JR新宿駅新南改札の改札を抜けると、目の前には「ペンギン広場」と呼ばれる広場があります。新南改札から見て左手には新宿高島屋、右手にはサザンテラス、足元にJRの各線の走る様子が見える見晴らしの良いこの広場は、新宿駅の待ち合わせスポットとしても活躍しています。
2018年6月1日(金)〜9月2日(日)、この「ペンギン広場」でサッポロ生ビール黒ラベルビヤガーデン「THE PERFECT BEER GARDEN 2018TOKYO」が開催されました。
オマツリジャパンではこのビヤガーデン開催期間の最後の休日をお祭りの力でより盛り上げる為「伝統文化ライブ」を企画。茨城県の3団体にパフォーマンスを披露していただきました。
<この記事のポイント>
・伝統文化ライブの企画・運営!
・地域の伝統を都会の真ん中で発信!
・地域文化の普及と新宿での活気づけ!
新宿駅前で行われた伝統文化ライブの様子
1.石岡木遣
ライブの最初に披露されたのは、石岡市で受け継がれている「石岡木遣」。石岡市で古くから歌われてきた木遣の伝統を受け継ぐために発足した「弘聲会」の方々に披露していただきました。
「石岡木遣」は昭和39年ごろまでは石岡のおまつりでも披露されていた伝統あるものでしたが、時代とともに継承者が減り、消滅の危機に晒されていました。ただ、この伝統を継承したいと思うメンバーが数年前に発足した会が「弘聲会」です。
今回、出演いただいた5名のメンバー
木遣の最大の特徴は、楽器もBGMも無くメンバー同士の抑揚を合わせて一つの唄を作っていくところにあります。もともとは鳶職の仕事歌として始まりましたが、今では結婚式や祝賀会などの祝い事のオープニングに歌われることが多いです。まさしく「伝統文化ライブ」の開幕を新宿新南口に知らせるに相応しいパフォーマンスとなりました。
道ゆく人々も木遣のパフォーマンスに足を止めます
=========================
「木遣」とは、もともとは大木や石を大勢で引くときに唄われた歌。江戸城の建設の際に全国から集まった大工達が仕事中に唄っていたものが時間をかけて鳶職の伝統として受け継がれていき、今に続いています。
木遣には音頭を出す「木遣り師」と受け声をする「側受け」の2つがあり、それぞれが抑揚を合わせながら唄を創っていきます。実は、100曲ものバリエーションが存在します。
=========================
2.創作和太鼓 来舞(ライブ)
続いて登場したのは創作和太鼓「来舞(ライブ)」。
普段はひたちなか市で太鼓教室を開催しており、県内の多くの学校でも太鼓教室を開催しています。国内のお祭りやステージにも出演しており、その出演回数は5,000回を数えます。
特に学校での出張授業では、ただ叩き方を教えるだけではなく太鼓を通じて、「楽しく学ぶ」「自分で考えて行動する」などの精神も指導しており、「太鼓ミュニケーション」を通じて、伝統文化を子供達に伝える活動をしています。
今回の伝統文化ライブでは、振り付けも交えながらの太鼓パフォーマンスを行っていただきました。新宿新南口に鳴り渡る太鼓の音色に行き交う人々も興味津々。
3.古河神楽保存会
今回のライブのトリを飾るのは、古河市に300年続く神楽の演舞。東京の中心地とも言える新宿駅に突然登場した神楽の舞台に多くの人が足を止めていきました。
この神楽は「永代太々神楽」と呼ばれ、古河市中田の鶴峯八幡宮(つるがみねはちまんぐう)の春の例祭で奉納される神楽です。演舞で使用される神楽面には「享保十六亥三月十九日」(1731年)と記されているものもあり、伝統あることが伺えます。
古河神楽保存会は、300年続くこの伝統的な神楽をこれからも継承する為に発足した団体であり、現在では地元の小学生を対象にした体験会なども実施しています。
今回は12ある演目のうち3つの演舞を披露していただきました。演目の中には「天の岩戸」を題材にした演舞が盛り込まれており、見応えのある演舞に日本人は勿論外国人の方々も見ていかれていました。
<担当者の視点>
今回開催した「伝統文化ライブ」は、東京の中心地である新宿で伝統文化のパフォーマンスが十分に盛り上がることを証明する機会になりました。
オマツリジャパンでは、これに限らず全国のお祭りを今後もより盛り上げる為の活動を行っていきます。