香川、高知、愛媛、徳島。温泉や城などの歴史的建造物、グルメ等、それぞれに異なる魅力を有する四国には、ダイナミックで躍動感あふれる熱いお祭りが多くあります。
その中でも「阿波おどり」、「よさこい祭り」、「新居浜太鼓祭り」は、四国を代表する「四国三大祭り」と称されています。今回はこの3つのお祭りについてご紹介します。
新居浜太鼓祭り【愛媛県新居浜市】
新居浜太鼓祭りは、愛媛県東部にある新居浜市で毎年10月16日~10月18日(一部15日~17日)の3日間にわたって開催されます。
高さ5.4メートル、長さ12メートル、幅3.4メートルの「太鼓台」と呼ばれる山車(だし)が街を練り歩く姿をみようと、毎年約20万人の観衆が訪れる全国的にも人気のお祭りです。
見どころは各会場で行われる「かきくらべ(担ぎ比べ)」。重さ2.5t~3tの太鼓台を、150~200人の男衆が天高く担ぎ上げ、技を競い合う様子は迫力満点です。
西日本には多くの太鼓台があり、地域によって様々な違いがありますが、新居浜の太鼓台は装飾の豪華さが際立ちます。特に、「重」と呼ばれる布団を締めている「布団締め」が、大きくて厚く、外からでは重が隠れて見えないほどです。
ぶ厚く大きく進化した布団締め
また、太く長い「房」も特徴の一つ。太鼓台の躍動感あふれる動きに合わせて様々な表情を見せるこの「房」は、新居浜太鼓祭りを見るうえでぜひ注目したいポイントです。
◎2022年の開催は?
2022年の「新居浜太鼓祭り」は、大生院地区では10月15日(土)~10月17日(月)、それ以外の地区では、10月16日(日)~10月18日(火)に開催されます。
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、一部中止となるものもありますが、8地区全54台の太鼓台が新居浜市内を練り歩く予定となっており、地区ごとにかきくらべも行われます。
マスクの着用、他者と身体的距離の確保、大声禁止などの注意事項が発表されていますので、しっかり守って観覧しましょう。
詳しくは新居浜市公式HPをご確認ください。
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よさこい祭り【高知県高知市】
高知の「よさこい祭り」は、毎年8月9日(前夜祭)、10日~11日(本番2日)、12日(後夜祭・全国大会)の計4日間にわたって開催されます。
高知市内16か所の競演場・演舞場を会場とし、企業や学生、商店街や地域のチーム、よさこい好きを集めた県外チームなど約190ものチーム、2万人の踊り子が参加する全国的にも人気のお祭りです。
後ろからみても美しい衣装にも注目
「徳島の阿波踊りに負けない、もっと面白くて商店街が活気づくものを」という思いで始まったよさこい祭り。その見どころは、オリジナリティ溢れる衣装や音楽、振り付けです。そのどれもが踊りのテーマにあわせてチームごとに考えられていて、その違いを楽しむだけでも1日十分に楽しむことができるでしょう。
また、それぞれのチームに既存のファンも多く、踊り子たちの先頭を走るチームの顔ともいえる地方車(じかたしゃ)の登場で会場が一気に盛り上がることもしばしば。
華やかな地方車、彩り豊かで個性溢れる踊り子、音楽とあわせて響く鳴子の音、そしてそれを一緒に楽しむ観覧者、祭り一色に包まれるその様子は、土佐のカーニバルとも称されています。
「よさこい祭り」は各地に普及しており、北海道札幌市の「YOSAKOIソーラン祭り」や長崎県佐世保市の「YOSAKOIさせぼ祭り」も全国的に人気ですが、よさこい発祥の地である高知オリジナルの「よさこい祭り」は一見の価値ありです。
◎2022年の開催は?
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「第69回よさこい祭り」(2022年)は、新型コロナウイルスの感染状況を考慮して中止となりましたが、 8月10日・11日に単年度特別事業として、「2022よさこい鳴子踊り特別演舞」として開催されました。
\よさこい祭りを詳しく解説!記事はコチラから/
阿波おどり【徳島県徳島市】
阿波踊りの本家本元である徳島県徳島市の「阿波おどり」は、江戸時代より約400年続き、徳島が誇る伝統芸能の一つ。
毎年8月12日~15日にかけて行われ、期間中には国内外から100万人以上の観光客が訪れる日本有数のお祭りでもあります。
また、岐阜県の郡上踊り、秋田県の西馬音内の盆踊りとともに「日本三大盆踊り」にも数えられています。
阿波おどりでは、約10万人もの踊り子が徳島市内の会場に繰り出します。踊り手たちは「連」と呼ばれるグループに属して踊りの技を磨き、競い合います。
阿波踊りには基本的に複雑な振り付けはありませんが、それぞれの連で、独自の音・リズム・踊り方・演出があり、チームとしての連帯感が重要となります。
徳島の阿波おどりは、それぞれの連が1年間の集大成を披露する場でもあり、一糸乱れぬ動きはまさに圧巻。それぞれの連のこだわりと工夫が込められており、いくら見ていても飽きることはないでしょう。
また、ほとんどの連は、腿までからげた浴衣か法被を着た「男踊り」と、浴衣に編み笠を被った「女踊り」で構成されます。
衣装もそれぞれで、華やかな衣装、シックな衣装、帯の結び方も様々、踊りと合わせて衣装も注目したいポイントの一つです。
◎2022年の開催は?
2022年の「阿波おどり」は、「未来」をテーマに「阿波おどり未来!2022」と称して、新しい形の阿波おどりが開催されました。その様子はぜひ下記のレポートをご覧ください!
\2022年の阿波おどりのレポート記事や、有名連の連長やプロの踊り手へのインタビュー記事はコチラから/
まとめ
今回は、「四国三大祭り」をご紹介しました。
阿波おどりとよさこい祭りは、全国に波及して各地で踊られているため認知度も高く、多くの方が耳にされたり、テレビなどでその様子をご覧になったことがあるかと思います。
しかし、四国三大祭りで最も古い歴史をもつのは「新居浜太鼓祭り」です。阿波おどりやよさこい祭りとは一線を画す、迫力ある「新居浜太鼓祭り」は今週末(10月15日)から開催されるので、ぜひチェックしてみてください。
様々な魅力溢れる四国。2023年は観光と合わせて、四国のお祭りも楽しんでみてはいかがでしょうか?