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「キリスト祭」キリストの墓前で慰霊祭|観光経済新聞

更新日:2021/1/26 minta
「キリスト祭」キリストの墓前で慰霊祭|観光経済新聞

2019年からスタートした、観光経済新聞のオマツリジャパンコラム記事連載!2020年も「お祭り」をフックに、旅に出たくなる記事の連載をして参ります!奇祭好き、ケンカ祭り好き、お神輿好き…等、様々なライターさんに記事を執筆いただく予定ですので、ぜひご覧ください♪(オマツリジャパン編集部)

キリストの墓前で慰霊祭

 青森県新郷村で毎年6月に行われる「キリスト祭り」は、「ナニャドヤラー、ナニヤドナサレノ」とうたいながら、106歳でその生涯を閉じたというキリストを思い、和やかに踊って慰霊する祭りだ。なぜ青森県にキリストの墓があるとされているのだろうか?

 昭和10年のこと、キリストの墓が青森県にあるという古文書の記録を見た竹内巨麿氏は、はるばる茨城県から青森県を訪れ、新郷村戸来(へらい)にある盛り土をキリストの墓と認定した。なんとイエス・キリストは、かつて神学を学んだ戸来にやって来たのだそうだ。実際に十字架にかかったのは、弟のイスキリであり、二つある墓はキリストとイスキリの墓と伝えられている。

 また新郷村には、昔から不思議な習慣があったそうだ。ある旧家の家紋が六芒星(ろくぼうせい)に似ていることや、生まれた赤ん坊を初めて外に出すときに額に十字を書いたという。実際、筆者の友人の新郷村出身者は、赤ん坊の頃、額に墨で十字を書かれたと言っていた。

 そして、地名の戸来は、ヘブライにつながり、「ナニャドヤラー…」の掛け声もヘブライ語なのでは、と言われている。

 真意の程はさておき、歴史のロマンを感じ、一緒に踊ってみるのはいかがだろうか。地元では、盆踊りになっているのだから、宗教も人種も関係ない大きな心で楽しんでみよう。争いのない社会を望んだキリストの思いがかなえられた理想の時間がそこにあるのかもしれない。

 今年は、新型コロナの影響で中止となってしまったが、ぜひ来年は平和の象徴のお祭りに足を運んでみてはいかがだろうか。

 ※キリスト祭の会場は、青森県新郷村戸来のキリストの里公園。JR八戸駅から車で50分。

観光経済新聞のWEB版記事はこちら

※写真提供=青森県観光国際戦略局観光企画課 まるごと青森

この記事を書いた人
オマツリジャパン オフィシャルライター
青森ねぶた祭りで育ち、盛岡八幡宮例大祭の優雅で粋なところにどっぷりつかり例大祭がないと一年が終わらないお祭り大好き人間です!
派手な祭り、優雅な祭り、しんみりする祭りどれも味わい深く、日本人でよかったな~と感じています。どうぞ宜しくお願いします。

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