雨の時期は雨続きで外出しづらくなりますよね。特に写真好きな方にとっては、常に雨雲で薄暗い梅雨は良い写真を撮りづらく、苦手に感じられる方も多いのではないでしょうか。しかし、梅雨の時期に咲く「花菖蒲(はなしょうぶ)」は、青や白などの鮮やかな花々が梅雨時の絶好の被写体になります。
花菖蒲を楽しめる全国のおすすめスポットと、花菖蒲をより美しく撮るためのコツをご紹介します。
目次
【東京都】東村山菖蒲まつり:フォトコンテストも開催!
東村山市の北山公園では、6月上旬~中旬にかけて約300種、10万本もの花菖蒲が咲きます。開花時期に合わせて開催されるイベントが「東村山菖蒲まつり」です。
おまつりでは多くのイベントが開かれます。「花がら摘み」という手入れの実演や夜間に行われるライトアップなど、花そのもの以外にもさまざまな楽しみがあります。公園内でしか観られない品種の「北山乙女」も見どころです。
昨年はフォトコンテストを開催し、多くの方がエントリーし素敵な写真がホームページ上でも公開されています。
今年の実施は未定ですが、ぜひ公園の緑と花菖蒲の美しさを写真に収めてみてはいかがでしょうか。
【東京都】青梅市吹上花しょうぶまつり:自然いっぱいの谷戸地で木道を散歩しよう!
青梅市の吹上しょうぶ公園では、5月下旬~6月にかけて多数の花菖蒲が咲きます。同時期に「吹上花しょうぶまつり」が開かれて、多くの花菖蒲を鑑賞できます。
吹上しょうぶ公園は貴重な「谷戸」と呼ばれる土地を保全するために作られました。谷戸とは丘陵が雨などで削られた細長い地形のことで、古くから水田や農村に利用されてきました。
公園内では花菖蒲同士の間に木道が敷かれており、花菖蒲と緑の山に囲まれながら、のんびりと散歩することができます。
【愛知県】徳川美術館・徳川園:新緑の大名庭園で徳川家の歴史に思いを馳せる!
名古屋市にある徳川美術館と周辺の徳川園では、5月下旬~6月初旬に花菖蒲が咲きます。「江戸系」と呼ばれる江戸時代生まれの品種が多く植えられています。
徳川美術館には家康や代々の尾張藩主の遺愛品が多数収められており、徳川御三家筆頭の歴史が集まる場所です。徳川園は1695年に造られた藩主・徳川光友の別荘から始まっています。江戸時代に広く用いられた庭園様式で、立体的な地形により荘厳さを感じられます。徳川家の人々が見た景色を、江戸系の花菖蒲と共に楽しめます。
【福岡県】椛島菖蒲園:風情あるどんこ舟に揺られながら花菖蒲ツアーに参加しよう!
柳川市にある椛島(かばしま)菖蒲園では、5月下旬~6月上旬にかけて多くの花菖蒲が咲きます。「椛島」は園の管理人の方の名前で、椛島さんたちの丁寧な手入れにより美しさが保たれています。
柳川の名物に、「どんこ舟」と呼ばれる小舟で柳川城の堀をゆったり進む川下りがあります。船頭の軽快な話・唄や美しい堀沿いの景色、小さな橋の下をくぐるスリルなど、多くの魅力に溢れています。
椛島菖蒲園は堀沿いにあります。花菖蒲を眺めながらの川下りは「日本の道百選」にも選ばれています。
花菖蒲との撮影で「映える」コツを伝授!
花菖蒲は梅雨時の花ですが、梅雨晴れの強い日差しを浴びると花がしおれてしまいます。花菖蒲の撮影は雨の日、もしくは早朝を狙いましょう。
群生している花菖蒲を撮る際には、複数色が同時に写る構図を探すと良いでしょう。花だけでなく、近場の水面と映り込みを入れるとさらに美しい写真が撮れます。
少数の花菖蒲に注目して撮る時は、縦長の花菖蒲全体か横長の花だけか、どちらを主役に添えるか考えましょう。空間は適度にした構図を選び、周りの花や空などで空きを埋めるのがおすすめです。
まとめ
梅雨時は外出する気が失せやすい季節です。しかし、梅雨だからこそ見られる花菖蒲の群れは、傘を持ってでも見に行きたい美しい景色です。天気につられて気分もじめじめしそうな時には、カメラ片手に花菖蒲の中で癒されてみてはいかがでしょうか?