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映えすぎ!虹色に輝く真冬の芸術「国宝松本城 氷彫フェスティバル2022」フォトレポ

2022/3/22
2022/3/22
映えすぎ!虹色に輝く真冬の芸術「国宝松本城 氷彫フェスティバル2022」フォトレポ

長野県の中核都市である松本市。真冬にはぎゅっと冷え込むこの街で、「国宝松本城 氷彫フェスティバル」が開催されます。

国宝・松本城の前で行われる氷の彫刻のコンクールをメインに、市内各所に多彩な氷像が展示されます。氷像のライトアップや松本城のイルミネーションがあり、写真映えするスポットもたくさん!

未明から夜明けにかけてが最大のクライマックスとなる珍しいイベント、その2022年の様子をご紹介します!

暗闇に浮かぶ七色の氷像が幻想的

「国宝松本城 氷彫フェスティバル」(以下「氷彫フェスティバル」)は氷の彫刻の美しさを楽しむイベント。例年1月下旬頃に、長野県松本市で開催されます。2021年はコロナ禍により中止となりましたが、2022年は2年ぶりに、1月21日~23日にかけて開催されました。2022年で35回目を迎え、松本市の真冬の風物詩となっています。

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「氷彫フェスティバル」最大の見どころは、松本城の前で行われる氷彫コンクール。県内外の十数チームで競うチャンピオンシップです。2022年は1月22日の夕刻から23日の朝にかけて行われ、11チームが技を競いました。

氷彫フェスティバル、松本城、氷像、ライトアップ

氷彫の作製時間は17時から翌朝5時まで。夜明け前に完成した氷像は、松本城の前でライトに彩られ七色に輝きます。夜が明けるまでの短い時間ながら、ライトアップされた氷像を目当てに多くの人々が訪れていました。妖しく煌びやか、そして何よりほかではなかなか見られない光景となると、もう写真を撮る手が止まりません。

なお、2022年のコンクール入賞作品は以下の4作品です。

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金賞:「琉金」(平田・藤原チーム)3匹の琉金(金魚)の尾びれや水流・飛沫が繊細で流麗でした。

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銀賞:「Crocodile ICE」(小阪・桂田)身をくねらせるワニやヘビ、そして鳥の羽の質感が生々しい。

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銅賞:「青龍」(木村・杉本チーム)コロナウイルスを握りつぶしている、迫力あるドラゴン!

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特別賞:「リフィーシードラゴン」(小林・楞谷チーム)実在の海洋生物ですが、複雑な曲線で描かれ妖精のよう。

瞬間の美!アルプス・城・氷像に朝日が届く

ライトアップとともに人気があるのが、夜明けの時間。空が白み始めると、松本市を取り囲むアルプスの山々が夜闇の中から少しずつ姿を現します。

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雪をかぶった白い頂が朝日にほんのり染まるわずかな時間が、人気のシャッターチャンス!

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朝日が昇るとともにライトアップも終了です。

完成した氷像の展示は15時までですが、気温が高い年は早めに終了してしまうこともあるそうです。一年のうちたった一日、数時間だけ見ることができる貴重な芸術作品です。

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電ノコがうなり氷煙が散る!ダイナミックな制作風景

氷の彫刻を制作する瞬間が見られるのも、「氷彫フェスティル」の面白さです。会場に大量に運ばれてきたこの長方形の氷が、積み上げられ、削られ、氷彫師の手によって美しい氷像へと変貌していきます。

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アーティストたちは、手持ちノコギリはもちろん、電動ノコギリや電動ドリルなど、様々な道具で氷を削っていきます。電ノコで氷煙を散らしながら作業する様子はダイナミック!

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最初はただの長方形の氷だったものが、躍動感ある生物の形に!この作業を間近に見られる機会はなかなかないのではないでしょうか。

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松本城を彩るイルミネーションも必見

「氷彫フェスティバル」の会場となる松本城では、冬の間はイルミネーションを実施しています。青や赤の光に彩られる石垣や城が幻想的!

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2021~2022年冬のイルミネーションでは、初めてレーザーマッピングを用い、「現在」「過去」「未来」をテーマにした3つの作品が描かれました。

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松本城といえばお堀に映るリフレクションの美しさでも知られていますが、イルミネーション時にはまた違った雰囲気が楽しめます。お堀が凍るほどに寒いと綺麗なリフレクションにならないこともありますが、いいポイントが見つかると、ちょっと自慢したくなるような写真が撮れますよ。

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コンクールだけじゃない、昼間も楽しい城内の見どころ

コンクールが最大の見どころではありますが、昼間に訪れてもたくさんの氷像が楽しめます。松本城公園内に入ると、2022年の干支である寅の氷像が出迎えてくれました。

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公園内にはコンクール作品以外の氷像も展示されています。

氷で作られたMATSUMOTOの文字は、松本城といかにコラボさせるかが勝負!

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氷に閉じ込められたお花のブロックも、シンプルですが彩り鮮やかです。

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また大会当日でも、通常通り松本城内を見学することができました(見学時間は17時まで)。最上階からは、準備を進める彫刻家たちを眺めることができましたよ。

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街なかにも氷像が!散策しながら楽しもう

松本城公園内の見どころを最優先にご紹介しましたが、氷彫フェスティバル期間中は松本市内の各所にも氷像が展示されています。まずは松本駅前で大きな氷像がお出迎え。

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そして、松本城へ向かう大名町通りにかかる千歳橋の上では、可愛らしいペンギンたちが街並みを眺めていました。

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市内の観光スポットの1つである四柱神社前の大手門枡形跡広場にも、2体の大きな氷像が。

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他にも、花時計公園や蔵シック館の前など、観光スポットのあちこちに氷像が展示されていました。いずれも松本駅から松本城まで歩いていく途中に、立ち寄りながら見て回れます。

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長野県といえば寒いイメージがありますが、松本市は3000m級の高い山々に囲まれているため湿度が低く、冷え込みは強くても雪が少ないという気候。気温が高ければ氷はすぐに溶けてしまうし、降雪が多ければ氷像が雪に埋もれてしまいます。「氷彫フェスティバル」は、寒くても雪の少ない松本市にうってつけのイベントなんです。

松本駅までは、首都圏からなら中央線特急で約2時間半。新宿から乗り換えなしで行ける、手ごろな距離なのも魅力です。

開催期間3日間、メインのコンクールに関しては24時間足らずという短い時間。でも、このときにしか見られないものがギュッと詰まっていて、とても見ごたえあるイベントでした。

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