「水掛け祭り」というお祭りをご存知でしょうか。江戸三大祭の1つ「深川八幡祭り」の別名で、観客も「神輿連合渡御」の水掛けに参加できる夏にもってこいのお祭りです。
夏の暑さ真っ盛りの深川八幡祭りで、祭りの熱気と水掛けの涼を楽しんでみませんか?この記事では深川八幡祭りを詳しくご紹介していきます。
(2023年8月1日編集部更新)
目次
■江戸三大祭のひとつ、「深川八幡祭り」とは?
「神輿深川、山車神田、だだっ広いが山王様」という言い回しをご存知でしょうか?
富岡八幡宮の深川八幡祭り・神田明神の神田祭・赤坂は日枝神社の山王祭(日枝神社大祭)の「江戸三大祭」を表した言葉です。
中でも、深川八幡祭りの神輿は有名で、1807年には、祭り見たさに集まった人の重みで、隅田川にかかる永代橋が崩落したと伝えられています。この時は12年ぶりの祭礼でしたが、現在は毎年8月に開催されています。
■深川八幡祭りの最大の見どころ!「水掛け」に参加しよう!
深川八幡祭りの「水掛け」は、観客も参加できるのをご存知でしょうか。参加するにあたってのポイントをご紹介します。
神輿連合渡御には「水掛け」で参加できる!
「神輿深川」の深川八幡祭りの見どころは神輿に限りません。「水掛祭り」の別名を持つお祭りだけあり、観客も水掛けを楽しむことができるのです。
神輿渡御の日程を確認したら、氏子・担ぎ手・担ぎ手関係者に混じって、水掛けに参加してみませんか?水掛けは、永代橋を渡り切った辺りから始まります。
真夏の暑さを吹き飛ばす!担ぎ手と観客の一体感!
さいこうでびちょびちょ
深川八幡祭り
水かけのお祭りです
生まれ変わったら門仲の子になる pic.twitter.com/og7LjX4mmw— わたなべ はるか (@hmhmhw) 2018年8月12日
深川八幡祭りの水掛けは、「お清め」として始まりました。そして、現在は担ぎ手や観客の熱中症予防の意味合いもあり、より盛大な水掛けが行われています。
場所によっては消火栓からの放水が行われ、氏子・担ぎ手・観客とが真夏の暑さを吹き飛ばしています。
水掛けに参加する際の注意点
真夏の暑さを吹き飛ばすお清めの水ですが、手荷物が濡れないように注意しましょう。
濡れたり多少の汚れも大丈夫な服装で臨み、携帯やカメラは専用の防水ケースに入れていくことをおすすめします。
また、かなりの人手が予想されるため、お子さんから目を離さず、はぐれないようにしましょう。
あると便利!水掛けの持ち物をご紹介!
携帯やカメラが入る大きめのビニール袋や、タオル・着替えを忘れずに用意しておきましょう。そして、盲点なのが濡れてもよい靴です!全身がずぶぬれになる覚悟で参加しましょう。
■もっと知りたい深川八幡祭り
ここからは、もっと詳しく深川八幡祭りの概要をご紹介します。
深川八幡祭りの歴史
そもそも、深川八幡祭りは東京都江東区にある「富岡八幡宮」の祭礼です。江戸幕府三代将軍・徳川家光の長男が世嗣となった祝賀として行われたのが始まりとされています。
富岡八幡宮について
富岡八幡宮は、1627年(寛永4年)に初代別当である長盛法印がご神託を受け、当時永代島と呼ばれていた現在地に八幡様をお祀りしたのが始まりとされています。
江戸時代には、源氏の氏神である八幡大神を尊崇する徳川将軍家より手厚い保護を受けていました。庶民の信仰は今もなお続いており、毎月1日・15日・28日の月次祭は富岡八幡宮の縁日として大変な賑わいを見せています。
深川八幡祭りの特徴
例大祭は毎年8月15日前後に行われますが、八幡宮の「御鳳輦(ごほうれん)」渡御を行うのは3年に1度の本祭りだけです。
本祭り→御本社祭り→陰祭り→本祭りという順番で行われるのが深川八幡祭りです。巡行する神輿も異なるので、年ごとの見どころも変わってきます。
深川八幡祭りの掛け声は「わっしょい!」で、氏子の掛け声とともに深川の町を神輿が練り歩きます。
■各町は圧巻!2023年は3年に1度の本祭り!
活気あふれる神輿連合渡御は圧巻です!3年に1度行われる本祭りでは何が見られるのでしょうか。
行事が盛りだくさん!
深川八幡祭り、つまり富岡八幡宮の例大祭の神事は8月15日に行われます。神輿連合渡御が開催されるのはその直近の日曜日であり、連合渡御の前日には富岡八幡宮の御祭神を移した「御鳳輦」が氏子地区をくまなく回ります。
2023年は、8月11日(金)〜8月15日(火)の日程で祭が開催され、「神輿連合渡御」が行われるのはつまり8月13日(日)となります。
また、神輿連合渡御の宮出し・宮入時間には開きがあります。午前7時に神輿が揃うと神事が行われ、7時30分から一基ずつ神輿が出発します。50基以上の神輿が出るので、最後尾の神輿が出発するのは9時ごろの予定になっています。
当日は、深川八幡祭り公式HPで神輿の先頭と最後尾をリアルタイムでチェックすることができますのでぜひご確認ください。
本祭りの見どころ
深川八幡祭り、今年も担がせて頂きました。皆がリズムを合わせ、神輿を担ぐ。
この一体感はなんとも言えない感覚です。地域の人々が大切に守り続けている絆があるからこそこれだけのお祭りになっているのだとあらためて実感させられました。 pic.twitter.com/D2AwzCdO4P— 白戸太朗 (@tarostokyo) 2018年8月12日
本祭りでは、神幸祭で行われる「鳳輦渡御」と、水掛祭りでおなじみの「神輿連合渡御」がメインの見どころになります。
「鳳輦渡御」は、神主さんをはじめとする多くの人々がお供をし、神様が氏子地域をくまなく回ることで力を授けるといわれています。
そして、「神輿連合渡御」は、前日の「鳳輦渡御」で神様からの授けを受けた氏子地域が、神輿を出して謝意を表すというものです。
朝一で、50基を超えるお神輿が富岡八幡宮前に集結する出発風景は、見応え十分です。
本祭りのルート
まず、御鳳輦が渡御を行う本祭りのルートを、その経由地を抜粋してご紹介します。
富岡八幡宮→豊洲4丁目→台場→東陽1丁目→富岡1丁目→白河3丁目→清澄2丁目→日本橋箱崎町→新川2丁目→富岡八幡宮
と、約70㎞を巡りますが、天皇陛下に関連のある年には、皇居前まで神輿を担ぐこともあります。江戸幕府の命によって祭りが始まったことを起源としているからです。
次に、神輿連合渡御が巡るルートです。
富岡八幡宮→永代通り→大門通り→清洲橋通り→隅田川→新川→永代橋→永代通り→富岡八幡宮
と、約8㎞にわたり、深川の氏子各町を巡ります。
おすすめ観覧スポット
毎年、50万人以上の人が訪れるのが深川八幡祭りです。門前仲町駅周辺は激しい混雑が予想されます。アクセス範囲を広げて、「神輿連合渡御」を巡行ルート沿いで見るのが良いでしょう。
おすすめは「永代橋付近」です。お昼の休憩後に渡り出すことが多く、担ぎ手の威勢の良さを感じることができますよ。
本祭りの翌年は二宮の神輿
今日は二の宮神輿渡御。
簡単にいうと深川御輿連合で2番目に大きい御輿。#深川八幡祭り #祭り #水かけ祭り #おいでよ深川まつり https://t.co/0YX5LTYUC6 pic.twitter.com/ykTwKIZa2o— yoshiyuki.official (@yoshiyuki777) 2018年8月12日
本祭りの翌年は、二宮の神輿が町を練り歩きます。
二宮の神輿とは
本祭の翌年、「御本社祭り」で担ぐのが「二宮の神輿」です。江戸開府400年を迎えた2003年には、その記念として皇居前まで巡行したそうです。
二宮の神輿のルート
二宮の神輿は、本祭りと同じコースを巡ります。
■「蔭祭り」は子供神輿が主役
3年に1度の周期で行われる、深川八幡祭りの「本祭り」ですが、深川八幡祭りは毎年開催されています。本祭の翌年は「御本社祭り」、本祭の前年が「陰祭り」と、違った顔を毎年見られるのです。
本祭の前年は子供神輿
子供神輿とは
本祭りの翌年が「二宮の神輿」であれば、本祭りの前年に行われるのが「陰祭り」であり「子供神輿」が巡行します。次世代の深川八幡祭りを担っていく子供たちが中心になるお祭りで、2001年から始まりました。
普通のお神輿が小ぶりになったもので、本格的な細工が施されています。町名が書かれた駒札も付いており、祭りに対する氏子各町の心意気が感じられます。
子供神輿のルート
子供神輿が練り歩くコースは、富岡八幡宮前の永代通りの500m程の範囲です。コース内を往復し、11時頃に宮入を迎えます。
■2023年の開催情報
開催日時・開催場所
富岡八幡宮の例祭「深川八幡祭り」は8月15日を中心に行われます。2023年の開催情報をまとめました。
・開催期間:
2023年8月11日(金・祝)~8月15日(火)※雨天決行
・アクセス:
「門前仲町」駅
深川八幡祭りへのアクセス
祭礼期間中は混雑が予想されます。交通規制も敷かれるので、公共交通機関での来場を強くおすすめします。
富岡八幡宮の最寄駅「門前仲町」へは、東京メトロ東西線・都営地下鉄大江戸線で向かいます。
東西線の「門前仲町」駅からは徒歩3分、大江戸線の「門前仲町」駅からは徒歩6分で富岡八幡宮に到着します。
なお、JRを利用する場合は、JR京葉線「越中島」駅から徒歩15分で富岡八幡宮に到着します。
深川八幡祭りで水掛けと神輿を見に行こう!
いかがでしたか。今回は深川八幡祭りについてご紹介しました。江戸三大祭の中で「神輿」が見どころとなるお祭りですが、「水掛け」も外せません。永代橋が落ちるほどの人手が集まる、夏のお祭りに出かけてみませんか。