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「日本三名園」で開催される初秋の「萩まつり」
茨城県水戸市に江戸時代、水戸藩第9代藩主徳川斉昭が造園した偕楽園は、「日本三名園」の一つに数えられています。園内には約100種、約3000本の梅が植栽され、例年2月中旬から3月下旬には「水戸の梅まつり」が開催されます。偕楽園は国内屈指の梅の名所ではありますが、梅の他にも様々な草木が育ち、初秋の見晴広場は萩の花で包まれます。例年9月上旬から下旬には、「水戸の萩まつり」が開催され、2020年には9月5日~9月27日に行われました。
「水戸の萩まつり」の開催日に間に合わなかった2020年の萩の花の見頃時期
2020年は新型コロナウイルス感染防止のため、大多数のイベントが中止されていますが、偕楽園での「水戸の萩まつり」は規模を縮小しながらも予定通り開催されました。ところが夏の猛暑のためか開花が遅れ、「水戸の萩まつり」最終日でも萩の花は3分咲き前後でした。2020年の見頃時期は10月10日前後となりそうです。
団子状の萩の花が全周を囲む見晴広場
偕楽園では宮城野萩が中心として、白萩、山萩、丸葉萩など合計750株が育てられています。園内で萩が植栽されているのは東西梅林の南に接する見晴広場です。団子のように育つ萩が広場の全周を囲んでいるのです。
見晴広場の西に建つ好文亭や、広場に設置された休憩用の椅子が、萩の花に和の風情を添えているようです。
広場の西には、1年に2度咲く四季桜の「二季咲桜」が見られます。春には周囲を薄紅色に染める「二季咲桜」が、萩の開花に合わせて数輪の花を咲かせるのです。
日本庭園の池の水面に映り込む萩の花
「水戸の萩まつり」のメイン会場は見晴広場ですが、好文亭の南西に位置する庭園沿いにも数多くの萩が植栽されています。庭園の中心には池が設けられ、穏やかな水面には萩の花の色が映り込みます。
夜間に萩の花をライトアップする行燈の灯り
「水戸の萩まつり」の期間中には、東門から好文亭の方角に向かう遊歩道の左右には、行燈が設置されます。期間中の土日祝日の夜間には燈が点され、偕楽園を幻想的に照らし出します。
茨城県水戸市の偕楽園は、「日本三名園」の一つに数えられています。国内屈指の梅の名所ですが、初秋には見晴広場は萩の花で囲まれ、例年9月上旬から下旬には、「水戸の萩まつり」が開催されています。