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「石岡のおまつり」晩夏に魅せる27基の幌獅子|観光経済新聞

2020/4/11
2020/4/20
「石岡のおまつり」晩夏に魅せる27基の幌獅子|観光経済新聞

2019年からスタートした、観光経済新聞のオマツリジャパンコラム記事連載!2020年も「お祭り」をフックに、旅に出たくなる記事の連載をして参ります!奇祭好き、ケンカ祭り好き、お神輿好き…等、様々なライターさんに記事を執筆いただく予定ですので、ぜひご覧ください♪(オマツリジャパン編集部)

晩夏に魅せる27基の幌獅子

 茨城県石岡市。上野から特急に乗り、1時間ほどで訪れることができるこの街は、明治初期までは常陸国府中を略した常府と呼ばれ、茨城県内で特に栄えた地域の一つだ。府中という名の通りかつての茨城県内の中心地であったわけだが、石岡には県内(常陸国)の神々をまとめて合祀した神社がある。それが「石岡のおまつり」の舞台、常陸國總社宮(ひたちのくにそうじゃぐう)だ。

 「石岡のおまつり」は正式名称を「常陸國總社宮例大祭」と言う。「川越氷川祭」「佐原の大祭」と並び、関東三大祭りの一つとして知られているお祭りで、9月の敬老の日に合わせ3日間行われている。この3日間は地元の方はもちろん、多くの観光客で石岡中が盛り上がる。

 このお祭りの特徴に、見たものが圧倒される27基の幌獅子(ほろじし)がある。この幌獅子、とても大きい。形状は獅子舞のようでもあるのだが、とにかく大きい。幅50センチほどの獅子頭から延びる胴体に、奥行き5メートルほどの獅子小屋と呼ばれるお囃子(はやし)部隊が乗る台が付いていて、その周りを各町が趣向を凝らした幌が覆う。お囃子を奏でながら、じりっじりっと進んでくる獅子の様子は圧巻だ。そして幌獅子もいいが、空高くそびえる山車もお祭りを彩っているポイントだ。

 山車の頂上には日本武尊や七福神、桃太郎など神話や物語を基にした人形が乗っており、各町の特徴を見て回るのもおもしろい。山車の中段では、ひょっとこやおかめが舞いを行っている町もあり、こちらも見どころだ。

 またもう一つの見どころに「おっしゃい隊」がある。このおっしゃい隊は各町の女性でつくられており、「おっしゃい、おっしゃい、おっしゃいな」と言う文句からはじまる口上が独特だ。口上を述べながら、扇子を用い表現している様子は「石岡のおまつり」ならではの見どころと言えるのではないだろうか。

 「石岡のおまつり」は、他にも奉納相撲やお神輿(みこし)の渡御など、見どころが目白押しのお祭りだ。まさに関東を代表するお祭りの一つだろう。

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