お願い事や選挙、その他の年中行事などの際に、日本では古来よりだるまが用いられてきました。
縁起物ということもあり、だるまは多くの方になじみのある存在でしょう。
ところで、なぜだるまには手足や目が無いのでしょうか。
実はそれには身の毛もよだつ恐ろしい理由があったのです。
今回この記事では、だるまに隠された恐ろしい伝説の数々をご紹介します。
だるまとは
だるまは、日本人が古くから祈祷の際に用いてきた縁起物のひとつです。
群馬県の高崎だるまを始め、日本全国にはさまざまな種類のだるまがあります。
さらに、全国各地にはだるまを祀った神社仏閣があり、毎年小正月の時期になるとだるま市を開催する地域もあります。
また、だるまと言えば赤色をイメージする方が多いと思いますが、中には青や黄色といっただるまも存在します。色によって御利益の内容も異なり、その種類は数十色にも及びます。
「だるまとは?歴史や意味、全国のだるまに関わるお祭りを紹介!」記事はコチラ
戦慄!だるま怪談話
ここからは、だるまに関する怖い話をいくつかご紹介します。
■だるまに「手」と「足」がないワケ
そもそも、何故だるまには手足がないのでしょうか。
それには、だるまのモデルとなった人物「達磨大師」の壮絶な人生が深く関係しています。
達磨大師は中国に渡り、禅の教えを解いた禅宗の始祖であるインドの僧侶です。
彼は修行の際、洞窟にこもり壁画に向かって祈りを捧げるという修行をなんと9年間も続けていたのです。
そのため、彼の使われなくなった手足は腐り落ちてしまい、現在のだるまの形になったと言われています。
ちなみに、中国に渡ったころの年齢は100歳を越えており、150歳で亡くなったという驚きの伝説もあります。
■多くの子供が失明?目なしだるま誕生の裏話
江戸時代の日本では、とある流行り病によって多くの命が失われていました。
それが「天然痘」です。
別名「疱瘡」ともいうこの病気は、現在ではWHOによって根絶宣言がなされています。
天然痘ウイルスが病原体となって感染する病気で、非常に強い感染力と致死率を誇る病です。
しかし当時の人々は、その致死率の高さと恐ろしい後遺症に、ひどく怯えていました。
天然痘によって失明する子供も後を絶たなかったと言われています。
そこで、当時のだるま商人は、「少しでも良い目を、お客さんの前で入れてあげよう」と、店頭に目無しだるまを陳列するようになったそうです。
また、だるまが赤い衣をまとっているのは、天然痘を引き起こすと信じられていた疱瘡神が嫌うため、効果的だと言われていたそうです。
■意味が分かると怖い「だるまさんがころんだ」
「お風呂場で”だるまさんがころんだ”と言ってはいけない」
そんな話をみなさんは耳にしたことがありますか?
実はこの話、言うだけではなく考えることも大変危険とされています。
お風呂場やキッチンなどの水場は、幽霊が集まりやすい場所とされています。
特に、かがんで頭を洗うときに、その姿がだるまさんがころんだに見えることから、呼ばれたと勘違いした霊が、背後に来てしまうと言われています。
また、そうして現れた霊のほとんどが危害のない霊ですが、時折霊能者でも手に負えないレベルの悪霊を引き寄せてしまう場合があるとのこと…。
お風呂場はもちろん、水場では「だるまさんがころんだ」のことを考えてしまうと…!
まとめ
今回はだるまにまつわる怖いお話をご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。
本来縁起物として担がれているだるまですが、あの形の理由や、だるまさんがころんだの注意点を考えると、実は恐ろしい一面が…!