様な仕立て方が考えられるようになりました。湯島天神の菊まつりでは、色とりどりの菊の花で着飾った人形である「菊人形」や、崖からたれさがるような形に仕立てられた「懸崖」、一株から多数の花を咲かせ、一輪の花のように見せる「千輪咲」など、多様な菊が飾られ、参拝客の目を楽しませてくれます。

【第44回湯島天神菊まつり】
〇開催期間 2022年11月1日(火)~11月22日(火)AM.6:00~日没まで(夜間照明はありません)
〇開催地  湯島天満宮(湯島天神)
拝観は無料となっています。

2022年開催の様子をレポート

11月の良く晴れた土曜日に湯島天神を訪れました。

正門を入って右手には虎の頭と菊の胴体の菊細工が飾られています。寅年にちなんでのことでしょう。

左側は鶴の頭が付いたもの。

重陽の節句の人形も飾られています。

この日はぽかぽか陽気で、七五三の家族連れもたくさん!晴れ着姿ではしゃぐ子供たちの様子に、心がほっこりします。さて本殿へ。

手水で清めようとすると、美しい菊が水面に飾られていて、すがすがしい気持ちに。

本殿でお参りして、撫ぜると具合の悪いところも治るという撫ぜ牛を撫ぜつつ、奥へと進みます。

本殿からかかる太鼓橋に目を向けると結婚式も行われている様子。白無垢姿を眺めているとこの橋にも菊の花が掛けられています。

厳かな結婚式に、菊の飾りが映えます。

地元の小学生などの作品を鑑賞しつつ、本殿奥に行くと、猿回しが行われていました。太郎次郎一門と書いた法被の似合うお姉さんとお猿さんです。日光猿軍団のハン君によるパフォーマンス。

足を止めてみていると、ハン君が走り幅跳びや走高跳に挑戦。これが見始めるととても面白くて、どんどん引き込まれます。たまに失敗したりするのがご愛敬で、どんどん前のめりに手拍子で熱く応援。

ハン君にとっての一大チャレンジであるという背丈の倍ほどの高さのある棒を飛び越え、そこから木の高さくらいのポールに登って逆立ちを見せてくれた暁には、熱い拍手!猿回しってこんなに面白かったのかと、伝統芸の力に脱帽でした。写真がうまく撮れず、残念!

猿回しの感動を胸に、見事な菊の数々を見ながら、摂社の戸隠神社、末社の笹塚稲荷神社でもお参り。

 

戸隠神社に祀られている天之手力雄命は岩に隠れてしまった天照大神を岩戸を開けて救い出した神様で、開運、勝利をつかさどるとのこと。ここ一番で力を発揮できるようになるご利益があるそうですので、丁寧にお参りしました。笹塚稲荷神社は商売繁盛などにご利益があるそうです。

そして、だるまや福助、こけしなどの仕様の菊を眺めつつ、境内を散策。

そして千輪咲、懸崖、菊人形のエリアへ。千輪咲は丸く大きく整えられた菊がとても上品で華やかです。作った皆様の手仕事のきめ細やかな情熱とかかっている時間に頭が下がります。

懸崖も下がった形に整えられた色とりどりの菊が見事。

今年の菊人形は、鎌倉殿の十三人から北条義時、北条政子、源頼朝のお三方が、菊の衣裳で登場。

筆者が菊人形をはじめて知ったのは夏目漱石の『三四郎』でしょうか。三四郎一行が団子坂の菊人形の小屋に入るところが描写されていて、どんなものなのかと思っていました。

展示にある解説をみると、菊人形は、江戸時代に巣鴨の植木屋さんが菊細工としてお寺で参拝客に見せ、そこから、団子坂で植木職人が人気の歌舞伎役者の人形を菊の花で飾り、明治期には盆庭の回り舞台に人気役者や時事ネタの菊人形が配置され、秋のテーマパークのようににぎわったそうです。やがて菊人形は各地の遊園地をめぐる興行となり、福島や福井の菊人形展に発展したということです。

なるほど、そう思って見てみると、小池栄子や大泉洋に似ている菊人形も味わい深いものがあります。

この菊細工の数々、どれも伝承に苦心しているそうで、あと10年ほどで作り手がいなくなってしまい、見られなくなるかもしれないと、解説に書いてありました。良い形で伝承されることを願います。

湯島天神菊まつりが行われる境内では数々の露店が出ていましたが、他の祭りに比べて伝統的な品が多い気がしました。菊の形の飴細工や揚げ饅頭、甘酒などといった渋いラインナップに、湯島天神の伝統を大切に守っていこうという強い姿勢を感じます。湯島天神菊まつりの開催によって、菊の作り手たちのモチベーションを高め、その制作を応援する意味が強くなっているように感じます。今後もぜひ続けてほしいと切に願います。

湯島散策でみつけた!うさぎやカフェのスイーツが美味

祭りの後は湯島散策、ということで男坂と呼ばれる急な階段を下りて学問の道と呼ばれる道へ。

男坂を降りると、湯島聖天心城院があります。ここには、髪を洗うと美髪、厄除け効果があるとされる柳の井もあります。こちらでもお参りして、上野広小路方面へ。

大通りを越えて黒門小学校の路地を右に曲がると、かわいらしい暖簾のかかったうさぎやカフェがありました。

上野広小路のどらやきの名店、大正2年創業のうさぎやが平成27年にオープンした新形態のカフェです。土曜日の午後、10人ほどは入れる店内は、カップルや外国人男性の一人客などでいっぱい、30分ほど外のベンチで待つことに。待っている間に、外でテイクアウトでいただける「どら餡ソフト」をすすめられましたが、待って入店しました。

お目当てのうさどらフレンチ焼き(¥900)を注文します。おしぼりにもウサギ、セットの狭山茶(¥350)を頼んだのですが、こちらのティーバッグを置く小皿は二つ合わせるとうさぎの形に♪店内のあちこちにうさぎがたくさんいてホッコリしますね。来年2023年のうさぎ年にはもってこいです。

うさどらフレンチ焼きの登場。粉砂糖がやさしくふられたしっとりしたどら焼き、と言う感じの見た目です。

スプーンでひとすくい、口に入れてみると、想像以上の幸福感!

ふんわり口に広がるじゅわっとしみしみのバターと、熱々のどら焼きの皮、そこに上品な甘さのやわらかめのあんこの風味。うさぎやのどらやきそのものの上質さと味の良さにあらためて感動ひとしおです。和でも洋でもなく、日本茶にもコーヒーにも合う、新しいおいしさ。バターとどら焼き、すべての質がとても良いことがわかる幸せな時間でした。

食べ終わった後、どら餡ソフトが店内でも追加注文できることがわかり、こちらも注文。餡の甘みとクリームの甘みが程よくまじりあい、冷たくさっぱりと口に広がります。フレンチどら焼きと一緒に頼んで、今度は一緒に食べてみたいところ。

帰りにうさぎやの本店でお土産にどらやきなどを購入。何ともおいしい上野広小路のひとときでした。

次回は朝だけ食べられるという、どら焼きの皮のパンケーキも食べに来ようと思います!

歴史と伝統を大切に育む湯島天神菊まつり。秋空に映える菊を眺めて素敵な休日を

第44回開催の湯島天神菊まつりは、多くの人の笑顔に満ちた、とてもあたたかく、和やかなお祭りでした。そこには湯島天神の、伝統を大切に守り、育み、人々を見守る強い気持ちがあるように感じました。

湯島天神に来ていた七五三の子どもたちの心に、菊の花の美しさや、猿回しの楽しさはどんな風に残っていくのでしょう。湯島天神1500年の歴史と、そこでお参りしてきた命の連なりに思いをはせる小春日和の秋のひと時でした。

皆様も秋の休日、湯島天神に足を運んでみてはいかがでしょうか?

2023年の開催情報!

日時:2023年11月1日(水)~11月22日(水) 6:00~日没まで(夜間照明はなし)

場所:湯島天神(東京都文京区湯島3丁目30−1)

主な催し:

2023年の菊人形はNHK大河ドラマ「どうする家康」から3体。「千輪咲」、「大懸崖」、「盆庭」を中心に古典菊の「江戸菊」「巴錦」等の菊花、約2000株を境内に展示。

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