夏の暑さで知られる埼玉県熊谷市。この街が、さらに熱く盛り上がる三日間があります。その舞台が、「関東一の祇園」とも呼ばれる「熊谷うちわ祭」!

毎年7月20日から22日にかけて熊谷市の中心部で開催されるこのお祭りの見どころは、期間中に各所を曳き回される12基の山車・屋台。この山車・屋台が集まり、賑わう姿を見ようと例年多くの観光客が訪れます。
「関東一の祇園」と称されるほど壮大で賑やかなこのお祭りの魅力は多岐に渡り、各町区の山車・屋台の巡行に一般の方が参加できるチャンスが多数用意されているなど、知る人ぞ知る楽しみ方が盛りだくさん。
隣町の出身で、熊谷へ高校通学経験のある筆者が、熊谷うちわ祭の魅力と実際にお祭りに参加する方法を、分かりやすくお伝えしていきます!
熊谷うちわ祭は、熊谷市鎌倉町に鎮座する「愛宕八坂神社」に合祀された「八坂神社」の例大祭の通称です。八坂神社は、その名の通り京都の八坂神社から戦国時代末期の文禄年間(1592年-1596年)に勧請された神社で、お祭りも京都の「祇園祭」と近い時期に行われています。
京都の祇園祭は、毎年7月1日から31日までの一ヶ月間開催される、疫病退散を願う「御霊会(ごりょうえ)」の流れを組むお祭りです。この「疫病退散」という祈りは、京都だけでなく全国へと広がり、各地で祇園祭が根付いていきました。特に夏場は、数々の疾病が広がりやすい時期。医療が発達する前は命取りになることも多かったこの時期に、祇園祭や熊谷うちわ祭が開催されているのにも、このような歴史的背景があります。

江戸時代中期の寛延3年(1750年)に書かれた文書に熊谷の夏祭りの記載が見られるところからも歴史を感じられます。この年に町民の願いにより、それまで各寺社がバラバラに行っていたお祭りを町内一斉に行うようにしたことが、今に伝わる熊谷うちわ祭の原型と言われているそうです。
“うちわ祭”という珍しい名称が付いていますが、その由来は明治時代にまで遡ります。元々このお祭りでは、地元の町内各店が買い物客などに赤飯を振る舞う風習がありました。こちらは江戸時代後期の天保年間にはじまったとされていますが、明治35年頃に地元料亭「泉州楼」の主人が東京での修行時代に訪れた「天王祭」で、うちわが飛び交う光景に刺激を受け、日本橋小舟町の老舗「伊場仙」から渋うちわを買い求め、熊谷で配るようになりました。その後に地元商人たちが屋号を書いたうちわを祭礼に合わせて配布するようになり、”うちわ祭”と呼ばれるようになっていったそうです。
今でも各商店等の屋号の入ったうちわを手に入れられるのも熊谷うちわ祭の楽しみ方の一つ。このうちわには純国産の「丸亀うちわ」を使用しており、職人が一枚一枚手作りしているという点も見逃せないポイントなんです。スポンサーによっての特別デザインがあったりもしますので、うちわを見比べてみるのもおすすめですよ。お祭り広場に設置された八坂神社の行宮を参拝するといただけますので、ぜひ手に取ってみてください!

そして、熊谷うちわ祭の魅力といえば、なんといっても勇壮に曳き回される山車・屋台です。総勢12基の山車と屋台が市街地を練り歩き、叩き合い(お囃子の競演)を繰り広げる様子はまさに圧巻。20日に熊谷駅前にすべての山車・屋台が横一列に並び行われる「初叩き合い」、21日に国道17号で行われる「巡行祭」、22日に熊谷うちわ祭のフィナーレ的に行われる「曳っ合せ叩き合い」は見るものを魅了します!
江戸時代には、中山道の宿場町「熊谷宿」として発展した熊谷。江戸時代から続く町人の文化は、時を超えて今でも残っています。その片鱗を見ることができるのが、山車・屋台です。絹産業が盛んであった明治時代には、東京・神田の紺屋から第弐本町区が山車を買い入れ、これを皮切りに、豪華な江戸型山車や屋台の購入・制作が各町区で盛んになりました。神田祭ではもう見られなくなった山車や屋台の姿を、熊谷では今もなお豪華絢爛な形で見ることができるのです。

初日の昼に行われる「町内巡行」では、各町が運行する山車や屋台が、各町内を曳かれていきます。外部の方も曳くことができますので要チェックですよ!山車や屋台を曳く手伝いはもちろん、休憩所ではお祭り関係者の方々との交流もできちゃいます。
©熊谷市観光協会
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ここからは、筆者が2025年の熊谷うちわ祭で町内巡行に参加をしながら取材をした内容をお届けします!
参加歓迎なお祭りとあって、実際に今年の熊谷うちわ祭でも、一般の方や近隣の高校生が参加している様子も見受けられました。各町区のウェルカムな雰囲気も、この祭りの大きな魅力です。
こちらは巡行開始に合わせて山車を曳く高校生のみなさんです。

山車・屋台を一緒に曳いていると、地域の方から飲み物やアイスなどの嬉しいサービスを受けられるシーンも。暑い夏のお祭りで、アイスをもらえるのは嬉しいですね。みんなで同じものを食べて、一緒に山車・屋台を曳いたら、あっという間に町区の仲間入りです。

ゴミの回収を手伝って、町区の方と仲良くなるシーンも。

暑い熊谷のお祭りということで、キンキンに冷えた麦茶が振る舞われるのも嬉しいところ。

ゆっくりと町内を巡行するタイミングは、その町区の方の笑顔が間近で見られる時間でもあります。暑い日中になりますが、町の空気感やあたたかさを感じられるおすすめの時間帯です。
印象的だったのが、暑さを吹っ飛ばすような子どもたちの笑顔!山車・屋台に負けずに輝いていました。



お祭りを楽しんでいる皆さんの笑顔がたまりませんね!


山車の前で記念写真を撮影!町区の方にお願いすれば、飛び入り参加の方でもこのような写真を撮ることができます。

みんなで一生懸命山車を曳く時間は、お祭りに参加しているからこそ味わえる体験です。

町区の方々と一致団結して、ぜひ山車を曳いてみてください!

この山車・屋台を曳くのに、特別な準備はいりません。各町共通で50mほどの太くて長い縄を曳いているタイミングがあるので、「一緒に曳かせてください」と声をかけて参加してみてください。
祭り衣装などはいらず、普段着のままでOK!すべての町区で一般参加ができる時間を設けていますので、以下のマップを参考に山車・屋台を探してみてはいかがでしょうか。また、リアルタイムで山車の位置がわかるGPSによる位置情報配信サービスもありますので、合わせて活用してみてください。
12カ町の山車・屋台を巡航する熊谷うちわ祭。お祭りのはじまりということで、各町区ともに元気良く町内を回りますよ。

時には山車・屋台に乗る人形を披露する場面も。山車・屋台から人形がせり上がってくる様子を直近に見られるのは、各町区を追いかけている時ならではの見どころです。

12カ町それぞれの魅力がありますので、ぜひ推しの町区を見つけてみてください。
気になる町区があったら、ぜひ参加を!きっと特別な体験になりますよ!
初日、20日の見せ場は二つ。「渡御祭」と「初叩き合い」です。
「渡御祭」とは八坂神社から御霊をお神輿に移し、お祭りの中心地となるお祭り広場に設置された行宮へと渡御する神事です。発輿祭・途上奉幣祭・着輿祭で構成され、朝6:00に本宮をスタートし、約6kmを3時間かけて市内を巡り、町を清めて周ります。重要な神事のひとつですので、ぜひこの時間から来てみてはいかがでしょうか。
©熊谷市観光協会
「初叩き合い」は、熊谷駅前に12基すべての山車・屋台が一列に並び、お囃子を奏で合う、初日の最後に行われる見どころです。こちらは夜18:30から開始されます。
熊谷うちわ祭の初日に来たからには、これを見ずには帰れません。ぜひその年最初のお祭りの熱気を感じてください。
熊谷駅前ということでアクセスもしやすく、初参加の方でも気軽に見ることができるシーンです。
また、この時にぜひ注目していただきたいのがお囃子です。熊谷うちわ祭で奏でられるお囃子は「熊谷祇園囃子」と呼ばれ、その特徴は、なんといっても擦り鉦(すりがね)の音ではないでしょうか。これを大音量で叩き合い、カンカンという音を響かせる様子は、熊谷うちわ祭に来た記憶に深く刻まれるでしょう。この擦り鉦の音をベースに、附締太鼓(しめつけだいこ)、長胴太鼓(ながどうだいこ)、鉦、篠笛の4点セットでお囃子が構成されていきます。
地元のお祭り関係者に聞いたところ、第弐本町区が江戸から山車を買い取って地元でお囃子が作られた当初は、鉦の音が前面に出ない江戸囃子だったものが、鉦が特徴的な「さんてこ囃子」の囃子手たちが演奏しているうちにその要素がミックスされていき、熊谷らしい元気のあるお囃子に進化していったようです。(諸説あります。)
アップテンポで奏でる銀座区やゆったりとしたリズムの第壱本町区など、同じ熊谷祇園囃子でも各町区での違いや特徴があります。地元の囃子手であっても、自分の町区以外のお囃子を奏でることは難しいと言われるほど、各町区の演奏には独自の特徴がありますので、ぜひ注目してみてください。
そして、もう一つの楽しみに「町内巡行」があります。初叩き合いが行われる前の昼過ぎから夕方にかけては、山車・屋台が各町区を曳かれて行くのです。夜のお祭りとは違い、落ち着いた雰囲気の中で行われるこの時間帯は、地域の空気感を感じられるタイミングでもあり、ディープにうちわ祭を楽しみたい方にぴったりです。地元の方との話がしやすい時間でもありますので、“推し町区”を探して、気に入った町区があったらその町区を中心に3日間のお祭りを巡ってみるというのもおすすめです。
©熊谷市観光協会
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2025年の「初叩き合い」も盛大に盛り上がりました!18:30からの初叩き合いに向け、熊谷駅近くに集合する山車・屋台。そして、纏回しを先頭に、熊谷駅前ロータリーへの入場がはじまります。

今年、年番長を務めるのは第弐本町区。鉦を鳴らし、笛の音を響かせながら進む山車・屋台の姿が、とても勇ましくかっこいいです。

威風堂々と進む複数の山車・屋台の姿。目に焼き付けたい光景です。

ロータリーの左右から進む山車・屋台。熊谷駅前に集結していきます。

山車・屋台が熊谷駅前に整列し、提灯に灯りがともると、あたりは一気に夜祭の雰囲気に包まれます。


暗くなるにつれ、提灯の灯りがより一層映え、「初叩き合い」がいよいよスタート!あたりは鉦と笛の音に包まれ、会場の熱気は最高潮に!

盛大な叩き合いを終え、山車・屋台は熊谷駅前の県道91号線へと移動。熊谷うちわ祭1日目は、まだまだ終わりません!

県道91号線へと移動した山車・屋台は止め置かれ、こちらでもお囃子を奏でていきます。この時間も、地元の方との交流や、山車・屋台との記念写真を撮るチャンス。見逃せない時間です。

女性陣の凛とした姿にもご注目を!


男性陣も負けていません。

お囃子も元気よく奏でています!

町全体がお祭りムードに包まれた、この雰囲気がたまりません!

いつまでも続くかのように思われたお祭りですが、20時を前にして曳き別れとなりました。もし推しの町区を見つけていましたら、ぜひ最後までその山車・屋台について行ってみてください。最後まで活気のある町区の雰囲気を味わうことができますよ。


2日目、7月21日のメインは「巡行祭」。各町の山車・屋台がお神輿とともに熊谷の市街地を練り歩く壮大なパレードです。
例年13時からでしたが、近年の猛暑対策として夕方スタートに変更されているのでご注意を。
各町区は、17時に八木橋百貨店前の交差点に集結。神事を経て、17時30分ごろから整列巡行が始まります。12台の山車・屋台が目の前を次々と通り過ぎる様子は圧巻。彫刻や刺繍幕など、細部まで贅を尽くした“動く芸術”を、じっくりとご堪能ください。
巡行祭二つ目の見どころは、扇形に山車・屋台が並ぶ市役所入り口交差点。鉦(かね)や太鼓でお囃子を鳴らし合う様子は見応えがあり、ぜひこのお祭りの盛り上がりの中に身を置いてみてください。
1日目に推しの町区を見つけたという方には、大通りを進む山車・屋台についていくことができるチャンスの日でもあります。地点地点で町区の方と話をしたり、記念写真を撮れるタイミングもありますので、チェックしてみてください!
©熊谷市観光協会
そして、2日目の夜は特におすすめです。
この夜だけは、年番町区(祭りの主幹町)が定める公式行事から離れ、各町区の組頭を中心に、山車・屋台がより自由に動き出します。お祭り関係者の熱量が最高潮に達する時間帯です。
巡行祭を終えた山車・屋台は再び西へと向かい、20時頃には再び八木橋百貨店前の交差点に集結。その後、鎌倉町通りや星川通り、細い路地へと入り込み、辻々で「叩き合い」が繰り広げられます。熱と音と光が交錯する、熊谷うちわ祭屈指の見どころです。お見逃しなく。
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熊谷うちわ祭の、三日間の熱気が最高潮に達するクライマックスが7月22日。この日特に見逃せないのが、夜に行われる「曳っ合せ叩き合い」です。
夜20:00時過ぎ、「お祭り広場」と呼ばれる市街地の交差点に12基の山車・屋台が集結し、各町がお囃子を叩き合い、音が重なり合い、お祭りはフィナーレへと向かっていきます。
提灯の灯りが揺れる中、各町が誇る山車・屋台が真正面から向き合い、お囃子を叩き合う様は圧巻そのもの。他には変え難い感動を覚える瞬間に立ち会えます。
熊谷が一年で最も熱くなる夜を、ぜひご堪能ください!
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「曳っ合せ叩き合い」の後には重要なお祭りの儀式である「年番送り」が行われます。
熊谷うちわ祭は、毎年異なる町区が「年番町」として、お祭り全体の統括を担っています。20:30頃から行われる年番送りでは、今年の年番町から翌年の年番町へとその役目が正式に引き継がれるのですが、その儀式も見どころの一つとなっています。
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フィナーレを飾った山車・屋台が各町区に帰って行ったあとも、まだまだ熊谷うちわ祭は終わりません!お祭りの締めくくりとして、八坂神社へとお神輿が戻っていく「還御祭」が執り行われるんです。
お祭り広場にある行宮に留め置かれたお神輿が、熊谷駅や市街地を経由して八坂神社へと戻っていきます。八坂神社へ到着するのは深夜に差し掛かる時間ですが、荘厳な雰囲気でのお神輿のお還りを見られるのは貴重な体験になること間違いなしです。
©熊谷市観光協会
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毎年7月20日から22日の三日間で開催される「熊谷うちわ祭」は、12カ町による山車や屋台の共演をはじめ、お神輿の渡御、そして伝統ある貴重なうちわが手に入るなど、さまざまな楽しみが詰まった一年に一度のお祭りです。
また、推しの町区を見つけて、その町区の山車・屋台を曳くことも可能です。ぜひそれぞれの体験を「熊谷うちわ祭」でしてみてください!
桜のつぼみも膨らみ、本格的な春の訪れももうすぐ。東京都文京区にある播磨坂さくら並木では、2025年3月22日(土)~4月6日(日)の16日間「文京さくらまつり」を開催します。
見どころは、3月29日(土)・30日(日)の播磨坂さくら並木の歩行者天国!模擬店や吹奏楽演奏など各種イベントの開催も予定しています。
この記事では、「文京さくらまつり」2025年の見どころや日程、アクセスなどをお届けします。
※本記事は2024年3月22日の記事に加筆・修正したものです。(2025年3月11日更新)
「文京さくらまつり」は1971年にはじまり、今年53回目を迎えます。その舞台である播磨坂さくら並木は、東京メトロ茗荷谷駅から徒歩7分程のところにある坂で、戦後の復興都市計画により整備された道路。1960年に「全区を花でうずめる運動」の一環として、桜の若木が道路脇に植えられ、今につながる桜の名所となりました。
播磨坂に咲く桜
現在ではソメイヨシノを中心に120本程が植えられているほか、珍しい八重咲の鬱金桜(ウコンザクラ)が楽しめます。ちなみに播磨坂の名前は、江戸時代にこの土地に置かれていた松平播磨守の上屋敷に由来し、辺りには播磨田んぼが広がっていたそうですよ。
道路の左右に桜が咲き誇る
桜まつりということで、開花状況が気になりますよね。東京の桜の開花予想は、文京さくらまつりの前日の3月21日!播磨坂の桜は、3月23日頃に開花がはじまり、徐々に開花が進む見込みです。満開は3月末頃、4月に入ると桜吹雪が楽しめそうです(2025年3月10日時点)。こちらはソメイヨシノの予想ですが、淡い黄緑色が特徴の鬱金(ウコン)桜は遅咲きのためおまつりの後半からが見頃になります。
鬱金(ウコン)桜
桜はまだつぼみの状態
おまつりに合わせて設置されたぼんぼり
「文京さくらまつり」の魅力は、桜だけではありません。土日を中心に、たくさんのイベントが開催され、昨年は多くの人で賑わいました。ここからは家族で楽しめるイベントの一部を紹介していきます!
ひとつ目は、地元町会や地元商店会が出店する模擬店やキッチンカーでのグルメです。「花より団子」なんて言葉もありますが、おまつり会場でグルメを楽しめるのはうれしいですよね。過去にはクレープや焼きそばなどが出店されました。今年の出店は訪れてからのお楽しみ♪
過去の模擬店の様子
ふたつ目は、地元の吹奏楽団によるパレード演奏。こちらを目当てに来場される人も多いんだとか。ユニフォームに身を包んだ楽団の姿を見るだけでもワクワクしますよね。整然と演奏をしながら進んでくる様子はカッコよく、ご家族で楽しめること間違いなし! 桜と生演奏の饗宴は必見です。
過去に開催された東京消防庁による演奏の様子
3つめは、夜桜です。並木道を彩るぼんぼりの点灯や桜のライトアップ、昼間とは違う景色を見せてくれる夜桜は、お祭り期間の夜間にだけ見ることができる特別な景色です。夜間はまだ寒いこともありますので、ぜひ暖かい服装でお越しください。
過去の夜桜の様子
【ぼんぼり】
点灯期間:3月22日(土)~4月6日(日)
点灯時間:17時00分~20時00分(期間中毎日点灯)
【桜ライトアップ】
点灯期間:3月22日(土)~4月6日(日)
点灯時間:18時00分~20時00分(期間中毎日点灯)
このほかにも、ボッチャ体験や起震車による地震体験、ボーイスカウトのロープワーク教室、ハーバリュウムワークショップ、コマづくりほか、普段なかなか体験できない催し物も盛りだくさんです!ぜひチェックしてみてください!
詳しくは、文京観光協会公式HP さくらまつりページをご確認ください。

2024年度は、文京区を代表する観光イベント「文京花の五大まつり」、「文京朝顔・ほおずき市」、「根津・千駄木下町まつり」の各まつりで、中学生以下を対象とした特別企画「クイズ&ミッション! 文京花まつり体験ラリー」を実施しています。
文京さくらまつりで7回目の開催となり、今回で最終回となります。
まつりや神社仏閣、花、歴史に関するクイズ&ミッションに挑戦して、切り絵御華印⁽ごかいん⁾とお菓子をゲットしましょう!
【日時】2025年3月29日(土)・30(日)11:00~15:00 ※最終受付は14:30となります
【受付場所】文京花めぐり特設テント
詳細は、こちらからご確認ください。
文京さくらまつりの御華印
「文京さくらまつり」は、小さなお子さん連れにとってもアクセスしやすいおまつりです。また、会場である播磨坂さくら並木にはバリアフリートイレもありますので、安心です。
・東京メトロ丸ノ内線「茗荷谷駅」から徒歩約7分
(駅から会場までは平坦な広い歩道が続いています)
・都バス都02、都02乙「小日向四丁目」から徒歩1分
(会場入口すぐにあります)
・文京区コミュニティバスBーぐる(目白台・小日向ルート)「28番:胡蝶蘭専門店らんや(播磨坂)」目の前、「29番:共同印刷」徒歩3分
※3月29日(土)、30日(日)の10時から16時の間は、交通規制のため「28番:胡蝶蘭専門店らんや(播磨坂)」には停車しません。ご注意ください。詳細は文京区ホームページよりご確認ください。
https://www.city.bunkyo.lg.jp/tetsuzuki/bus/b-guru/map.html
おまつり会場内にあるバリアフリートイレ
小日向四丁目バス停
会場近く西側にある竹早公園にもバリアフリートイレがあります。公園には他に座れるスペースもありますので、チェックしてみてください。
竹早公園の様子
竹早公園の立地は会場にもある地図をご参考ください
この記事で紹介している「文京さくらまつり」の他にも、文京区には様々なおまつりがあることを知っていますか?区内の、つつじ・あじさい・菊・梅・さくらの5つのまつりは、総称「文京花の五大まつり」と呼ばれ、花の見頃期間にあわせて毎年開催されています。
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開催場所:根津神社
開催期間:例年4月
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開催場所:白山神社
開催期間:例年6月中旬土曜日~翌週の日曜日まで(9日間)
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開催場所:湯島天満宮
開催期間:11月1日~11月23日頃まで(毎年同日開催)
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開催場所:湯島天満宮
開催期間:2月8日~3月8日まで(毎年同日開催)
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開催場所:播磨坂さくら並木
開催期間:3月下旬~4月上旬まで(16日間)
文京花めぐりは、この5つの花のまつりを中心に、1年を通じて文京区のまつりを親子で楽しめる特別企画。各まつりで、地域色があふれるさまざまな催し物や体験型イベントを実施します。
詳しくは特設WEBページをご覧ください!

まだまだ寒さが続いていますが、季節は確実に春に向かっています。東京都文京区の湯島天満宮では、2025年2月8日(土)〜3月8日(土)に「文京梅まつり(湯島天神梅まつり)」を開催!
開催期間中の2月は、11日(火)「建国記念日」、23日(日)「天皇誕生日」(24日が振替休日)と2日も祝日があり、休日のお出かけ先に迷っている方にもオススメです。祭り期間中の土日祝日にはたくさんのイベントも開催されます。お出かけしやすい都内で、一足早く春を感じる梅の香りに包まれてみませんか?
※本記事は2024年2月7日の記事に加筆・修正したものです。(2025年1月17日更新)
「文京梅まつり」の会場となる「湯島天満宮」は、文京区きっての梅の名所。その美しい景観は、なんと江戸時代から、たくさんの人々に親しまれてきました。
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境内には、白梅を中心に、約300本もの梅が植えられています。梅園だけでなく、御本殿の周囲や、境内に繋がる男坂・女坂・夫婦坂など、境内全体にたくさんの梅が植えられているので、満開時はそれは見事な眺め!
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梅が見頃になる2月上旬~3月上旬に、例年「文京梅まつり」が開催されています。1958年(昭和33年)の初開催以来、文京区や東京都のみならず、全国からたくさんの人を集め、2025年で68回目を迎えます。
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梅の鑑賞だけでなく、さまざまな楽しいイベントが行われる点も、このまつりの特徴。また、日没後はライトアップ(夜神梅)も実施され、幻想的な光景が広がります。
Ⓒ文京区観光協会 夜神梅の様子
開催期間:2025年2月8日(土)~3月8日(土)
会場:湯島天満宮
入園料:無料
「天満宮」とは菅原道真公(すがわらのみちざねこう)をお祀りする神社。「湯島天満宮」は通称「湯島天神」とも呼ばれて、こちらで覚えている方も多いかもしれません。
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学問の神様として崇められている菅原道真(845~903年)は平安時代の人物で、非常に優れた学者であったことで知られています。没後数十年を経て神として祀られるようになり、各地に天満宮が建てられました。
「天満宮」としては、福岡の太宰府天満宮や、京都の北野天満宮などもよく知られていますが、いずれも梅の名所として有名です。
なぜ「天満宮」が梅の名所なの? それは、ご祭神である菅原道真公がとても梅を愛していたからです。
Ⓒ文京区観光協会
境内には梅の木が植えられているだけでなく、さまざまなところに梅の意匠を見ることができるんですよ。
狛犬の台座にも梅が描かれています。
御社殿の屋根にも、たくさんの梅の文様が。
表鳥居の台座も…!? そのほかにもたくさんあるので探してみてくださいね。
湯島天満宮は西暦458年創建と伝わる古社で、1355年に菅原道真公を勧請(かんじょう:神様の分霊をお迎えすること)し、現在に至ります。
梅の咲く頃は学生の受験の時期とも重なるため、学問の神様である湯島天満宮には、大勢の受験生やそのご家族がお参りに訪れます。願いを込めたたくさんの絵馬が奉納されている様子は圧巻!
Ⓒ文京区観光協会
2024年は1月9日の開花と平年より約2週間も早い開花でしたが、2025年1月17日現在ではまだ開花していません。開花宣言が待ち遠しいですね。
ここからは、2024年1月下旬に訪問したときの様子をレポート形式でお届けします。ご参考にされてください。
2024年1月29日撮影
2024年1月29日撮影
梅の種類や植えられている場所、日当たりによってかなり左右される様子。梅園の中も、咲き始めている木もあれば、まだ蕾だけの木もあり、全体的にはまだ1~2分咲きという印象でした。
2024年1月29日撮影 梅園
2024年1月29日撮影 梅園南側
境内に繋がる男坂・女坂・夫婦坂にも梅の木が植えられていますが、まだほとんど咲いていないか、ちらほら咲きでした。
2024年1月29日撮影 男坂
2024年1月29日撮影 女坂 ちらほら咲きの木も
2024年1月29日撮影 夫婦坂
満開の梅もよいですが、5分咲き程度の早咲きの梅をゆっくり堪能するもよし。開花のタイミングに合わせて、ぜひご来場ください。
園内の梅は、白梅の「白加賀」が7~8割を占めるそうですが、白梅にもさまざまな種類があり、また、紅梅や枝垂れ梅なども咲いていて、とても見ごたえがあります。
2024年1月29日撮影 菅公一千年祭記念碑の前の大きな枝垂れ梅。
木によっては幹に名札がつけられているものもあるので、いろんな梅を見比べてみてくださいね。
2024年1月29日撮影 左上: 月影 右上:寒紅梅 左下:鹿児島紅 右下:白難波
下の写真は「思いのまま」という梅。1本の木から白梅も紅梅も咲く不思議な品種です。撮影した日にはまったく咲いていませんでしたが、遅咲きなので、会期後半に楽しめるかもしれません。
2024年1月29日撮影
本殿裏の枝垂れ梅はまだちらほら咲きでしたが、見頃になればとても絵になりそうです。
2024年1月29日撮影
梅まつり期間中は、とにかくイベントが盛りだくさん! 特に土日祝日は、子どもから大人まで、世代を問わず楽しめるイベントが目白押しです。
文京区に縁のある自治体(青森県平川町や熊本県上天草市など)による物産展など、楽しい出店がたくさん! 石川県金沢市の出店も予定されているので、ぜひ覗いてみてください。きっと復興の応援になりますよ!
※予定は変更されることがあります。
Ⓒ文京区観光協会
Ⓒ文京区観光協会
また、特設ステージが用意され、「白梅太鼓」をはじめとする日本の伝統芸能や、ハワイアンフラやバリ舞踏、フラメンコといった世界のダンスパフォーマンスなどが行われます。親子や家族でも楽しめる、とても充実したラインナップ!
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特に注目のイベントを、過去の写真をご覧いただきながらご紹介しますね。
Ⓒ文京区観光協会
大迫力の白梅太鼓は、例年大人気。開催期間中の土日祝日に実施されます。
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梅の花の下で行われる野点はとても雅やか。期間中の日曜日の開催です。
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神社を出発したあと、町内を練り歩きし、宮入りします。寒さを吹き飛ばす熱気に圧倒されます!
今年度は15時頃の宮入りを予定しています。
Ⓒ文京区観光協会
素人のカラオケ大会?と侮るなかれ。実はこの大会、ハイレベルな実力者が集まることで有名なんです。予選を勝ち抜いた強者だけが立てる、選ばれしもののステージです!
ほかにも多くのイベントが盛り沢山の文京梅まつり、詳しくは湯島天満宮公式サイトの梅まつりのページをご確認ください。
「文京梅まつり」では、お子さんも楽しめる無料ワークショップが開催されます。2024年には「花めぐりトートバッグ」制作のワークショップを実施しました。
2023年11月4日撮影 「文京菊まつり」開催時のワークショップ
2024年は素敵な花のチョークアートをいっぱいにあしらった巨大フォトパネルを設置!
2023年11月4日撮影

2024年は、文京区を代表する観光イベント「文京花の五大まつり」、「文京朝顔・ほおずき市」、「根津・千駄木下町まつり」の各まつりで、中学生以下を対象とした特別企画「クイズ&ミッション! 文京花まつり体験ラリー」を実施します。
文京菊まつりに続き、文京梅まつりで6回目の開催となります。
まつりや神社仏閣、花、歴史に関するクイズ&ミッションに挑戦して、切り絵御華印⁽ごかいん⁾とお菓子をゲットしましょう!
【日時】2025年2月8日(土)・9(日)10:00~15:30 ※最終受付は15:00となります
【受付場所】文京花めぐり特設テント
詳細は、こちらからご確認ください。
文京梅まつりの御華印
小さいお子さんとのお出かけでトイレは気になるポイントですよね。湯島天満宮周辺のトイレ情報もご紹介します。
表鳥居(上の図の青い鳥居。「銅鳥居」として有名)を出てすぐ左手にトイレがあります。
男女別トイレのほか、バリアフリートイレ「だれでもトイレ」があり、おむつ替え台や着替え台なども完備しています。

湯島天満宮のトイレが使用中だったり並んでいたりしたら、新花公園に行ってみてはいかがでしょう。表鳥居から3分ほど歩きますが、公園入口のところにバリアフリートイレが設置されています。


公園内には男女別トイレもあります。男女用どちらにも、ベビーキープが設置されています。

新花公園までは、表鳥居からまっすぐ伸びる道の最初の信号を右折。そのまま100mほど進みます。
鳥居の内側から撮影。道の先の横断歩道(信号あり)を右折。

湯島駅のトイレは改札外にあるので、運賃や入場料を払わなくても使用できます。こちらにもバリアフリートイレが設置されています。湯島天満宮の最寄りの3番出口から階段またはエレベーターを降りて左手にあります。
湯島天満宮に近い湯島三丁目児童遊園内や切通公園内にもトイレはあるのですが、男女共用の個室1つのみで、バリアフリートイレは設置されていません。
湯島天満宮は東京メトロ千代田線 湯島駅から徒歩約2分とアクセスしやすいところです。最寄りの3番出口にはエレベーターも設置されています。エスカレーターはありません。

ただ、湯島駅から最短距離で向かうと、男坂または女坂という階段を上る必要があります。男坂は38段の階段、女坂は数段ごとに長い平らな部分を設けている階段ですが33段あります。


子どもを抱く人とベビーカーを持つ人で分担できるなら女坂が利用しやすいと思いますが、一人の場合はそれも大変ですよね。
その場合、湯島駅3番出口を出てすぐ左の交差点を渡らずに左折して、春日通りを上っていきましょう。少し回り道になりますし、坂道ではありますが、段差はないので階段より歩きやすいと思います。(※こちらも厳しそうなら後述の本郷三丁目駅からのアクセスがおすすめです)
坂の途中の左手に、湯島天満宮につながる夫婦坂がありますが、こちらも階段。通り過ぎてそのまま進みます。このあたりから少し坂が急になります。
春日通り。左に見える階段は夫婦坂
道なりに進むと、「湯島天満宮入口」の交差点に着きます。

ここを左折するとすぐに大きな石の鳥居が建っています。

鳥居の横を通ってさらに進むとこの表鳥居が見えてきます。

東京メトロ 上野広小路駅や都営地下鉄 上野御徒町駅(いずれも徒歩約5分)、JR御徒町駅(徒歩約8分)も徒歩圏内ですが、方向的には湯島駅と同じなので、階段か坂道かを通ることになります。
坂道もちょっと大変…という場合は、東京メトロ丸の内線・都営地下鉄大江戸線の本郷三丁目駅からなら、階段や坂道を避けて行くことができます。最寄り出口からの距離は約600mあり、大人の足で8分ほどかかるので、10~15分みておいたほうがよいでしょう。
湯島天満宮最寄りの5番出口には、エレベーター・エスカレーターが完備されています。

都バスを利用する場合は、「湯島三丁目」バス停が最寄り(徒歩約2分)ですが、このバス停は湯島駅に近い春日通りにあるので、アップダウンは湯島駅利用の場合と変わりません。ベビーカーを利用される場合は、「湯島四丁目」バス停で降りた方がアップダウンがありませんし、距離も徒歩5分ほどです。
文京区のコミュニティバス「B-ぐる」を利用する場合は、「湯島天神入口」バス停で下車すると、平たんな道で湯島天満宮参道まで行くことができます。
詳細は文京区ホームページよりご確認ください。
https://www.city.bunkyo.lg.jp/tetsuzuki/bus/b-guru/map.html
この記事で紹介している「文京梅まつり」の他にも、文京区には様々なおまつりがあることを知っていますか?区内の、つつじ・あじさい・菊・梅・さくらの5つのまつりは、総称「文京花の五大まつり」と呼ばれ、花の見頃期間にあわせて毎年開催されています。
©文京区観光協会
開催場所:根津神社
開催期間:例年4月
©文京区観光協会
開催場所:白山神社
開催期間:例年6月中旬土曜日~翌週の日曜日まで(9日間)
©文京区観光協会
開催場所:湯島天満宮
開催期間:11月1日~11月23日頃まで(毎年同日開催)
©文京区観光協会
開催場所:湯島天満宮
開催期間:2月8日~3月8日まで(毎年同日開催)
©文京区観光協会
開催場所:播磨坂さくら並木
開催期間:3月下旬~4月上旬まで(16日間)
文京花めぐりは、この5つの花のまつりを中心に、1年を通じて文京区のまつりを親子で楽しめる特別企画。各まつりで、地域色があふれるさまざまな催し物や体験型イベントを実施します。
詳しくは特設WEBページをご覧ください!

東京都文京区の秋を彩る「文京菊まつり」が、2024年11月1日(金)~23日(祝・土)に湯島天満宮で開催されます!美しい菊を観賞できるだけでなく、親子で楽しめるイベントやワークショップも開催。好奇心を刺激するポイントも盛りだくさんの「文京菊まつり」に、ぜひ親子でお出かけしませんか?
※本記事は2023年10月31日の記事に加筆・修正したものです。(2024年10月16日更新)
「文京菊まつり」は「文京花の五大まつり」の1つ。さまざまな菊が展示されるほか、菊の花をまとった菊人形も見られる人気のおまつりです。開催期間中はちょうど七五三の頃なので、境内はたくさんのお子さんで賑わいます。
©文京区観光協会
都会では季節感が乏しくなってきたといわれる昨今ですが、意識して目を向けると、あちこちに季節の恵みが溢れていることに気づきます。日本で古くから親しまれてきた菊も、素敵な季節の恵みの1つ。親子でお花を楽しみながら、四季を肌で感じ、お子さんの情緒を育ててあげたいですね。
「文京菊まつり」の会場である「湯島天満宮」。菅原道真公(すがわらのみちざねこう)をお祀りする神社で、通称「湯島天神」とも呼ばれており、こちらの名称で覚えている方も多いでしょう。

西暦458年創建と伝わる大変由緒ある神社。1355年に菅原道真公を勧請(かんじょう:神様の分霊をお迎えすること)し、現在に至ります。
合格祈願絵馬には菅原道真公と牛の姿が
菅原道真(845~903年)は平安時代に実在した人物。非常に学問に優れた人で、右大臣として政治にも尽力しましたが、政争に巻き込まれ大宰府(現在の福岡県太宰府市周辺)に流され、そこで亡くなりました。しかしその後、朝廷や国内に様々な災いが発生。これを道真の怨霊によるものではないかと恐れる人々もいた半面、農民には恵みの雨や水をもたらす雷神(天神)ととらえられ、広く崇められるようになりました。そして今では、その学問・文化での功績から、学問の神様として親しまれています。
だるまの絵馬はお礼参りで奉納されるもの。
「湯島天満宮」に限らず、多くの天満宮や天神様には「撫で牛」といわれる牛の像があります。 「湯島天満宮」の境内には、手水舎の左右に2体の「撫で牛」があります。
手水舎に向かって左の「撫で牛」
手水舎に向かって右の「撫で牛」
「撫で牛」は、体の具合の悪いところ(足が悪いなら足、腰が悪いなら腰、など)を撫でて治癒を願うという風習があります、学業成就には頭を撫でるといいそうなので、お子さんの学力アップ祈願にぜひ!
そのほか、本殿に向かって右手の入り口近くには、メートル法と尺貫法が併記された目盛りがあったり

梅園にはこんな日時計があったり

普段の生活ではあまり見かけないもので、文化や科学に触れられます。何かがお子さんのアンテナにひっかかるかも?
そんな湯島天満宮、「文京菊まつり」では参道や社務所横などにたくさんの菊が並び、多くの人で賑わいます。
©文京区観光協会
菊というと、お供えの花として地味なイメージがあるかもしれませんが、いえいえ、大輪の菊は豪華で華やか!過去の画像とともにご紹介します。
©文京区観光協会
手花水:手水舎も菊の花で飾られます(©文京区観光協会)
千輪咲き:こちらはなんと1本の茎からこれだけの花が咲いているのです。時間と手間をかけて丁寧に枝分かれさせる職人技の賜物です(©文京区観光協会)
懸崖(けんがい):菊が崖に垂れ下がるような形に仕立てたもの。流れるような形が見事!(©文京区観光協会)
盆庭 :様々な菊を組み合わせてテーマや風景を表現するものです。芸術的!(©文京区観光協会)
2024年も、「大作り」と呼ばれる千輪咲き、大懸崖、盆庭を中心に、古典菊(主に江戸時代に各地で品種改良された菊)の「江戸菊」「巴錦」など、多種多様な菊を境内に展示する予定です。
NHK大河ドラマをモチーフに制作される菊人形も人気。
菊人形:2023年はNHK大河ドラマ「どうする家康」をテーマに制作されました。
2024年は、「光る君へ」をテーマに、3体が展示される予定です。
「菊まつり」期間中は、菊の観賞を楽しめるだけでなく、様々なイベントが開催されます。
※2023年のイベント内容です。
親子で参加できるワークショップとして、「花めぐりトートバッグ」制作を開催します。
無地のトートバッグが配布されるので、そこにお花などのスタンプを押して、オリジナルのトートバッグをつくりましょう♪スタンプを押すだけだから、小さなお子さんでも簡単!
「文京あじさいまつり」「文京朝顔・ほおずき市」で大好評だったフォトパネルの「文京菊まつり」バージョンが登場!
「文京あじさいまつり」時のフォトパネル
巨大な黒板をキャンパスに、文京区在住のアーティスト、新井友梨さんが描く菊が黒板いっぱいに咲き誇ります。絵画には「#」やQRコードが掲示されるので、ぜひ写真を撮って気軽にSNSに投稿してくださいね。
ほかにも、めったに体験できないパラスポーツ(障がい者スポーツ)のボッチャや、人気の猿回しなども予定されています。
©文京区観光協会
例年、露店も賑わいます。
©文京区観光協会
そのほか、文京区観光ボランティアによるガイドツアーも実施予定です。こちらも、知っているようで知らなかった自分の街を再発見する素敵な機会として好評です。
盛りだくさんの楽しみをぎゅっと凝縮した「文京菊まつり」。ぜひ親子で足を運んでみてください!
お供え用の花として知られている菊ですが、実はみなさんも暮らしの中で、菊の花やそのモチーフを目にしているはず。暮らしの中の菊の雑学をぜひお子さんにも伝えてみてください。
刺身には食用菊がよく添えられています。脇によけてしまいがちですが、実はこれ、ただの飾りではなくて、食べられるんです(ただしプラスチック製などで食べられないものもあります)。

古来から菊は薬としても使われていて、菊の成分が体内の「グルタチオン」という解毒物質の産生を高めると言われています。生の魚で食中毒を起こすことのないように、このような知恵が生まれたんですね。
ちなみにこの菊は、丸ごと食べるのではなく、花びらをちぎって、刺身と一緒にお醤油につけていただきます。
菊は実はいろんなデザインに使われています。身近な50円玉にも菊の絵が刻印されているんですよ。

皇室の紋章は菊花紋章。また、日本国パスポートにも菊の紋章が使われています。桜とともに、日本を代表する花と認識されているんですね。
夜空を彩る花火にも「菊」があることをご存じですか?パッと開いた後、光が尾を引いて流れていく花火を「菊」といいます。

花弁の細い丸い菊の花は、ちょうどこんな形にも見えますね。
小さいお子さんとのお出かけでトイレは気になるポイントですよね。湯島天満宮周辺のトイレ情報もご紹介します。

表鳥居(上の図の青い鳥居。「銅鳥居」として有名)を出てすぐ左手にトイレがあります。
男女別トイレのほか、バリアフリートイレ「だれでもトイレ」があり、おむつ替え台や着替え台なども完備しています。

湯島天満宮のトイレが使用中だったり並んでいたりしたら、新花公園に行ってみてはいかがでしょう。表鳥居から3分ほど歩きますが、公園入口のところにバリアフリートイレが設置されています。


公園内には男女別トイレもありますよ。

新花公園までは、表鳥居からまっすぐ伸びる道の最初の信号を右折。そのまま100mほど進みます。
鳥居の内側から撮影。道の先の横断歩道(信号あり)を右折。

湯島駅のトイレは改札外にあるので、運賃や入場料を払わなくても使用できます。こちらにもバリアフリートイレが設置されています。湯島天満宮最寄りの3番出口から階段またはエレベーターを降りて左手にあります。
湯島天満宮に近い湯島三丁目児童遊園内や切通公園内にもトイレはあるのですが、男女共用の個室1つのみで、バリアフリートイレは設置されていません。
湯島天満宮は東京メトロ千代田線 湯島駅から徒歩約2分とアクセスしやすいところです。最寄りの3番出口にはエレベーターも設置されています。エスカレーターはありません。

ただ、湯島駅から最短距離で向かうと、男坂または女坂という階段を上る必要があります。男坂は38段の階段、女坂は数段ごとに長い平らな部分を設けている階段ですが33段あります。
男坂
女坂
子どもを抱く人とベビーカーを持つ人で分担できるなら女坂が利用しやすいと思いますが、一人の場合はそれも大変ですよね。
その場合、湯島駅3番出口を出てすぐ左の交差点を渡らずに左折して、春日通りを上っていきましょう。少し回り道になりますし、坂道ではありますが、段差はないので階段より歩きやすいと思います。(※こちらも厳しそうなら後述の本郷三丁目駅からのアクセスがおすすめです)
坂の途中の左手に、湯島天満宮につながる夫婦坂がありますが、こちらも階段。通り過ぎてそのまま進みます。このあたりから少し坂が急になります。
春日通り。左に見える階段は夫婦坂。
道なりに進むと、「湯島天満宮入口」の交差点に着きます。

ここを左折するとすぐに大きな石の鳥居が建っています。

鳥居の横を通ってさらに進むとこの表鳥居が見えてきます。

東京メトロ 上野広小路駅や都営地下鉄 上野御徒町駅(いずれも徒歩約5分)、JR御徒町駅(徒歩約8分)も徒歩圏内ですが、方向的には湯島駅と同じなので、階段か坂道かを通ることになります。
坂道もちょっと大変…という場合は、東京メトロ丸の内線・都営地下鉄大江戸線の本郷三丁目駅からなら、階段や坂道を避けて行くことができます。最寄り出口からの距離は約600mあり、大人の足で8分ほどかかるので、10~15分みておいたほうがよいでしょう。
湯島天満宮最寄りの5番出口には、エレベーター・エスカレーターが完備されています。

都バスを利用する場合は、「湯島三丁目」バス停が最寄り(徒歩約2分)ですが、このバス停は湯島駅に近い春日通りにあるので、アップダウンは湯島駅利用の場合と変わりません。ベビーカーを利用される場合は、「湯島四丁目」バス停で降りた方がアップダウンがありませんし、距離も徒歩5分ほどです。
文京区のコミュニティバス「B-ぐる」を利用する場合は、「湯島天神入口」バス停で下車すると、平たんな道で湯島天満宮参道まで行くことができます。
詳細は文京区ホームページよりご確認ください。
https://www.city.bunkyo.lg.jp/tetsuzuki/bus/b-guru/map.html
【開催期間】2024年11月1日(金)~11月23日(祝・土)※午前6時より日没まで。
【会場】湯島天満宮(文京区湯島3-30-1)
【入場料】無料

2024年は、文京区を代表する観光イベント「文京花の五大まつり」、「文京朝顔・ほおずき市」、「根津・千駄木下町まつり」の各まつりで、中学生以下を対象とした特別企画「クイズ&ミッション! 文京花まつり体験ラリー」を実施します。
根津・千駄木下町まつりに続き、文京菊まつりで5回目の開催となります。
まつりや神社仏閣、花、歴史に関するクイズ&ミッションに挑戦して、切り絵御華印(ごかいん)とお菓子をゲットしましょう!
【日時】2024年11月2日(土)・3(日)10:00~15:30 ※最終受付は15:00となります
【受付場所】文京花めぐり特設テント
詳細は、こちらからご確認ください。
文京菊まつりの御華印
■その他のイベント情報
・菊まつりガイドツアー【申込締切】10月20日(日)必着 ※文京区公式HP「菊まつりガイドツアー」の欄をご確認
・文京区観光協会観光PR
・健康測定会、
・パラスポーツ(ボッチャ)体験 ほか
この記事で紹介している「文京菊まつり」の他にも、文京区には様々なおまつりがあることを知っていますか?区内の、つつじ・あじさい・菊・梅・さくらの5つのまつりは、総称「文京花の五大まつり」と呼ばれ、花の見頃期間にあわせて毎年開催されています。
©文京区観光協会
開催場所:根津神社
開催期間:例年4月
©文京区観光協会
開催場所:白山神社
開催期間:例年6月中旬土曜日~翌週の日曜日まで(9日間)
©文京区観光協会
開催場所:湯島天満宮
開催期間:11月1日~11月23日頃まで(毎年同日開催)
©文京区観光協会
開催場所:湯島天満宮
開催期間:2月8日~3月8日まで(毎年同日開催)
©文京区観光協会
開催場所:播磨坂さくら並木
開催期間:3月下旬~4月上旬まで(16日間)
文京花めぐりは、この5つの花のまつりを中心に、1年を通じて文京区のまつりを親子で楽しめる特別企画。各まつりで、地域色があふれるさまざまな催し物や体験型イベントを実施します。
詳しくは特設WEBページをご覧ください!

文京区湯島にあり、合格祈願や学問成就を願う参拝者で賑わう「湯島天満宮」。こちらでは2025年11月1日(金)~23日(日・祝)に「文京菊まつり」を開催します。境内にはさまざまな菊が飾られ、毎年人気の菊人形も展示!毎年、友人同士やお一人様、親子などたくさんの人で賑わいました。この記事では、2023年のレポートとあわせて、2025年の開催情報をお届けします。
※本記事は2023年11月9日の記事に加筆・修正したものです。(2025年10月15日更新)
【開催期間】2025年11月1日(金)~11月23日(日・祝)※午前6時より日没まで。
【会場】湯島天満宮(文京区湯島3-30-1)
【入場料】無料
【ブース出展情報】
■文京区観光協会観光PR… 観光ガイドマップなどの配布やグッズの販売 (11月1日(土曜日)・2日(日曜日)10時~16時)
■文京区スポーツ振興課ブース…パラスポーツ(ボッチャ)体験(11月15日(土曜日)10時~15時)
■文京区環境政策課ブース…地球温暖化対策に関する各種事業の紹介、生物多様性の推進に関する紹介(11月15日(土曜日)10時~15時)
■本郷間税会…税金に関するクイズに答えて粗品をゲット(11月15日(土曜日)10時~12時)
■明治安田生命…健康測定会(べジチェック等)(期間中の土曜日・日曜日・祝日)
2023年11月4日は爽やかな秋晴れ。ちょっと暑いくらいの好天に恵まれました。

「文京菊まつり」では、湯島天満宮いっぱいに、さまざまな菊が展示されています。参道から御本殿前から渡り廊下にも、たくさんの菊・菊・菊!


この日の開花状況は、全体的にはまだこれからという感じでしたが、場所によっては綺麗に咲いているものも見られました。



「文京菊まつり」の間は、手水舎も菊でおめかし。

境内には、多彩な作品が展示されています。
こちらは「千輪咲」。

たくさんの花がひとまとめに植えられているように見えますが、根元をみるとたった1本の茎で立っているのがわかります。

2色以上の花がついているものは、色の違う苗を元の茎に挿し木をしています。

1つの茎から摘芯(芽先を摘むこと)を繰り返して、枝を増やしていくのだそう。途方もない時間と手間をかけた芸術品です。
菊が滴るように咲く「懸崖(けんがい)」。

名前の通り、崖から流れ落ちるような形に菊を整えます。これも1本の茎からこの形に育てるんですよ。
渡り廊下にあるのは「小懸崖」。咲きそろったら廊下が一気に華やかになりますね。

こちらは「盆庭」。様々な菊を組み合わせてテーマや風景を表現します。

残念ながらこの日はまだほとんど咲いていなかったのでほぼ緑一色ですが、蝶やうさぎ、孔雀がかたどられているのがわかります。これからどうカラフルに変化していくのか、楽しみです。
毎年大人気の菊人形はNHK大河ドラマをテーマに作成されており、2023年は「どうする家康」がテーマ。
家康、瀬名、信長の3体が展示されていました。

文字通り、菊の花を美しくまとっています。

色も形も異なる菊で表現した細かい着物の柄が見事!

さて、この菊の衣装、どのようになっているのか興味はありませんか?
菊人形の裏側を、特別に見せていただきましたので、少しお見せしますね。(通常は裏側を見ることはできません)
菊人形の菊は、咲いた花を人形に挿しているように思っている方が多いのではないでしょうか? 実は筆者がそうでした。
でも実際の裏側は…

表からは想像できない姿でした。
丸く茶色い塊は水苔。この水苔で根を守っているのです。つまり、花は切り花ではなく、根も茎もある状態。この水苔に水をやり、花を維持しています。

1つの水苔に6、7本の茎がつながっていて、それが1体につき60個くらい。そして1本につき花が4、5個ついているので、全部で1000輪くらいあるのでは、とのこと。肩のあたりの花もかなりの密度があります。

菊をたくさん育てている愛好家でもとても作ることができない、プロの職人による仕事です。
2025年のモチーフはもちろん「べらぼう」。どんな姿の菊人形が見れるのか楽しみですね!
菊人形は、「文京菊まつり」期間中に一度衣替えをするのだそう。予定では会期中盤とのことです。花の色を変えたりもするそうなので、前半に見た方も、ぜひ後半にまた見に行ってみるのもおすすめです。印象の変わった菊人形が見られますよ。
猿回しはやっぱり、子どもたちに大人気。かわいいお猿のサキちゃんの動きやしぐさに笑いが起きます。
七五三の時期でもあるので、かわいくおめかししたお子さんも。
おなじみの「あげまんじゅう」のお店や、定番の大判焼などの露店も出ていました。

地域のお店や、観光協会のブースもありました。

文京区千駄木の「あめ細工 吉原」さんのお店。特に動物のあめ細工はお子さんに大人気。
繊細でかわいらしい飴の菊。食べるのがもったいなくなりそう。
「合格大福」で有名な、豊禄庵さんのお店も。日光東照宮献上品という「ごまどうふ」は12時頃には売り切れていました。
この「文京菊まつり」を支えているのは、地元の文京愛菊会のみなさんです。文京愛菊会の大和会長に、「文京菊まつり」をもっと楽しむポイントを教えていただきました。

―――2023年に45回目を迎える「文京菊まつり」ですが、簡単に歴史を教えていただけますか?
「文京菊まつりは昭和39年に始まりました。当初は湯島天満宮と後楽園の2カ所で開催されていましたが、昭和54年から湯島天満宮での開催に一本化されました。
菊人形は、第1回開催から出品され続けています。菊人形は、二本松(福島県)や枚方(大阪府)が有名ですが、実は菊人形の発祥の地はここ文京区なんです」

―――それは知りませんでした! いつ頃始まったんですか?
「江戸時代後期から明治にかけてで、文京区団子坂界隈の寺社の参道の出店で、菊の人形を出して競い合ったのが発端だったそうです。それを湯島天満宮の宮司さんが復活させようと考えて、第1回の菊まつりからずっと菊人形をやっています」
―――時代とともに変わってきているところはありますか?
「菊づくりの愛好家が減ってきていることでしょうか。以前は農家の方の娯楽として菊づくりが流行していましたが、最近では趣味の多様化で、手間のかかる菊づくりを始める人が減ってきてしまいました」

―――なるほど、都市部では特に育てるのは難しそうですものね。
「都内では畑を持っている人は少ないので、だいたいベランダで育てているんです。
今年の夏はかなり暑くて、ベランダがサウナ状態になってしまって。それで菊の成長が止まってしまったりしたので、理想的な生育が難しかったですね」
高さ約40cmの「福助」。小ぶりでベランダでも育てやすいサイズ。成長を抑制する薬を使って高さを抑えます。
「福助」より大きい高さ55cmまでの「こけし」。「福助」ほど成長を抑えなくていい分、初心者でも育てやすい。
―――確かに、今年はまだ咲いていない菊が多いですね。
「今年はお盆を過ぎたころにもまだ暑かったでしょう? 通常は、8月25日前後に昼の時間が13時間以下になります。そして朝晩が涼しくなるので、菊が秋を感じて花芽をつけるんです。でも今年は残暑が厳しく、菊が花芽を作らなかったので、全体的に開花は遅れています。
ただその分、菊まつりの最後まできれいな花が咲き続けることになると思うので、長く楽しんでいただけると思います」

―――今年ぜひ見てほしい菊の展示はありますか?
「菊人形や千輪咲も見事ですが、『巴錦』にも力を入れているのでぜひ見ていただきたいです」

―――「巴錦」とはどんな菊ですか?
「約200年前から記録のある古い菊なんですが、近年はウイルスによる遺伝子老化で良い花が咲きませんでした。でもバイオ技術の発達でウイルスフリー栽培が可能になり、また咲き誇るようになったんです。
花弁の表が錦色(深紅)で裏が金色の珍しい花なので、ぜひ鑑賞してください」
巴錦は成長の勢いが強くないので、千輪咲きに仕立てるのは大変難しいそう。貴重な作品です。
他にもたくさんのお話を伺ったのですが、スペースの都合もありすべてお伝えできず残念です。菊の奥深さ、難しさ、そして面白さをたくさん教えていただきました。
ありがとうございました!
親子で楽しめるポイントほか、「文京菊まつり」の見どころは、こちらの記事を参照!
文京区では、地元の小中学校の生徒やPTAが菊づくりに参加しているそうです。大和会長に伺ったところ
「文京区立湯島小学校では、花や野菜を育てる『花育』に取り組んでおり、4年生の授業で菊の栽培を行っています。窪町小学校は菊が学校のシンボルで、小学校の歴史を学ぶ一環として、5年生が授業で菊を栽培しています。音羽中学校では、授業では行っていませんが、有志の生徒が菊を育てています」
とのお話でした。
境内には、窪町小学校、湯島小学校、音羽中学校の生徒さんが育てた菊も展示されていました。


こちら、菊の手入れをされていた東さん。窪町小学校で菊づくりのお手伝いをしておられるそうです。

東さんのお話によると、菊を育てるにしても、子供によって反応はさまざまで、女の子の方が先に積極的に取り組むようになることが多いそう。では男の子は興味を示さないかというとそうでもなく、後からとても大事にするようになる傾向があるのだとか。
育てるのが好きな子も、土いじりに慣れない子や虫を怖がる子も、それぞれの花との向き合い方があるようです。
あら?ちょうど女の子たちがやってきましたよ。

彼女たちは、この菊を育てた湯島小学校の生徒さん。何が楽しかった?と尋ねてみたら、「(余分な)花芽をとるのが楽しかった」という思いがけない答えが返ってきました。
大人目線だと、「きれいな花が咲いて嬉しかった」のような答えが返ってくるかと思うのに、やっぱり子供の感性は特別。
ただ花を育て、咲かせるだけでなく、形を整えて、人に見てもらうところまで完成させるというのは、時間をかけて様々な経験を重ねる貴重な機会になるんですね。
文京愛菊会の大和会長は、中学校の授業で菊を育てた経験があり、大人になってまた菊を育てたいと思われたのだそうです。今は菊づくりの担い手が少なくなってきているとのお話がありましたが、学校で菊づくりを経験した子供たちが、大人になって菊づくりを繋いでいってくれるかもしれませんね。
他にも、教えていただいた菊の豆知識を少しだけ。
3つの菊の花が並ぶ「ダルマ仕立て」は、一見3本の菊が咲いているように見えますが、これも1つの枝から3本に分岐しています。一番後ろ(天)が一番高く、手前(地・人)を低くしてバランスをとります。上級者向き。

品評会の菊は、審査の日に合わせて咲き具合を調整しなければなりません。美しく、元気に、かつ咲き具合も合わせるというのは、大変な技術と経験が必要です。そこが、菊づくりにハマる理由なのかも。

全部お伝えしたくてもとても書ききれないほど、奥深い世界でした。
なお、境内各所に下のような説明書きが掲示されているので、これを読めばかなり理解が深まります。こちらもぜひご覧になってみてください。

大人でもなかなか難しい、菊の世界。
でも、お子さんには
「巴錦は花びらの表と裏で色が違うんだよ」
「菊人形って、切った花を挿しているんじゃなくて、裏に根っこがあるんだよ」
「菊は、光を当てる時間や温度を工夫して、咲かせる日を調節しているんだよ」
と教えてあげると、文化や科学への新しい興味を開いてあげられるかもしれませんね。
湯島天満宮は東京メトロ千代田線 湯島駅から徒歩約2分とアクセスしやすいところです。最寄りの3番出口にはエレベーターも設置されています。エスカレーターはありません。

ただ、湯島駅から最短距離で向かうと、男坂または女坂という階段を上る必要があります。男坂は38段の階段、女坂は数段ごとに長い平らな部分を設けている階段ですが33段あります。
男坂
女坂
子どもを抱く人とベビーカーを持つ人で分担できるなら女坂が利用しやすいと思いますが、一人の場合はそれも大変ですよね。
その場合、湯島駅3番出口を出てすぐ左の交差点を渡らずに左折して、春日通りを上っていきましょう。少し回り道になりますし、坂道ではありますが、段差はないので階段より歩きやすいと思います。(※こちらも厳しそうなら後述の本郷三丁目駅からのアクセスがおすすめです)
坂の途中の左手に、湯島天満宮につながる夫婦坂がありますが、こちらも階段。通り過ぎてそのまま進みます。このあたりから少し坂が急になります。
春日通り。左に見える階段は夫婦坂。
道なりに進むと、「湯島天満宮入口」の交差点に着きます。

ここを左折するとすぐに大きな石の鳥居が建っています。

鳥居の横を通ってさらに進むとこの表鳥居が見えてきます。

東京メトロ 上野広小路駅や都営地下鉄 上野御徒町駅(いずれも徒歩約5分)、JR御徒町駅(徒歩約8分)も徒歩圏内ですが、方向的には湯島駅と同じなので、階段か坂道かを通ることになります。
坂道もちょっと大変…という場合は、東京メトロ丸の内線・都営地下鉄大江戸線の本郷三丁目駅からなら、階段や坂道を避けて行くことができます。最寄り出口からの距離は約600mあり、大人の足で8分ほどかかるので、10~15分みておいたほうがよいでしょう。
湯島天満宮最寄りの5番出口には、エレベーター・エスカレーターが完備されています。

都バスを利用する場合は、「湯島三丁目」バス停が最寄り(徒歩約2分)ですが、このバス停は湯島駅に近い春日通りにあるので、アップダウンは湯島駅利用の場合と変わりません。ベビーカーを利用される場合は、「湯島四丁目」バス停で降りた方がアップダウンがありませんし、距離も徒歩5分ほどです。
文京区のコミュニティバス「B-ぐる」を利用する場合は、「湯島天神入口」バス停で下車すると、平たんな道で湯島天満宮参道まで行くことができます。
詳細は文京区ホームページよりご確認ください。
https://www.city.bunkyo.lg.jp/tetsuzuki/bus/b-guru/map.html
文京区には、「文京菊まつり」の他にも魅力的なまつりがたくさんあることをご存知ですか?今回ご紹介した「文京菊まつり」、2月には「文京梅まつり」、3月には「文京さくらまつり」、4月には「文京つつじまつり」、6月には「文京あじさいまつり」が開催され、この5つの花のまつりは「文京花の5大まつり」として親しまれています。
この5つの花のまつりを中心に、1年を通じて文京区のまつりを親子で楽しめる特別企画が「文京花めぐり」。各まつりで、地域色があふれるさまざまな催し物や体験型イベントを実施します。
詳しくは特設WEBページをご覧ください!

住みやすさと利便性がほどよく共存する東京都文京区。その春を圧倒的な色彩で飾る「文京つつじまつり」が、2024年3月30日(土)~4月30日(火)にかけて開催されます。
この記事では、2023年の文京つつじまつりの様子がわかるレポートと合わせて、2024年の開催情報をお届けします。春休みのお出かけにもおすすめな文京つつじまつりへ、ぜひ足を運んでみませんか?
根津神社は、1900年余の歴史を誇り、本殿をはじめとする江戸時代の建築が残る由緒ある神社。境内の西側には約2000坪のつつじ苑があり、例年4月~5月にかけて、色鮮やかなつつじが苑内を染め上げます。
つつじ苑には「文京つつじまつり」期間中のみ入苑できます。
例年、見頃の時期の週末はかなりの人出となります。特に4月9日は日曜日で好天だったこともあり、9時半の開苑前に数十人の待機列ができていました。人数が多い場合、入場制限もあるとのこと。
週末などの混雑が予想されるときは、ぜひ時間に余裕をみておいてください。ゆっくり落ち着いて観賞したい方は、なるべく平日に訪問されることをおすすめします。
さあ、受付で入苑寄進料をお納めし、いざ、苑内へ!

2023年は全体的に開花が早く、4月9日の時点で色も形も大きさもさまざまなつつじが鮮やかに咲き、まさに見頃でした。

苑内には約100種・3000株のつつじが植えられています。
これだけ種類があると、たとえばピンクと一口で言っても、淡いピンクから濃いピンク、小さくて可愛らしいものから大きくてゴージャスなものまでさまざま。



つつじといえば、公園や街路樹で目にするもの…というイメージでしたが、こちらのつつじのボリュームと種類の多さには圧倒されてしまいます。
真紅や純白、黄色や鮮やかな紫色など、とても色彩豊かで、ひとつひとつ見ていても飽きません。


花が輪状に並んで咲く「キレンゲツツジ」

あまり見かけない形や色のものもあるので、お気に入りをみつけたら、ぜひSNSで、「#文京つつじまつり #文京花めぐり」などのハッシュタグを付けてシェアしてみてください!
花の形が風車に似ている「ハナグルマ」

このつつじ苑は、外縁部が高く中央部分が低くなっているため、少し高いところから全体を見渡すことができるのも魅力。
つつじ苑南側から
つつじ苑南側から見る楼門
つつじ苑北側から
とにかくフォトジェニックなつつじ苑なので、みなさん、満開の花に誘われるようにスマホ片手に園内を巡っています。

小さなお子さんも、パパのスマホを借りて撮影に夢中!

子どもの目線は大人と違うので、大人が思ってもみなかった角度からの写真を撮ってくれそう。
家族でいろんな場面を撮り比べると楽しそうですね。

なお、このお嬢さんが撮っていた写真がこちらで

ほぼ同じ位置から私が撮影したものがこちらです。

目線が違うと随分印象が変わりますね。
つつじは樹高の低いところでも花が咲き、木の高さも様々なので、小さなお子さんからちょっと背が伸びてきたお子さんまで、それぞれちょうど高さのあう木がありそう! 満開の花をバックに記念写真が撮れますよ。

素敵な思い出をたくさん残してくださいね。
小さなお子さんの目線の高さにたくさんの花があるのも嬉しいですね。
通路は舗装されているので歩きやすいですが、階段や段差もあるので、そこはお気をつけて!

少々アップダウンもあり、背の高い木もあるので、小さなお子さんは視界を遮られてしまうこともありそうだな、と思っていたら…

おお、肩車の特等席! 誰よりも高いところから見られる、これは子どもの特権ですね。
カラフルな花は絵本の世界のようで、小さなお子さんにも親しみやすいのかも。お子さんから年配の方まで、そして海外からのお客さまも、華やかなつつじ苑の景色を満喫していました。

「文京つつじまつり」の折り返し地点となった4月15日(土)は残念ながら雨でしたが、イベントなども実施されました。
「文京つつじまつり」をもっと楽しむポイントを、実行委員会やツアーガイドの方々に伺ってきました!
文京つつじまつり実行委員会 広報渉外部長の小山内啓介さん
「文京つつじまつり」実行委員会の小山内さんは、生まれも育ちも文京区だそう。
小山内さんが挙げる「文京つつじまつり」の魅力の1つは「つつじ苑が神社にあること」。
「神社の鳥居をくぐって拝観することで、少し厳かな気持ちになれるのでは」とのことでしたが、確かに、園内が混雑しているときでも、みなさん譲り合って見学しておられました。ご神域であるという気持ちが、穏やかな行動に結びつくのかもしれませんね。
「親から子どもへ、神社がどういうものなのか―鳥居や、ご本殿について、あるいはどんなご祭神が祀られているのかなど―を伝えたり、つつじ苑の外の『隠れつつじ』を宝探し感覚で探したり、そんな楽しみ方もあるのでは」とのお話でした。
2023年は海外からのお客様も多く(6割くらいを占めているのではとも)、神秘的な神社の様式美と咲き誇るつつじの取り合わせは、日本の美としても注目されているようです!
2023年の4月15日には、根津神社周辺を徒歩で回る1時間程度のガイドツアーが開催されていました。
ツアーでは、森鴎外と夏目漱石、二人の文豪が住んだ「千朶山房(猫の家)」、ドラマ「相棒」のロケも行われた「聖テモテ教会」、2010年に文化庁登録有形文化財(建造物)に登録された東京大学の野球場などを巡ります。
「文京区」を知り尽くした方々が教えてくれるガイドツアーでは、文京区以外の方はもちろん、長く文京区に住んでいる方でも、新しい発見があると好評です。
知っているようで知らない地元のことを、「知ることでもっと人生が豊かになるのでは」という山内さんのお言葉がとても印象的でした。
見慣れた風景にも、意外な意味や歴史があったりします。親子で参加して、いつもの路地の隠れた見どころを探したり、親子での着眼点の違いを比べたりするのも楽しいですよ。
雨が降った4月15日も、つつじ苑内には親子連れの姿もちらほら。可愛いレインコートを着て散策を楽しんでいました。

でもたとえば、ベビーカーでのお出かけが大変だったり、子どもさんが歩くのに飽きちゃいそうだったりで、ためらってしまう方もおられるかも?
混雑が控えめなのは、やはり平日の、特に午前中だそう。朝のお散歩で足を延ばしてみてはいかがでしょう?
「つつじ苑」内はアップダウンがあり、ベビーカーで入ることはできませんが、外側からの眺めもとても見ごたえがあります。

また、実行委員会の小山内さんご提案の、「隠れつつじ探し」も楽しそう。下の写真は根津神社境内の、つつじ苑の外に咲いているつつじです。ひっそり咲く素敵なつつじ、見つけてみませんか?



また、つつじ苑や乙女稲荷神社前には池があり、つつじや社殿が映る人気の撮影スポットです。
つつじ苑前の池。優雅な錦鯉も泳いでいます。
乙女稲荷神社前の池。つつじと一緒に千本鳥居と赤い社殿が水面に映る人気撮影ポイント。
滞在時間が長くなると気になるのがトイレでは?
表参道の鳥居を入って左側のトイレには、男女別のトイレのほかに、おむつ交換台やベビーチェア、フィッティングボード(着替え台)まで備えた大きな多目的トイレがありますよ。
雨の日のお出かけは少し大変かもしれませんが、やはり参拝者が減るので、意外にねらい目かも。雨に濡れたつつじは一層色鮮やか。


雨の中、可愛いレインコートや傘でお散歩を楽しむ元気な兄弟をみつけました。もし強い雨でなければ、むしろ人が少なくて、のびのびと境内散策を楽しめるかもしれません。
地元のご兄弟が明るい笑顔を向けてくれました。お散歩とお花が大好きなんだそう。
アクセス良好な根津神社ですが、特にベビーカーなどをご利用の方にオススメなのが都バス。
「根津神社入口」または「千駄木二丁目」のバス停(いずれも「都バス上58」の路線)からはほんの1~2分の距離。東京メトロ千代田線の根津駅、千駄木駅からはともに徒歩約5分、ゆっくり歩いても10分ほどですが、エレベーターは神社から遠い方の出口にあるので、バスの方が歩く距離が少なくてすみそう。

特に「根津神社入口」バス停からだと表参道側から神社に入れて、つつじ苑にも近いです。
つつじまつり期間中は、骨董市や植木市のほか、多彩な露店が出るのもお楽しみのひとつ!


お値打ちなものも多いので、思いがけない掘り出し物に出会えるかも!?
週末はベビーカステラやわたあめ等、おなじみのお祭りグルメの出店も出て賑わっていました。平日と比べると混雑しますが、よりお祭りを楽しむにはおすすめです。

また、つつじ苑入口近くには植木市も。
700~800円で購入できるお手頃なものもありましたよ。おうちでお子さんと一緒に育ててみるのも楽しそう!

「つつじ苑」には早咲きから遅咲きまでたくさんの品種があるので、4月15日の時点でまだつぼみの多い木もありました。

4月9日には咲いていなかった花菖蒲が咲いていたりと、新しい見どころも。

とはいえ、2023年は例年に比べかなり開花が早いので、見ごろを逃さぬよう、早めの観賞がおすすめです!
まつり期間中は出店も出るのですが、平日や天候の悪い日などはお休みしています。
そんなときは、美味しいパンはいかがでしょう? 根津神社近くには人気のパン屋さんがいくつかあります。
北鳥居の、道路を挟んで斜め向かいにある「ベーカリーミウラ」もその1つ。間口は小さいながらも、地元の方も並ぶ人気店です。

お子さんに人気なのは「コーンチーズ」だそう。名前のとおり、香ばしいコーンの香りと濃厚なチーズの旨味が合わさって、クセになりそうな美味しさです。

【ベーカリーミウラ】
住所:東京都文京区千駄木2丁目2-15 原野ビル 1F
電話番号:03-5834-8972
【開催期間】2024年3月30日(土)~4月30日(火)
【会場】根津神社(文京区根津1-28-9)
【つつじ苑開苑時間】9:30~17:30
【入苑寄進料】500円(引率のある小学生以下のお子様は無料)
4月13日(土)~14(日)に、中学生以下を対象とした特別企画「クイズ&ミッション! 文京花まつり体験ラリー」を開催予定!第1回の「文京つつじまつり」から始まり、第7回の「文京さくらまつり」まで1年を通して実施を予定しています。
まつりや神社仏閣、華、歴史に関するクイズ&ミッションに挑戦して、切り絵御華印(御華印)とお菓子をゲットしよう♪
【日時】2024年4月13日(土)~14(日) 10:00~15:30
詳細は、こちらからご確認ください。
「文京つつじまつり」でもらえる切り絵御華印(ごかいん)
全7回の探検ラリーで集めて目指せコンプリート!
【交通】
東京メトロ千代田線「根津」駅、「千駄木」駅より徒歩5分
東京メトロ南北線「東大前」駅より徒歩5分
都営地下鉄三田線「白山」駅より徒歩10分
都バス上58「根津神社入口」より徒歩1分
都バス草63「団子坂下」より徒歩5分
都バス上60、上26「根津駅前」より徒歩5分
都バス東43、茶51「向丘一丁目」より徒歩5分
※専用駐車場はありません。
※文京区コミュニティバス「Bーぐる(千駄木・駒込ルート)」をご利用の場合、「16番:日本医大病院」「17番:千駄木二丁目」が便利です。
【お問い合わせ先】
03-3822-0753(根津神社内「文京つつじまつり実行委員会」9時00分~17時00分)
文京区には、「文京つつじまつり」の他にも魅力的な花のまつりがたくさんあることをご存知ですか?6月には「文京あじさいまつり」、11月には「文京菊まつり」、2月には「文京梅まつり」、3月には「文京さくらまつり」が開催され、この5つのまつりは「文京花の5大まつり」として親しまれています。
この5つの花のまつりを中心に、1年を通じて文京区のまつりを親子で楽しめる特別企画が「文京花めぐり」。各まつりで、地域色があふれるさまざまな催し物や体験型イベントを実施します。
詳しくは特設WEBページをご覧ください!

今週末は一の酉!酉の市は、11月の酉の日に、関東各地の神社やお寺で行われる開運招福・商売繁盛を願うお祭りです。2023年は、一の酉は11月11日(土)、二の酉は11月23日(木・祝)の2日だけの開催ですが、土曜日や祝日ということで、いつも以上の賑わいとなりそうです。
この記事では、東京大田区の大森鷲神社の酉の市の2023年開催情報と、2021年の酉の市の様子をお届けします。酉の市にいく際の参考になさってください。
(この記事は2022年に公開されたものを一部修正し、再編集しています。2023年11月8日 編集部更新)
<一の酉>11月11日(土)
<二の酉>11月23日(木)
熊手の販売は午前7時から午後11時まで。お昼頃から縁日のお店が商店街と神社周辺に出店予定。
詳しくは、大田区商店街ナビをご確認ください。
ここからは2021年の酉の市の様子をレポート!
日に日に秋が深まる季節となりましたが、読者諸兄姉の皆さまはいかがお過ごしでしょうか。毎年11月の酉の日、大森の鷲神社では「酉の市」が開催されています。11月の風物詩「酉の市」。今回は「一の酉」の模様をレポートします。「二の酉」に参拝を予定される皆さまのご参考になれば幸いです。
大森鷲神社「酉の市」のポスター
酉の市は、江戸時代から続く年中行事。毎年11月の酉の日に行われる開運招福・商売繁盛を願うお祭りです。「酉の市」の日には、神社境内におかめや縁起物を飾った熊手を売る露店が立ち並びます。令和3年(2021年)は「二の酉」まで。「一の酉」は11月9日(火)に終了しましたが、「二の酉」はまだこれから。今年はお参りに行っていないという方がいらっしゃったら、11月21日(日)の「二の酉」に足を運んでみませんか。

JR線・大森駅の改札前にも大きな熊手が飾られています。

神社周辺は通行止めの区域があります。運送業や営業で車をお使いの方はご注意ですね。

アーケード街(大森銀座商店街)にも多くの露店が出ています。

現在の時刻は正午。時間が早いため人出は少なめですが、日が暮れる頃には前に進むのが困難なほど賑わいます。

お子様が大好きな「チョコバナナ」や「フライドポテト」の露店もあります。

アーケード街を抜けるともうすぐ神社。雨天ですが、思ったより人出がありました。

露店は神社より先の公園付近まで続きます。様々なお店があるので食べ歩きも楽しめそうですね。

御朱印は鳥居横の特設授与所にて授与されるとのことです。「酉の市」以外はお受けすることができないようなのでご注意ください。

大森鷲神社の社殿。

神社周辺のお店や会社の方たちでしょうか。昨年の熊手を納め、新しい熊手を買い求める方も絶え間なくいらしています。


神社境内には飲食の屋台はありませんが、熊手の露店が出ています。


熊手が売れると、露店からは「商売繁盛」「家内安全」の威勢の良い掛け声と手締めが聞こえてきます。最初は、小さめの熊手を購入して事業が拡大する毎に、熊手も大きくするといいと言われています。
JR線・大森駅前
JR京浜東北線・大森駅からお越しの際は、駅を出て線路沿いに右手(蒲田方面)にあるアーケード街(大森銀座商店街)を通るのがおすすめ。多くの露店が出るためお祭り気分を味わいながら神社に向かうことができます。しかし、大勢の人で賑わっているため中々前に進むことができません。先に参拝をすませて、後からゆっくり露店を見て廻りたいとお考えの方は、駅前から正面の西友方面に進み神社に向かうとよいでしょう。

大森鷲神社
〒143-0016
東京都大田区大森北1丁目15−12
・アーケード街(大森銀座商店街)や神社周辺は、数多くの露店が出て大変賑わいます。そのため、迷子には注意しましょう。はぐれた場合の待ち合わせ場所を決めておくと安心です。大森界隈は商業施設も多いので、お店に予約を入れておくのもいいかもしれません。
・時間帯によっては神社拝殿まで長い列ができます。トイレは駅ですませておきましょう。
・11月は日が暮れると寒くなる可能性があります。寒さ対策も忘れずに。
2023年11月3日(金・祝)に、大阪のメインストリート「御堂筋」において、エンタメ・日本文化・パフォーマンスなど1日限りの非日常的なオンリーワンコンテンツが楽しめる「御堂筋ランウェイ2023」が実施されます。
例年、2時間の開催で約40万人が来場するこのイベントに、14:30ごろより約10分間、石見神楽が登場します!
今回、出演するのは石見神楽の本場である島根県浜田市の神楽社中(神楽団)のみなさまです。そして、今回は特別バージョンということで、浜田市内の複数の社中(神楽団)が連合体となり派遣して行うという気合の入れようです。
この記事では「石見神楽とは?」という基本的な知識から、御堂筋ランウェイ出演が実現した背景、当日の見どころまで分かりやすく解説します。
石見神楽は、島根県西部、石見地方を代表する伝統芸能です。現在、石見地方には約140もの神楽団体がありますが、今回社中を派遣する浜田市はその中でも最も多い50以上の団体を有しています。

起源が室町時代後期といわれる石見神楽は、軽快な囃子に合わせ、豪華絢爛な衣裳を纏った舞手の躍動的な舞いが特徴です。神話を基盤にした勧善懲悪の分かりやすいストーリーも子供から老人までを楽しませ、神社での奉納神楽はもとより、お祭りやイベント、定期公演、さらには、結婚式でも上演されるなど地域に住む人々の生活に深く溶け込んでいます。

2019年5月には日本遺産に認定され、2022年7月には、伝統芸能の殿堂である国立劇場において石見神楽の単独公演を行い大蛇50頭が舞台を埋め尽くす圧巻の舞を披露するなど、伝統を守り続けながらも現在進行形で挑戦し続けている伝統芸能です。
豪華絢爛な衣裳、表情豊かな面、巧みに操る蛇胴。透通るような笛の音と軽快な囃子に乗って勇壮に舞われる石見神楽は、見る人全てを魅了します。
今回の御堂筋ランウェイには、浜田市の石見神楽より「神」「鬼」「須佐之男命(スサノオノミコト)」「大蛇(オロチ)」が登場します!今回の演出についてと、見どころを簡単に紐解いていきましょう。

石見神楽といえば、神と鬼が対決するシーンを思い浮かべる方が多いと思いますが、今回は複数の社中が同時出演することにより、総勢10体の神と鬼が戦いを繰り広げます!
激しい動きはもちろんですが、注目していただきたいのは、豪華絢爛な衣裳!浜田市の神楽産業の職人たちが手作りで作る衣裳は、高いもので1着300万円オーバーになるとか?!
最後に神が鬼を退治するために弓矢を放つのですが、もしかすると沿道のお客様も実際に参加できるかも?!
神と鬼が総勢10体登場することにより、全長450mに渡るランウェイのどこにいても、その姿を間近でじっくりと堪能できます。きめの細かい作品にも注目しながら神&鬼軍団をお楽しみください。

大蛇は石見神楽の中で最も人気のある演目で、須佐之男命と、頭8つ尾8つの巨大な蛇である大蛇の戦いを描いた物語です。
そんな大蛇が今回、御堂筋の南から北へと走るフロート車両をジャックします!道路を使ったパレードである御堂筋ランウェイだからこその演出で、一般公演などとは違う形で動く大蛇を楽しめる貴重なチャンス!
フロート車両の高さがあるので、観覧場所がランウェイから少し遠くの方でもしっかり見ることができて、楽しめる演出です。

須佐之男命が御堂筋で暴れる大蛇を退治するための戦いは大いに盛り上がります。その舞台となるのは、ランウェイ上に位置する3つの交差点です。
大蛇は川の洪水を象徴しているとも言われ、物語は人間と自然災害の争いを描いているとも言われています。奇しくも今回の舞台は「水の都」とも称される大阪。
須佐之男命は、御堂筋のわずか10分間という限られた時間でも大蛇を退治できるのか?ぜひ沿道から応援をお願いします!
今回披露される演目は、御堂筋ランウェイ出演のために、独自に演出を考え、練習されてきたものばかりです。その全てに石見神楽の魅力が詰まっていますので、ご紹介した内容と見どころにぜひ注目してみてくださいね!
なぜ島根県浜田市の石見神楽が、御堂筋ランウェイ2023で上演されるのでしょうか。この事業を担当する浜田市観光交流課の塚本さんにその背景を伺ってみました。
– 今回どのような背景で御堂筋ランウェイ2023への出演が実現されたのでしょうか?
石見神楽の名が全国に知れ渡ったのは、1970年に大阪万博のメインステージにおける石見神楽の演目「大蛇」の上演がきっかけでした。それ以降、国内外での公演依頼をいただくようになり石見神楽は更なる発展を遂げてきました。そうした経過もあって、2025年の大阪万博においても、世界中の方へ石見神楽の魅力を発信したいと思い、開催500日前に迫った2025年大阪・関西万博のプロモーションも実施される「御堂筋ランウェイ」に石見神楽を出演させたいと考え動いていました。
– 今回は浜田市の1つの社中さんだけではなく、複数の社中さんが連合体になって出演されるとのことですが、どのような準備をされましたか?
御堂筋ランウェイに出演できると決まって、観客参加型の新たな鑑賞スタイルも検討したところ、鬼軍団、大蛇17頭など総勢36名に。通常の神楽上演では、15名~20名程度ですので、ちょっと多いなと。しかも、秋祭りシーズンで各社中も、奉納神楽の予約でいっぱいという状態。社中の皆さんに相談した結果、「なんとかしよう!」と言っていただいて、複数の社中による連合体となりました。社中の皆さんの協力に本当に感謝です。
– 約10分間の演出ですが、観客の皆様に伝えたい・特に見ていただきたいのはどのようなポイントなのでしょうか?
なんといっても17メートルもの蛇胴を操る代表演目「大蛇」は、石見神楽最大の見どころです。また、今回は、特別演出として、鬼軍団が登場し、観客席のすぐ近くまで向かいます。大迫力の鬼と1着数百万する絢爛豪華な衣裳を、間近で見ることができるチャンスです。
– なるほど、最後に、御堂筋ランウェイ出演への意気込みをお願いします。
10分間に全ての思いを込めて、大迫力の石見神楽をお届けします。
御堂筋ランウェイ2023
【開催日時】
2023年11月3日(金・祝)
14:00〜16:00 (予定)
【開催場所】
大阪府大阪市
御堂筋(久太郎町3交差点~新橋交差点)
みなさん、唐突ですが地図に興味ありますか? そもそも日本において、地図という考えが一般化してきたのは1960年代中頃からと言われております。この頃から一般人が車を購入できるようになり、地図が必要とされるようになりました。なお、それまでは知らない場所へ行くには、案内人をつけることが普通だったとのことです。
また、そのもっと昔の江戸時代においては地図は統治者の最高機密・軍事機密であり、一般人には知り得ないものでした。そんな江戸時代の地図(古地図)ですが、今でもほぼ、そのまま使える場所があるんです。それが「山口県萩市」となります。
江戸時代の町割については「萩城下町 古地図」とネットで調べていただければ、画像が出てきますので、ぜひ見比べてみてください。町割が昔と今でほとんど変わらないことから、萩市は歴史的に貴重な場所として「屋根のない博物館」と呼ばれております。さらに萩市は世界遺産(近代化遺産)の暫定リストにも登録されており、現在本登録を目指して頑張っております。
ではなぜ、今の今まで萩城下町の町割は変化がなかったのか。その理由について筆者が考えてみました。
①萩市内の国道の1つは江戸時代からの街道を拡幅し整備しただけであったから。
②鉄道の敷設時、町並みの景観を守ろうとする意識が強かった住民により、城下町を迂回する形で作らせた。
③幸運なことに震災や戦災には遭わず、また町並みを大きく消失するような大火も無かった。
④1960年代に町並み保存運動が展開され、宅地化や工場誘致等による再開発が行われなかった。
これらの理由により、現在でも江戸時代の地図が通用するものになったのではないかと考えられます。
ちなみに、萩市はあの有名な「松下村塾」があった地となります。松下村塾とは、吉田松陰を塾長としたこの私塾ですが、ここからは現代の日本を創る為に必要な人材が多数、育っていきました。この私塾がなかったら今の日本はなかったといっても過言ではございません。それだけ萩市は重要な場所となります。
さて、そんな山口県萩市ですが、最後に萩市のおすすめ秋祭りをご紹介したいと思います。
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そもそも長門峡(ちょうもんきょう)ですが、1923年に国指定の名勝となった景勝地で、萩市から山口市にまたがる総延長約12㎞の阿武川沿いの美しい渓谷となります。
奇岩や滝などで構成され、春はヤマザクラ、夏は新緑、秋は紅葉、冬は雪景色と四季折々に変化し、なかでも秋の紅葉は有名で、11月上旬から中旬にかけて色鮮やかな紅葉が楽しめます。
そこで開催されます「長門峡もみじ祭り」では、ステージの催しのほか、長門峡遊歩道参加型企画、地元の物産が並ぶバザー、さまざまな飲食物の露店も多数立ち並びます。また、鮎の塩焼きの販売や鮎のつかみ取り、鮎かけ(鮎を引っかける方式の釣り)もあります。
さらには、今が旬のリンゴや梨や、地元特産品の販売もあります。この、紅葉シーズンを知らせるまつりにぜひ出向いみてはどうですか。渓谷のすばらしい景観を眺め、心もおなかも満たして、一日を満喫してはいかがでしょうか!
参考記事:
「古地図を片手にまちを歩こう<萩城城下町編>」(おいでませ山口へ)
「人はいつから地図を読むようになったのか?」(方向音痴な言説)
「萩まちじゅう博物館」(総務省)
例年15万人超が訪れ、甲府の街が戦国歴史絵巻に染まる「信玄公祭り」。戦に強かっただけでなく、領民が安全で豊かに暮らせるよう、現存する「信玄堤」に見られるような治水事業や金山の開発にも積極的に取り組み、現在も「信玄公」「信玄さん」と尊敬と親しみを込めて呼ばれる甲斐の英雄・武田信玄の遺徳をしのぶお祭りです。
毎年4月に行われてきましたが、コロナ禍の休止を経て昨年10月に3年半ぶりに復活。そして2023年、第50回という節目を機に秋開催が正式決定し、今年以降は信玄公の生誕日である11月3日の前の週末、10月27日(金)~29日(日)の3日間行われることになりました。
そして著名人が扮する信玄公役に、史上初の女性が選ばれるというビッグサプライズも!NHKドラマ『大奥』で徳川8代将軍吉宗を演じ、颯爽と馬を乗りこなす姿も記憶に新しい冨永愛さんが登場します。
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そこでここからは、昨年10月に行われた信玄公祭りのうちの最大の見どころにして、今年は「冨永信玄」が主役となる「甲州軍団出陣」の現地密着レポートをお届け。信玄公祭りに行く際の参考にしていただくとともに、今年の信玄公祭りの詳しいイベントスケジュールも併せてお伝えします!
山梨県甲府市。新宿から高速バスで約2時間、JRの特急あずさで約1時間半と都内からのアクセスも良い、山梨県の県庁所在地です。戦国時代には武田氏の本拠として、甲斐国の中心地(府中)と言うことから甲府と名付けられた街で、江戸時代には甲州街道沿いの城下町・宿場町として発展してきました。その武田氏の中でも特に有名な武将が、武田信玄公ですね!
甲府駅南口に佇む武田信玄公之像。
この郷土の偉人としても親しまれる武田信玄公が主役となるお祭りが、今回ご紹介するお祭りです。その名も「信玄公祭り」!

信玄公祭りは、毎年4月12日の信玄公の命日前の金〜日の三日間で開催されているお祭りです。新型コロナウイルスの影響で2019年から中止されていましたが、2022年は感染症対策から秋にずらした上で、3年半ぶりに10月28日から30日の三日間での開催となりました!
目玉の甲州軍団出陣が見られる二日目、29日に現地へとやってきましたので、お祭りの様子をここからはご紹介して行きます!
世界一の武者行列「甲州軍団」の存在がよく知られる信玄公祭り。今年は1200人規模もの武者が参加し、その武者たちが出陣の前に行う行事の戦勝祈願式が、13時20分から開催されます。会場となるのは信玄公を祀る、武田神社。武田氏の居城であった躑躅ヶ崎館の跡に鎮座している神社です。

開始の時間を目前にして、足軽の皆さんが集まってきました。武者の皆さんがこんなに集まるのも3年半ぶりと言うことで、気合を感じますね!

武田信玄公の登場です。扮するのはお笑いコンビ「ジャルジャル」の後藤淳平さん。参列している周りの皆さまから拍手が起こります!

脚本家で俳優の三谷昌登さん扮する、軍師として有名な隻眼の武将、山本勘助の姿も見えますね!

社殿へと上がる際に、凛々しく信玄公が振り返ってくれました。

ここからは戦勝祈願と言うことで、神事が執り行われていきます。


宮司さんから、信玄公へ「風林火山」と書かれた軍配が授与されました!川中島の合戦の際に、上杉謙信との一騎打ちで太刀を受け止めたことで有名な軍配ですね。お祭りの甲州軍団も、上杉謙信との戦に向かう程で出陣して行きます。

神事が終わった後は、束の間のフォトタイムと言うサービスも!


このあと16時20分からの出陣式を行い、甲府の街中へと武将の皆さんが再び登場していきます!
甲府駅前の甲府城(舞鶴城)に舞台を移し、16時20分から行われる出陣式。こちらは武田家家臣団の武田二十四将が揃い踏みする、信玄公祭りの見どころの一つとなっています!
甲府城山手御門の姿。
会場となっている、鍛冶曲輪跡へとやってきました。開始時間を前に、続々と武将の皆さんが入城してきます!

旗を掲げ、城内を進んでくる様子がかっこいいですね!

山本勘助の到着です。

ステージの上では入城も進み、武田二十四将が集結してきました!

中には諏訪御料人として有名な、湖衣姫(こい ひめ)の姿も!湖衣姫は信玄公の側室で、武田勝頼の母となる人物です。

さあ全ての武将が揃ったところで、はじめに地元の生徒たちによる巫女舞の披露が行われました。


続いては信玄公の出番です。

信玄公祭りがこの週末に開催。3年半ぶりの武田信玄公の登場に、会場が湧きました!#祭り #オマツリジャパン #山梨 #甲府 pic.twitter.com/Pv6RNpNnQF
— 高橋佑馬|お祭りライター (@yuma_walking) October 30, 2022
湖衣姫との絡みの場面も!


武田家の2つの品、日本最古と伝わる日の丸の御旗、楯が無くとも大丈夫と言われる鎧の楯無の披露も行われました!



続いて、山本勘助による起請文の読み上げがされます。

そしていよいよ登場するのが信玄公の兜。かっこいいですね!

無事装着されました!


兜も被ったところで、見せ場でもある三献の儀が執り行われます。

三献の儀とは、勝栗・打鮑・よろ昆布を三度の酒で食べる、現在の三三九度にも繋がる必勝の縁起の儀式です。盃を手に持ち、見事に行われていました!

信玄公も起請文を読み上げ、いよいよ出陣です!

出陣を前に武田信玄公から風林火山が披露され、猛々しく勝鬨が上がりました!#信玄公祭り #祭り #オマツリジャパン #山梨 #甲府 pic.twitter.com/ULblIwz8qW
— 高橋佑馬|お祭りライター (@yuma_walking) October 30, 2022
次々に甲府城を出陣した部隊は、まず甲府駅前へと向かいます。風林火山や日の丸の旗も掲げられました。

信玄公も到着。陣が敷かれ、こちらで各部隊を出迎えます。なお部隊は二十四将にちなみ24個に別れ、風林火山の4グループに6個の部隊が所属しての行列になっていました。

先陣を飾るのは、武田家の譜代家老である飯富虎昌の部隊です!猛々しく勝鬨が上がります。

甲府駅前へと舞台を移し、甲州軍団が甲府の街中へと進んでいきます。その先陣を飾るべく、勝鬨が上がりました!#信玄公祭り #祭り #オマツリジャパン #山梨 #甲府 pic.twitter.com/r7aM7rWh3i
— 高橋佑馬|お祭りライター (@yuma_walking) October 30, 2022
騎馬武者も登場。各部隊に1騎が参加しているのも注目です!

信玄公目線で部隊を出迎えるとこんな感じ!六文銭の旗が特徴的な、真田幸隆の部隊を迎えています。ちなみに真田幸隆は、大坂夏の陣で活躍した真田信繁(幸村)の祖父の武将です。

甲府の街中を武将が進み、沿道からは拍手が上がりますよ!



こんな戦闘シーンもありました。

こちらは甲州市さんが扮する、武田勝頼隊の皆さんです。部隊には、地元の市町村単位や企業での参加となっています。

女性の行列の姿も。信玄公の母親である大井夫人の隊列はカラフルな様相です。

武将の行列とは打って変わって、艶やかな出立ですね!

剃髪姿となった、大井夫人も歩んでいました。

薙刀隊も凛々しく参加しています!

出陣式にも登場していた、湖衣姫もやってきました!

沿道からは声援も湧き上がり、盛り上がっています!

信玄公の正室、三条夫人の行列はこのような様子で進んできました。
武田信玄公の妻、三条の方の行列です!#信玄公祭り #祭り #オマツリジャパン #山梨 #甲府 pic.twitter.com/gwii0fbyqW
— 高橋佑馬|お祭りライター (@yuma_walking) October 30, 2022
女性の騎馬武者も登場!

華やかに凛々しく進んでおり見応えがあります。

こちらの部隊は赤備。

赤で統一された姿は目を惹きますね!


全身真っ赤です!小道具までかっこいい。

騎馬武者の皆さんも、それぞれ立派な鎧兜で独特の雰囲気があります!





行列も後半となり、ついに山本勘助も出陣です。口上を述べています!

山本勘助の部隊の行列です!騎馬武者姿がかっこいいですねえ!#信玄公祭り #祭り #オマツリジャパン #山梨 #甲府 pic.twitter.com/c2r9bLXh2O
— 高橋佑馬|お祭りライター (@yuma_walking) October 30, 2022
そしてフィナーレを飾るのは、もちろんこの方信玄公。その登場を前にして、一同での勝鬨が上がりました!

さあ信玄公の部隊が進みはじめますよ。


掲げられた兜、風林火山の旗も繰り出します!

そして登場しました。騎馬姿になった信玄公です!


沿道からは、今日一番の歓声が上がっていました!

甲州軍団の活躍が見どころではありますが、お祭りらしくお神輿も登場します!行列も進んだ平和通りに、昼間はお神輿が勇壮に渡御していました。

立派なお神輿です。こちらは県内の観光名所、昇仙峡からやってきています。

お神輿を先導するのはこちら、高張提灯と見事に回るまといです!

やっぱりお祭りには、お神輿も登場すると盛り上がりますよね!


信玄公祭りには、お神輿も登場するんです!お神輿を担ぐ掛け声が響くと、やっぱり盛り上がりますよね!#祭り #オマツリジャパン #山梨 #甲府 pic.twitter.com/0qKR3RJ3C0
— 高橋佑馬|お祭りライター (@yuma_walking) October 30, 2022
信玄公祭り期間には、市内各所でもさまざまなイベントが実施されています。戦勝祈願式が行われた武田神社では、琴や尺八の披露が行われていました!

甲州軍団が進んだ甲府駅前では、太鼓の演奏も。

甲府駅北口の広場ではマルシェも開催されていますよ!ステージ裏手の建物、藤村記念館もチェックポイント。1876年に開校した学校校舎が展示室になっており、中に入ることもできおすすめです。


甲府城の城内では、グルメを提供する露店も登場!鶏もつ煮や五平餅など、地元グルメも登場しておりそそられますね。

鍛冶曲輪門前にある芝生広場では、飲料を提供するブースやステージもありました!

この他にも、天皇杯を制したプロサッカークラブのヴァンフォーレ甲府の祝賀パレードや、秋開催だからこそできたハロウィン仮装パレード、茶会など、過去最大規模で盛りだくさんだった2022年の信玄公祭り。3年半ぶりの開催は大盛況でした!
【10月27日(金)】
■舞鶴城公園
17:00-20:00 賑わい城下町(城内のみ)
19:00- 神明の花火 in甲府城
場所:舞鶴城公園
【10月28日(土)】
■平和通り
14:00-14:40 神輿渡御
14:40-15:50 第50回記念パレード ~ハロウィン仮装パレード~
16:10-16:20 騎馬隊行進
16:10-18:30 御諏訪太鼓・信玄太鼓の演奏
■舞鶴城公園南広場
第1部 11:00- / 第2部 14:00- チャンバラ合戦 in 信玄公祭り
10:00-20:00 第4回山梨ベーコンフェスティバル
■舞鶴城公園
10:00-20:00 賑わい城下町
10:00-14:15 スーパー風林火山パフォーマンスコンテスト
10:00-20:00 武将たちのお休み処
■防災新館
10:00-15:00 オリジナル刀づくり
12:00-19:30 キッチンカーゾーン
■甲府市中心街 春日通り
10:00-19:30 かすがも~る グルメ ストリート
10:00-20:00 信玄グルメ横丁
■城東通り
15:45-16:45 風林火山演舞団1,000名が舞い・踊る 「風・林・火・山」総踊り
■武田神社
10:00-10:40 笹子追分人形芝居
11:30-14:00 琴・尺八奉納演奏
■甲府駅北口
10:00-15:00 信玄公を想う茶会
10:00-16:00 こうふ女性達で創るマルシェ
■その他の場所でのイベント
10:00-17:00 ウォーキングフォトラリー 場所:甲府銀座通り「銀座江戸家」前(抽選会場)
11:33-12:43頃 武田信玄狼煙リレー 場所:諏訪・山梨県内17か所(到着地武田神社)
【10月28日(土)出陣スケジュール】
13:15~13:35 戦勝祈願式 場所:武田神社
戦の勝利とお祭りの成功を祈願する式典です。武田氏の居館跡地に建てられている武田神社で執り行われます。
↓
甲州軍団、各陣屋へ入陣。※戦国武者姿の侍と一緒に写真撮影ができます。
↓
15:00~ 甲州軍団、各陣屋を出立。市内各所に仮終結
↓
15:15~ 甲州軍団、舞鶴城公園へ集結
↓
16:00~16:30 出陣式 場所:舞鶴城公園特設ステージ
信玄公や山本勘助、武田二十四将が一堂に会し、合戦に向けた軍議の様子や出陣前に縁起を担ぐ儀式「三献の儀」をステージ上で再現します。
↓
16:30~ 甲州軍団出陣開始 場所:舞鶴城公園~平和通り~スクランブル交差点
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18:02~ 武田信玄公本陣出陣 場所:舞鶴城公園~平和通り~スクランブル交差点
↓
18:40~19:00 帰陣式 場所:舞鶴城公園特設ステージ
出陣を終えた信玄公・信玄公本陣隊・山本勘助・山の六番隊が鎮魂の儀、勝どきの発声などを行います。
◎甲州軍団出陣スケジュール

◎甲州軍団出陣ルート

※「甲州軍団出陣式」の舞鶴城公園観覧席券(S席・A席)並びに、甲州軍団出陣を観覧できる平和通り観覧席券(H席)は、2023年10月11日現在、全て完売しています。そのほか、無料の観覧ゾーンや観覧上の注意などは公式サイトの「観覧について」ページよりご確認ください。
【10月29日(日)】
■舞鶴城公園
10:00-16:00 賑わい城下町
10:00-16:00 キッチンカーゾーン
10:00-16:00 第4回山梨ベーコンフェスティバル
10:00-16:00 武将たちのお休み処
10:30-12:00 甲州寺子屋[第1部] 【テーマ】2つの「お城」と「城下町」
13:30-15:00 甲州寺子屋[第2部] 【テーマ】「徳川家康と武田氏旧臣」
11:00-11:30 山本勘助役の俳優・白須慶子さんとなぎなたコラボ
12:00-14:00 子ども武者行列
12:45-13:15 甲府囃子演奏
13:45-14:45 和太鼓演奏
■甲府駅北口
10:00-15:00 信玄公を想う茶会
■甲府市中心街 春日通り
10:00-16:00 信玄グルメ横丁
10:00-15:30 かすがも~る グルメ ストリート
※その他の詳細や最新情報については信玄公祭り公式サイトなどでご確認ください。
2023年9月24日、調布花火が無事開催された。今年は本当に久しぶりの花火大会開催のニュースが多く聞けて嬉しい限り。この嬉しい気持ちで花火を楽しく観覧したい!そのチャレンジの結果をレポートします。
調布花火とは……年によってよく開催日程が変わるのだけど、ここ最近は9月~10月の秋開催となっている。ハロウィンの時期にかぶせてコスプレ会場を併設するというオモシロ企画もあった。(2017年、台風により中止で涙。)
その調布花火……調布市花火大会?そう、花火大会の名前さえも変幻自在、年度や媒体によって表記が揺れているが、公式サイトでは「調布花火」となっている。
地元の丸玉屋小勝煙火店が担当し、打ち上げ発数は公称10,000発、最大8号玉。大玉連発コーナーと、ミュージックコラボのハナビリュージョン(前半と後半に1回ずつ)が売り物だ。
有料席も平成の時代から用意されており、それは多摩川河川敷の調布側にある。河川敷の相当なエリアを占めているのだが、今年は気づいたら完売していた。
公式サイトより引用。花火の打ち上げ位置をよく頭に入れてこの後の説明を見ていただきたい。地図上は打ち上げ位置の右上のオレンジ色が布田会場、左上の水色が京王多摩川会場。
どこからか声が聞こえてくる……。
「チケットがなくても、直前に見に行きたくなることだってあるでしょ!」
ごもっとも。ではそのパターンで調布花火に行くならどうするか?を実践してきた。都会の花火大会に何も考えずに飛び込むと、たいてい大混雑に巻き込まれてヘトヘトの辛い思いをすることになる。それが嫌で花火大会に行きたくないという人もいるだろう。
そこで先ほどの会場案内図を見てみると、上半分のにぎやかさに比べて下半分が実にそっけない。こちらは川崎市でそもそも調布ではないからというのが理由だが、それにしても打ち上げ場所からの距離を考えると有料席と大して変わらない。
ということで、まずはこちら側を目指してみよう。とりあえず稲田堤駅に来てみたが、こんな場所にも立て看板。花火大会においては打ち上げよりも会場設営と警備に費用がかかるというのも納得だ。
こんなに離れた場所にも告知看板がある。これを全部の地域にやりきる労力はいかばかりか。ここは打ち上げ場所からおよそ1.2kmくらい。地図上の★マークも参考に。
現在15時。警備員ミーティングと思われる場面に遭遇。
ひとまず土手に上がってみよう。早くも今日の結論が出てしまうのだが、もうここでいいじゃん。調布花火は最大8号玉ということで、個人的には1000mくらい離れても十分楽しめると思う。屋台もあるし、これくらい離れたら混雑もそれほどではないだろう。
花火まで1000m離れているが、大玉があるからOK。まばらに場所取りされているがまだ余裕。打ち上げ方向の目印もつけておいたのでご参考に。
無料席で注意したいのは、照明とトイレだ。照明は暗くて困る場合と、眩しくて困る場合の両方ある。トイレについては運よく仮設トイレがあればいいが、そうでなければ行きと帰りの駅到着の時刻を考えて計画的に水分を摂ろう。
念のため打ち上げ方向に向けてずんずん進むと、距離500~600mくらいから大きな場所取りシートやカメラの三脚が目立ち始める。打ち上げ場所に近ければ近いほど場所取りに根性が必要となる。
花火まで600m。川崎側は正式な会場というわけではないが、仮設トイレが設置されていた。近くには地元自治会と思われるバンが停まっていたので、そちらが準備してくれたのかもしれない。
そもそも場所取り必須なのだろうか。答えはYESでもありNOでもある。世の中には場所取りが趣味というバイタリティにあふれた人がいるので、そういう人が早起きして、時には前夜から場所取りに繰り出すのは私もよく知っている。ワクワクして楽しいよね、あれ。しかし、そんな激戦区は治安も良くないので万人におすすめはしない。
対岸はまさに花火の打ち上げ場所という、修羅の集うエリア。看板の下に丸められているのは剥がされた場所取りシートだ。理由は不明。
平和に(?)場所取りしたければ公式の無料エリア(自由観覧エリア)がおすすめだ。ここならトイレもあるし照明もある。特筆したいのは音響設備が期待できるということ。調布花火のように音楽シンクロ花火があるときは絶対に音楽が聞こえたほうがいい。
公式サイトで告知されている無料観覧エリア。野良無料観覧との違いは音響がしっかりしていることだ。
さらに視点を変えて考えよう。調布花火は60分間である。60分なら別に立ったままでも、食べ物もトイレも無くたって構わないのでは?花火会場の最寄り駅は混雑するので、少し離れた駅で降りて花火を見る。そんな楽しみ方もできるだろう。
調布花火は離れて見ても、大玉が潤沢にあるおかげでド迫力のドの字は無理だがそこそこ迫力がある。まったりとした風景とともに遠花火・横花火を鑑賞しよう。
一見、なぜこんな場所に場所取り?と思ってしまうが、実は打ち上げ場所がスコーンと見通せる穴場。1800mとかなり離れているが、もっと近い場所にも点々とこういうスポットがある。
令和の夏は暑い。とにかく暑い。だから花火大会も9月以降にやるのがいいと思う。日中はまだ汗が出てきたが、陽が落ちると過ごしやすくなり半袖か長袖か迷うくらい。川の土手の上には浴衣姿も見られたが、きっとこれくらいの気温のほうがいいだろう。
ここまで述べてきたように、むやみやたらと打ち上げ場所に近づかなくても、花火を楽しむことは可能だ。そんな私が陣取ったのも人がいなくて見通せる場所。打ち上げ場所を理解していれば地図アプリの併用で候補地は見つかる。最終的に陣取ったのは陽が落ちる直前だった。事前の場所取りは無しである。
かつては尺玉100連発もあった調布花火だが、宅地化が進んだ現在の最大は8号玉。それでもこのボリュームでの連打は見ごたえがある。
遠花火では、地面から吹き上がる小さな花火はさすがに地味だ。しかしそれは織り込み済み。しょっちゅう上がる大玉が目を楽しませてくれる。今年の調布花火は大玉連発コーナーに加えて全国の銘玉を1発1発見せてくれるコーナーもあり、ここで見る遠花火で十分だった。
推測だが、コロナで需給バランスが崩れたのか花火屋さん同士で玉の融通が増えた気がする。見る側としては新鮮な驚きが得られるからしっかり見たい。
少し心配だったのが音楽とシンクロして打ち上がるハナビリュージョン。これは音なしで見るのは悲しい。そう思っていたところに救世主が現れた。その名は「調布FM」、そう調布花火はラジオ中継があり電波で音楽を届けてくれるのだ。現地でラジオ再生しながらハナビリュージョンを見たが、遅延もなくバッチリだった。
絶対にラジオを持って行こう。
音楽シンクロの花火すら、ラジオ放送のおかげで有料席同様に楽しめた。ほんとうに助かる。
今日は詳しく触れていないが、花火ももちろん素晴らしい。丸玉屋小勝煙火店に限らず近年の花火玉は種類がどんどん増えている。お気に入りの玉を見つけてみよう。
写真だとちょっと気持ち悪い模様(笑)だが、現物はキラキラしている。ここ数年のトレンドである花火の色が目まぐるしく変わるタイプ。
終わったら片づけをして帰る。公式ではない野良無料席は照明がないので携帯用のライトがあると安心だ。手ぶらで見に行くならスマホライトでもいいが、落とし物や忘れ物に注意するなら1000円くらいでめちゃくちゃ明るいLED小型ライトなどもあるので、ひとつ持っておくと花火観覧以外でも役に立つ。
都会の花火大会では、会場から駅までの帰宅ルートもまた混雑するが、ここ調布花火では会場の北にも南にも鉄道が通っている。今日は30分くらいかけて隣駅まで歩いてみた。他にもたくさんの人が歩いているが、ご覧のとおり混雑はしていない。電車を使わない地元の人も多いらしく、駅に着く頃には人はまばらになっていた。
人通りが多いうちに帰りましょう。
何度も同じことを書いて申し訳ないが、秋開催のいい点は2つあって、まず暑くない。30分歩くのも苦にならない。もうひとつは、陽が落ちるのが早く、花火が終わってからも時間に余裕があるので焦らなくてよい。世の中の花火大会はだいぶ秋開催にシフトしてきているが、この流れは大歓迎だ。
ここまで無料席での観覧を前提にレポートしてきたが、実はわたくし前回(2019年)は有料席から見ている。せっかくなので有料席から見るとどんなふうなのかを紹介しよう。下の観客席との対比に注目。
有料席の醍醐味は、間近で見る迫力と、正面から見る演出だ。下の方に観客席が写っているので、スケール感の参考になるだろう。
ここのように観客が多い花火大会で、ワイド演出も見られるいい場所となるとやっぱり有料でないと厳しいのかなと思われる。
ひとつ前の写真とは撮り方を変えて大玉もしっかり写るようにしているが、場所はだいたい同じ。
こうしてみるとやっぱり有料席からの眺めは良いなあと思える。場所取り不要で安心して観覧するなら有料席というのは揺るがない。だけど、花火の楽しみ方はひとつじゃない。いろんな楽しみ方を見つけよう!
2023年10月7日に始まる嘉母(かも)神社例祭を皮切りに、愛媛県西条市の「西条祭り」が行われます!
五穀豊穣を神様に感謝するために4つの神社で祭礼が順に行われます。この記事では、2020年に公開した西条祭り歴35年(当時)の担い手インタビューとともに、2023年の開催情報をお届けします。
愛媛県西条市で行われる秋の例大祭「西条祭り」をご存知でしょうか?瀬戸内海に面した歴史ある町で、江戸時代より300年以上続く伝統のお祭りです。
今回、オマツリジャパン編集部が西条祭り歴35年、現在も担夫(かきふ)として毎年参加している「藤井 大さん」に、ディープな見どころをお伺いしました!地元の方しか知らない?!西条祭りのディープな見どころもご紹介していますので、ぜひご覧ください♪
西条祭りとは…毎年10月に愛媛県西条市で行われている4つの神社の秋祭りの総称。神輿が渡御する他、だんじり、御輿、太鼓台が練り歩くお祭りです。
クライマックスは祭り2日目の夕刻に、80台もの屋台が集結して市内西部を流れる「加茂川」を渡る場面!これほど多くの屋台が集結する光景は迫力満点!
ここからは西条祭り歴35年の藤井さんに、ディープな見どころをご紹介してもらいます!これを知ったらあなたも西条祭りに足を運びたくなるはず!
西条祭りは1つの神社のお祭りを指すのではありません。4つの神社のお祭りを総称して「西条祭り」と呼んでいます。それぞれの神社からだんじり、御輿、太鼓台が奉納されるのですが、その詳細を知っている人は少ないのではないでしょうか?
嘉母神社からは太鼓台が奉納されます。
石岡神社からは、だんじりと御輿が奉納されます。
こちらも石岡神社と同じく、だんじりと御輿が奉納されます。
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飯積神社からは太鼓台が奉納されます。
これを知っておけば、あなたも西条祭り通です!
西条祭りは、だんじりや太鼓台の華やかさに目が行きがちですが、実は神輿が主役のお祭りです。
西条祭りは、秋に五穀豊穣に感謝する秋の大祭で、古来より伊曽乃神社の秋祭りに神興(神さん)天照大神の荒御魂が、渡御行列にて市内各所を回り御神楽をあげるお祭りです。
神輿は地元では「神さん」と呼ばれて親しまれてきました。
だんじりや太鼓台の華やかさに目が行きがちですが、あくまでもそれらは神輿(神さん)の露払いをする役目。神輿(神さん)と共にだんじり、御輿や太鼓台が神興と一緒に市内を巡行する様子は圧巻です!
西条祭りでは、小さな地区がそれぞれにだんじりや太鼓台を所有しているのも特色です。地域の皆さんがそれぞれ自分の地区のだんじりや太鼓台に愛着を持って大切に維持されています。クライマックスにはそれらのだんじりや太鼓台が集結するのですが…その数なんと約120台!
120台が勢ぞろいした様子も圧巻ですが、それだけ多くの地区がだんじりや太鼓台を所有していることの表れでもあります。
今回は、西条祭り歴30年の藤井さんにお話をお伺いし、西条祭りのディープな見どころをご紹介しました。
是非今年の秋は西条祭りにも足を運んでみてください!
また、愛媛県のお祭りと言えば、四国三大祭りの一つに数えられる「新居浜太鼓祭り」が良く知られていますが、西条祭りと新居浜太鼓祭りは場所も日程も近いのでハシゴして楽しむのもおススメです!
四国3大祭りの1つ 愛媛県新居浜市「新居浜太鼓祭り」を解説!
新居浜太鼓祭り「岸之下太鼓台」の皆さんにインタビューした記事はコチラ
ふるさと祭り東京2020に新居浜太鼓祭りが出演!写真レポート&観客の声をご紹介
西条市は愛媛県東北部に位置します。松山空港からの所要時間は車で約1時間ほどです。
静かな瀬戸内海と西日本最高峰の「石鎚山」に囲まれたこの町は、四国を代表する工業地帯を持つことでも知られています。
なんと西条市は、株式会社宝島社が発表した「2020年版 住みたい田舎ベストランキング」の‟若者世代が住みたい田舎部門”で全国第1位を獲得した町でもあります!
【飛行機】
羽田空港➡松山空港(約1時間25分)
伊丹空港➡松山空港(約55分)
松山空港➡西条(JR特急:約1時間/車:約1時間20分/空港乗合シャトルバス:約1時間30分)
【JR】
東京 ➡岡山(新幹線 約3時間25分)
新大阪➡岡山(新幹線 約45分)
博多 ➡岡山(新幹線 約1時間40分)
岡山 ➡西条(特急:約1時間45分)
日程:
嘉母神社祭礼 …10月7~8日(毎年スポーツの日の前々日・前日)
石岡神社祭礼 …10月14~15日
伊曽乃神社祭礼 …10月15~16日
飯積神社 …10月16~17日
場所:
嘉母神社(愛媛県西条市禎瑞643)
石岡神社(愛媛県西条市氷見1345−1)
伊曽乃神社(愛媛県西条市中野甲1649)
飯積神社(愛媛県西条市下島山甲1883)
2023年10月7日、秋田県大仙市で「大曲の花火−秋の章−」が開催されます!
夏の花火競技大会でも知られる大曲で行われる秋の花火大会は魅せることにこだわった芸術性の高いショー。この記事では、2020年の現地レポートとともに、2023年の開催情報をお届けします!
いよいよ待ちに待った大曲の花火!皆さん煙分足りてますか?
今年の第94回全国花火競技大会「大曲の花火」は新型コロナウイルス感染症拡大に伴い延期。
その様な中でようやく一筋の光が差しました。
2020年10月10日大曲の花火-秋の章-「光明」の開催です。

現地から「のら猫」が速報をお届けします。
新型コロナウイルス感染症の影響で閉塞感のある世情に、花火が前途を照らす光となり、「さあ!明日もがんばろう!!」という気持ちになってもらいたい。
大曲の花火-秋の章-「光明」と題した大曲ならではの花火ショーで希望を届けたい。
という強い信念をもって開催に踏み切った「大曲の花火」実行委員会。
残念ながら新型コロナウイルス感染症対策の取組のため東北六県在住者を対象としたチケット販売となりましたが、それでも開催に踏み切って頂いたことに心から感謝です。
③開場時間:15時00分
⑥主 催:「大曲の花火」実行委員会
筒場で準備の様子を撮影させて頂きました。
筒場全体の様子
今回、「世界中の人々と心を一つに。ウイルス退散を願って、日本の夜空にONLY in JAPANの花火をあげよう!」と一般社団法人日本花火推進協力会とタッグを組んで花火を打ちあげるアメリカ人YouTuberのジョン・ドーブさんと筒場でお会いし写真撮影をお願いしました。
アメリカ人YouTuberジョン・ドーブさん
アメリカ人YouTuberジョン・ドーブさん
ONLY in JAPAN のYouTubeはこちら👇
筒場の準備の様子です。写真でどうぞ!





それぞれの花火師が大曲の花火-秋の章-「光明」開催への想いを胸に着々と準備を進めておられました。

時間は流れ開催直前の会場の様子です。ようやく「花火大会が始まる!」という雰囲気になりました。
ここからは写真をお楽しみ下さい。少しでも花火の感動が伝わってくれたらと思います!















最後に若手花火師による尺玉競演の写真を左上からZ順にまとめました。
いかがでしたでしょうか、2020年大曲の花火-秋の章-「光明」。
新型コロナウイルス感染症の影響を受けた今年の花火大会。そんな中に前途を照らす光明。
心震える大曲の花火を楽しんでいただけましたでしょうか。
来年は、延期となっている第94回全国花火競技大会「大曲の花火」が開催されることを願うとともに、これまで足を運んでくれていた全国の花火ファンがまた「花火の聖地」に戻ってきてくれることを祈るばかりです。
届け!あなたの心に花火の聖地「大曲の光明」
来年は呼び出しの声を聴きながら大曲の花火を楽しみましょう。「大会提供~!」
大曲の花火 -秋の章- 花火芸術祭
日時:
2023年10月7日(土)18時00分〜19時30分
※荒天の場合:10月8日(日)か10月14日(土)のいずれかに延期。
場所:「大曲の花火」公園(秋田県大仙市大曲雄物川河畔)
開場時間:15時00分(予定)
花火の内容:
打上発数 約8,000発
1、オープニング花火
2、第1幕 地元花火業者の若手花火師による作品発表
3、第2幕 土浦の花火
4、第3幕 花火劇場-魔法-
5、フィナーレ花火 ~オータムスペクタクル~ 10号玉100連発
※変更となる場合があります。
観覧席料金:
■イス席:6,000円(税込)
■テーブル席(4名まで):26,000円(税込)
■カメラマン席:6,000円(税込)※カメラマン席は、ローソンのみで販売
当日券(※各入場入口にて販売)
販売日時:2023年10月7日(土)15時~
■イス席:7,000円(税込)
■テーブル席(4名まで):28,000円(税込)
※小学生以上から観覧席券が必要となります。
※カメラマン席の当日販売はございません。
長崎の氏神様として名高い諏訪神社の秋季大祭として、例年10月7日・8日・9日に行われる「長崎くんち」。長崎の歴史や風土を反映し、異国情緒たっぷりの演し物(だしもの)である「奉納踊り」が最大の見どころです。
コロナ禍などの影響を受けて中止が続いていた長崎くんちですが、今年2023年、ついに4年ぶりに復活!長崎の街にあの興奮と賑わいが返ってきます。この記事では、長崎くんちの見どころや起源、「くんち」という言葉の由来などを解説するとともに、今年の開催情報をお届けします。

長崎くんちは、10月7日の前日(まえび)、8日の中日(なかび)、9日の後日(あとび)の3日に分けて行われます。
前日には諏訪・住吉・森崎の3社の御神体を載せたお神輿が、大波止の御旅所(おたびしょ)へ出発し、後日に本来の奉納場所に還ってきます。その間、諏訪神社をはじめ複数のスポットで奉納踊りや祭典が行われ、長崎市は人々の賑わいと歓声に包まれます。
長崎くんちの開催日以外にも、10日1日にはくんちの始まりを告げる「事始(ことはじめ)神事」と神輿守(みこしもり)町の清祓いが行われ、10月3日には使用する衣装や道具をお披露目する「庭見せ」、リハーサルを行う10月4日の「人数揃」(にぞろい)など、秋の長崎はくんちに関連した行事で大忙しです。

「長崎くんち奉納踊り」は、昭和54年2月3日に国の重要無形民俗文化財に指定されるなど、古くから歴史的・文化的価値が評価されています。
奉納踊りは当番制となっており、当番の町を踊町(おどりちょう)と呼びます。58の町が5〜7町ごと7組に分かれているので、7年に一度は当番が回って来るということですね。
奉納踊りの練習がスタートするのは6月1日の「小屋入り」から。この日、踊町の世話役や出演者は諏訪、八坂の両神社で清祓(きよはら)いを受け、本番に向けて一致団結します。練習に4ヶ月もかけ、まさに磨き上げられた演し物といえます。
奉納踊りは大きく分けて、踊り、曳物、担ぎ物、通り物の4つに分けられます。各町で演じる内容が異なるため、毎年違った演目を見ることができます。

万屋町(よろずやまち)による「鯨の潮吹き(くじらのしおふき)」は1778年から続く伝統ある演し物。ダイナミックな鯨漁を表現しており、鯨から吹き出す水は4〜5mにも達するそうです。

栄町や新橋町によって演じられている「阿蘭陀万歳(おらんだまんざい)」はとてもユニーク。長崎に漂着した二人のオランダ人が生活のために漫才を披露して回る様子を表現しています。南蛮風のカラフルな衣装や中国楽器を用いた演奏など、国際色豊かな長崎の歴史が伺えます。

国際色豊かといえば、本石灰町(もとしっくいまち)の「御朱印船(ごしゅいんせん)」です。御朱印とは、16世紀末から17世紀初頭にかけて用いられた海外渡航許可証のこと。朱印船に乗って東南アジア各国で貿易をしていた荒木宗太郎が、ベトナム王族の娘を妻として迎え、長崎に帰還するストーリーなんだとか。

奉納踊りの代表格ともいわれる「龍踊り(じゃおどり)」も見逃せません。龍踊りを演し物とする踊町は複数あり、町によって演出や登場する龍は異なりますが、ほぼ毎年見られます。初めて奉納された正確な年代はわかっていませんが、江戸時代ごろから続く伝統ある演目です。総勢80名で操られる龍はまるで生きているかのような大迫力です。

長崎くんちは、長崎市をあげて開催されるとても大きなお祭りです。県外から観光客も押し寄せるため、見事な演し物をしっかり見るためには、踊場を事前に選んで観覧券を確保しておく必要があるでしょう。
長崎くんちは諏訪神社の秋季大祭ということもあり、大変人気が高い踊場です。当日販売の立ち見席1,500円から、一マス4人掛けのS席36,000円まで、お値段もピンキリ。踊場正面の長坂は無料観覧席として開放されていますが、事前応募と抽選による「長坂整理券」が必要です。人気スポットだけに、良い席を手に入れるための争奪戦必至です。
諏訪神社からお下りになった神様が10月7日、8日の2日間御逗留される場所です。毎年多くの露店が出ており、「お祭り気分」が堪能できるスポットです。奉納踊りは10月7日と9日に行われ、4人掛けのマス席があります。
八坂神社では10月8日(中日)に奉納踊りが行われます。踊場と観覧席が近いので、迫力満点の演技を4人掛けのマス席で観ることができます。
交通のアクセスが良い観覧スポット。演し物を間近で観覧できる砂かぶり椅子席1名7,000円が人気です。
各踊町はメインの出番を済ますと、市内中心部の事業所や官公庁、民家などに福をお裾分けに向かいます。短い踊りやお囃子を玄関先や店先、門前等の路上で演じるので、奉納踊りのダイジェスト版が楽しめます。
※場所によっては、観覧券の電話受付や販売がその年の6月頃から始まります。観覧席の詳細や残席状況、キャンセル分の再販売などについては公式サイトのこちらのページからご確認ください。

長崎くんちは寛永11年(1634年)に、高尾と音羽という二人の遊女が、諏訪神社神前に謡曲「小舞」を奉納したことが始まりといわれています。その後、この異国情緒豊かで豪華絢爛な祭礼は江戸でも評判になり、長崎奉行の助けなどもあって大きく発展していきます。
しかし、ここには当時の政治的事情も見え隠れします。1549年にフランシスコ・ザビエルが来日して以降、キリスト教は九州地方に急速に広まりました。大村領主の大村純忠が洗礼を受けて日本最初のキリシタン大名になると、領民の多くもキリスト教に入信し、神社仏閣は教会に転用されたり破壊されたといいます。
長崎くんちが始まったのは、江戸幕府によって禁教令が発令された時期。幕府は、長崎の諏訪神社を再興するための一手段として長崎くんちを盛り上げる必要があったのかもしれません。

くんちという名称は「9日(くにち)」からきているといわれています。旧暦の9月9日は「重陽の節句」にあたり、祭礼を催すための良き日として9日が採用されたようです。
重陽の節句は、日本人にはあまり馴染みのない日かもしれませんが、中国ではおめでたい「9」という数字が重なることで古来から縁起の良い日とされてきました。ちょうど秋の収穫を祝う時期であることから、「くんち」や「おくんち」は秋祭りを総称する呼び方になったともいわれています。
長崎くんちの他にも、博多おくんち(福岡県福岡市)、唐津くんち(佐賀県唐津市)など、九州地方に「くんち」の名前が定着しているのは、古くから南蛮貿易や朝貢貿易が身近にあったからかもしれませんね。
■日程 前日:10月7日(土)、中日:10月8日(日)、後日:10月9日(月・祝)
■出演踊町と演し物
桶屋町:傘鉾・本踊(ほんおどり)
船大工町:傘鉾・川船(かわふね)
丸山町:傘鉾・本踊(ほんおどり)
本石灰町:傘鉾・御朱印船(ごしゅいんせん)
栄町:傘鉾・阿蘭陀万歳(おらんだまんざい)
万屋町:傘鉾・鯨の潮吹き(くじらのしおふき)
■演し物ごとの踊場での披露時刻:公式サイトの披露時刻のご案内ページでご確認ください。
■庭先回りの場所と時間:MAPとスケジュール表のPDFをダウンロードしてご覧ください。
■踊場の有料席観覧券の詳細:公式サイトの観覧券のページからご確認ください。
※その他の詳細や最新情報などは長崎くんち公式サイトをご覧ください。

長崎くんちは長崎の秋を彩る絢爛豪華なお祭りです。4年ぶりの今年は、さまざまな社会情勢や混乱を乗り越え、何百年と受け継がれてきた「くんち」にかける人たちの情熱をひしひしと感じられるに違いありません。
ぜひ、実際に現地に出かけて体感してみてください。
2023年10月7日・8日の日程で、滋賀県大津市で「大津祭」が開催されます!
からくりの乗った風雅な曳山が勇壮に街を練り歩くこのまつり。この記事では、2022年の現地レポートとともに、2023年の開催情報をお届けします。
湖国三大祭・国指定重要無形民俗文化財「大津祭」。
京都の祇園祭を彷彿とさせる曳山が13基、大津の町を彩ります。
スポーツの日の前日に行われる曳山巡行では、精巧なからくり人形が最大のみどころです。
京都駅からJRでたった二駅。しかも駅から徒歩圏内で一日中、見て回れる「大津祭」本祭をレポートいたします。

まず最初は大津駅前の仮設テントで「大津祭見て歩きマップ」をゲット。
前夜の宵宮(よみや)でも大活躍の地図ですが、本祭(ほんまつり)では曳山巡行のルートと時間がわかるため重宝します。
からくりを演じる「所望」の実際の場所には御幣が飾られている
また地図の黄色の丸部分は超重要。この場所で、からくり「所望(しょうもん)」が行われます。見逃しても他の場所でも何度も行われるため、体力と時間に合わせて休憩しながら何度も見て回ることができます。地図は必ず手に入れておきましょう!

朝9時。天孫神社の裏門鳥居に全ての曳山が集合。
事前に行われた「くじ取り式」の順番に曳山が並びます。
おおお!さすが全部が並ぶと壮観!!
朝早くから沿道にはたくさんの見物客が並んでおり、お囃子の音が鳴り始めるとテンションがさらにあがっていくのを感じます。
ひとつだけ残念だったのは2022年は午後から雨が降る予報のためビニールシートがかかった状態だったこと。
豪華な懸装品が雨に濡れると大変ですから仕方ない…。
来たばかりなのに「また来年も撮影に来なくちゃ!」と気合いが入ります。
天孫神社の表門鳥居に曳山到着
9時半ごろになるといよいよ出発!
表門鳥居に曳山が到着すると「くじ改め」が行われます。
これは曳山巡行の順番をきちんと守っているかの確認です。くじ改めのあとは鳥居の前で最初のからくり「所望」が始まります。
天孫神社で行われる「くじ改め」
2022年の順番で各町の曳山のからくりをご紹介いたします。
詳しい曳山の情報は、美しい夜の姿「宵宮」の記事をご覧ください。

曳山巡行では「くじ取らず」の先頭になる西行桜狸山です。
所望では花の中から桜の精が現れて、西行法師と問答します。屋根上の狸がカッパを着ているレアな画像です。(ここ何十年も曳山巡行で雨は降っていません。)


俗称「鯛釣山」。えびすさんが鯛を釣り上げる所作が見られます。この曳山が作られた頃は、宇治橋姫山という名前でしたが、延宝年間以後、現在の「西宮蛭子山」に変えられたといわれています。
宇治橋姫は「丑の刻参り」の原形の鬼女。えびすさんの方が縁起が良いため変わったのかもしれません。


俗称「紫式部山」。紫式部が源氏物語の構想を練り、イメージが浮かんで消える様子です。石山をかたどった岩の中から、潮汲み馬、御所車、かさ持ち、木履(ぽっくり)持ちなどが出てきます。からくり時計で小さな人形が回っていくような印象です。

写真右は曳山巡行の際の粽(ちまき)撒きで屋根に落ちた粽の回収の様子
俗称「鯉山」。「登竜門」という言葉の語源に由来する山です。龍門の滝を鯉が躍り上がるところが見られます。鯉のからくりは宝暦12年(1762)制作の日本最古のものです。


謡曲「石橋」より考案された山。天台山の岩石の中から唐獅子が出てきて、ぴょんぴょんと牡丹の花に向かって戯れ遊び、また岩の中に帰っていきます。


仙女・西王母が不老不死を願う漢の武帝に三千年に一度、一個しか実らない桃を捧げ、皇帝の長寿と平和を祝いました。所望では桃が二つに割れ、その中から童子が生まれます。
この西王母山だけは普段でも原寸大の模型を「大津祭曳山展示館」で見ることができます。


別名「玄翁山」。能楽「殺生石」より考案された山です。玄翁和尚の法力により石が二つに割れ、女官姿の玉藻前(たまものまえ)の顔が狐に変わるところが見られます。
小さな人形が奥にあるため、写真を撮影するのはとても難しかったです。


能楽「猩々」より考案された山。夢で見た通りお酒を売る高風。飲めども減らず、味の変わらない酒壺を猩々からもらったというお話です。
所望では高風がお酌をして猩々が大盃で酒を飲むところを現しています。最後に酔って顔が赤くなるところは動画(9分30秒あたり)をご覧ください。

神功皇后が戦に先立ち、肥前国松浦で鮎を釣り戦勝を占ったという伝説に由来しています。皇后が後ろを向き、岩に弓で字を書く所作をすると、次々と文字が現れてくるからくりです。夕方になると明かりが灯され、昼間よりも荘厳な感じがします。


別名「おちゃんぽ山」。祢宜(ねぎ)がお祓いをし、市殿(いちどの)が笹で湯を奉り、巫女が神楽を奏します。
昔からこの湯がかかると五穀豊穣、病気平穏、商売繁盛など縁起がよいといわれています。三体が同時に舞う華やかなからくりです。


三国志好きに是非見てほしい孔明祈水山。蜀の諸葛孔明が、魏の曹操と戦うときに流れる水を見て「敵の大軍を押し流してください」と水神に祈り、大勝をした故事に由来します。
孔明が扇を開くと、水が湧き上がってきて流れ落ちる仕掛けになっています。


謡曲「鶴亀」(喜多流では月宮殿)に由来。唐の皇帝が不老門に立ち、春を祝う会を催し、世を寿いだというお話しを表した山です。
頭上に鶴と亀の冠をつけた男女の舞人が皇帝の前で向かい合ったりしながら扇を開き舞います。雅な宮廷の宴を見ているような気持ちになります。

※残念ながら「郭巨山」はお休みでした

お昼12時から約2時間は休憩時間。中央大通りに曳山が展示されます。
ゆっくりと豪華な天井画やゴブラン織の見送り幕などの懸装品を眺めることができます。

また、囃子方は午前中、神事があるため正装の紋付を着ていましたが、午後からは華やかで粋な着流しに着替えます。
例えば西宮蛭子山なら蛭子様。殺生石山は九尾の狐など、この着流しの絵を見るのも楽しい。

着流しの絵を見ていると「大津絵」も描かれていました。大津絵は江戸時代、東海道を行く旅人に大津宿のお土産や護符として大流行した仏画です。
例えば「鬼の寒念仏」は一番有名な絵。僧衣をまとう鬼は偽善者の姿を表しています。鬼のままで衣装や小道具だけを僧侶にしても無駄だということを表しており、夜泣きを止め、悪魔を払うご利益があるといわれています。

地元の文化や芸術も肌で感じられるお祭りっていいですね。
以前、有名な大津絵の画題を、元唄(大津絵節)と三味線伴奏にあわせて面をつけ変えて舞う「大津絵踊り」をレポートしたのですが、また見たくなりました。
13時半すぎには御神輿が登場!
威勢のよい掛け声をあげながら神輿が通り過ぎて行きました。15時半ごろまで大津の町を練り歩きます。

粽(ちまき)撒きが今も行われているというのも大津祭の目玉のひとつ。特にからくりが行われる家の窓には威勢よく投げ込まれます。私はそのおこぼれをもらったりで粽を3つ、手拭いを1ついただきました。
ちなみにこの粽は、玄関先などに吊るしておく食べられない厄除けのための粽です。京都の祇園祭にも欠かせないものですが、鉾の上からは撒かずに会所で販売しています。厄除け粽の詳しい解説はこちらをご覧ください。
初めての大津祭。一日中、満喫しました!
巡行路には商店街が2つあり、食事や休憩、トイレにも困りません。来年はあなたも是非お越しください!

※大津祭の日程はスポーツの日の前日(日曜日)に本祭開催のため、毎年、多少日程が変動します。事前に下記の参考サイトなどでご確認ください。
<参考サイト>
◎大津祭曳山連盟公式サイト
◎天孫神社公式サイト
◎天孫神社「2022年の神輿渡御の巡行路」
◎ちま吉WEB(大津祭曳山連盟公式キャラクターのサイト)
天孫神社では大津祭限定の御朱印もいただけます。

2023年の開催情報!
日時:10月7日(土)<宵宮>夕刻~21時頃
8日(日)<本祭>9時~17時30分頃
場所:JR 大津駅と京阪浜大津駅周辺、天孫神社(大津市京町3丁目3-36)
主な日程:
宵宮曳き 本祭前日(土曜日)
午前中〜 曳山飾り付け、
午後〜 宵宮曳き
8日(日)<本祭>
9時〜 曳山出発(天孫神社前)
夕刻 寺町通りで解散。