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かけ声は「福は内」を繰り返す川越大師喜多院の節分会
毎年2月3日の節分の日には、全国各地の神社や寺院で、豆まきが行われます。その際のかけ声は「鬼は外、福は内」が一般的でしょう。ところが、川越大師喜多院では少し異なり、「福は内」のフレーズのみを連呼します。2020年2月3日には例年通り、慈恵堂の前で、豆まきが行われました。
年男たちの行列が練り歩く境内
川越大師喜多院での節分の行事は、12:00に年男たちが集合して始まります。記念撮影を済ませた年男たちが、12:45前後から境内を練り歩きます。行列は慈恵堂に入り、13:00に厳かな護摩祈願が行われます。
豆まきは慈恵堂の前の特設張り出しで行われます。
豆まきの約1時間前から集まり始める参拝者
例年、豆まきは13:20前後から行われます。午前中は人影まばらな境内は、豆まきが始まる直前には特設張り出しの前は、ご利益を期待する人々が隙間なく詰め寄せます。
13:20前後になると護摩祈願を終えた年男たちが、慈恵堂から出てきます。各々、豆で山盛りの升を手に特設張り出しに向かいます。
豆まきの開始は13:20頃
2020年の年男の市長の挨拶が終わると、豆まきスタートです。川越大師喜多院でのかけ声は「福は内」で、「鬼は外」を唱えることはありません。川越大師喜多院では、鬼も仏教を守護する仏の一つと考えているのです。鬼は邪な心から目覚めさせるために仏が姿を変えたとも考えられます。川越大師喜多院で販売されている「角大師」の門札には、頭に角をはやした大師が描かれています。
節分の日には川越大師喜多院は大勢の人で賑い、慈恵堂は参拝する人が絶えません。堂内では福升の販売も行われます。
境内に軒を連ねる露店で販売される「だるま」や「厄除けだんご」
境内には多数の露店が軒を連ねます。飲食物の露店に混じって、「だるま」を販売する店も数軒加わっています。川越大師喜多院の年中行事の中でも最も人気が高いのは、1月3日に開かれる「初大師だるま市」なので、「だるま」と川越大師喜多院は、切っても切れない関係があるのでしょう。「初大師だるま市」の様子は、下記の記事で詳しく紹介しています。
『「川越初大師だるま市」大きさや色の違う多種多様のだるまが、隙間なく並ぶ喜多院の境内』
https://omatsurijapan.com/blog/kawagoe-hatsudaishidarumaichi/
豆まきの豆に加えて、露店で売られる川越大師名物の「厄除けだんご」を食べれば、福に恵まれること間違いなしでしょう。
川越大師喜多院では毎年2月3日に節分会が行われています。その際のかけ声は「鬼は外、福は内」ではなく、「福は内」を連呼します。川越大師喜多院では、鬼も仏教を守護する仏の一つと考えているのです。