※2021年は新型コロナウイルス蔓延の影響で中止となりました。2022年には無事に開催されることを願いつつ、コロナウイルスの終息のために感染予防を心がけましょう。(2021年2月23日 編集部)
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歴史の名残を残す江戸城の内濠周辺で開催される「千代田のさくらまつり」
首都東京の中心にある皇居は、江戸時代には徳川将軍家の居城でした。都心に円周を描くように長い濠が、江戸時代の面影を残しています。江戸城の田安門から半蔵門にかけての内濠は、千鳥ヶ淵と呼ばれています。初春には濠の両側は桜の花で彩られ、ここをメイン会場として毎年3月下旬から4月上旬にかけて「千代田のさくらまつり」が開催されています。2019年には3月27日~4月7日に行われました。
(この記事は2020年に公開されたものを再編集しています。 2021年2月23日 編集部更新)
桜のトンネルとなる千鳥ヶ淵緑道
千鳥ヶ淵は江戸城の拡張の際に、局沢川と呼ばれていた川を2つの土橋で堰き止めることによって作られました。完成後は江戸城の重要な水源の役割を果たしました。濠の西岸には、ソメイヨシノやオオシマザクラなど約260本の桜が育っています。全長約700メートルの千鳥ヶ淵緑道は、桜の花のトンネルとなります。
千鳥ヶ淵緑道からは、桜の花越しに千鳥ヶ淵の穏やかな水面が広がります。
周遊バスやボートから楽しめる千鳥ヶ淵の桜
「千代田のさくらまつり」の期間中には、車の窓越しに千鳥ヶ淵周辺の桜を楽しむことができる無料の周遊バス「さくらカルガモ号」が特別運行します。
徒歩やバスばかりではなく、他にも千鳥ヶ淵の桜の鑑賞方法があります。千鳥ヶ淵の濠にボートで漕ぎ出して、水面から両岸にせり上がる桜の花を見ることができるのです。
夜桜が美しい千鳥ヶ淵緑道のライトアップ
さくらまつりの期間中は、夜になると千鳥ヶ淵緑道の桜がライトアップされ、緑道を歩きながら夜桜を満喫する人々で賑わいます。また、千鳥ヶ淵ボート場の営業時間も延長され、ボートの上から夜桜を楽しむこともできます。幻想的で美しい夜桜は夜のデートにもおすすめ。昼間とは違う表情の桜はロマンチックなムードを演出してくれます。
大勢の人々が花見や飲食を楽しめる北の丸公園
千鳥ヶ淵緑道を田安門まで歩くと、門が北の丸公園の入口となります。園内には1950年代から植栽され、ソメイヨシノなど約330本の桜が初春を彩ります。桜の花の見頃時期になると、緑の芝生広場や池の端には、大勢の人々が花見や飲食を楽しんでいます。
北の丸公園の敷地内には、科学技術館、国立近代美術館、日本武道館などの施設がありますから、花見の前後に立ち寄ってみるのもいいでしょう。
「千代田のさくらまつり」は、千鳥ヶ淵や北の丸公園をメイン会場として、毎年3月下旬から4月上旬の桜の見頃時期にあわせて開催されています。期間中には千鳥ヶ淵周辺の桜のスポットを巡る無料の周遊バスが特別運行されるばかりでなく、濠にボートで漕ぎ出し水面から両岸にせり上がる桜の花を見ることができます。