江戸時代には「新梅屋敷」と呼ばれた向島百花園
向島百花園は、1804年に仙台出身の骨董商によって造園された日本庭園です。開園当初には約360本の梅が植樹され、「新梅屋敷」と呼ばれていましたが、1809年頃から「百花園」と呼ばれるようになりました。江戸時代には多くの文人墨客がサロンとして利用した庭園では、毎年2月中旬から3月上旬にかけて「向島百花園梅まつり」が開催されています。2020年は2月8日~3月1日に行われました。
向島百花園へのアクセスは東武スカイツリーラインの東向島駅から西へ徒歩8分です。入園料金は150円で、開園時間は9:00~17:00(最終入園は16:30)です。入口を入ると庭門が、江戸時代の情緒に包まれる日本庭園に誘いこんでくれます。
和ののどかな雰囲気が漂う広場
庭門を潜ると小さな広場です。中央にはあずまやが築かれ、その傍らにも休憩用の長椅子も設置され、のどかな雰囲気が漂います。広場の脇の井戸は、梅洞水と呼ばれています。
広場から少し奥に進んだ藤棚があり、その周辺に梅が植栽されています。
藤棚の傍らにもあずまやが設けられ、和の情緒が漲ります。
池の端を彩る梅の花の先に見る東京スカイツリー
藤棚をさらに奥に進むと、穏やかな水面を湛える池です。池の先には東京スカイツリーの姿を見ることができます。
池の端にも紅梅、白梅が初春の彩りを放っています。
文人墨客のサロンに漲る江戸の情緒
向島百花園は、江戸時代から文人墨客のサロンとなっていました。園内のいたるところに句碑が立てられています。敷地内に設けられた御成座敷には、江戸幕府第11代将軍の徳川家斉がお成りになったと伝わります。
庭門近くの広場の売店では、福甘酒を味わうことができます。
「向島百花園梅まつり」の期間中には休日を中心に、江戸大道芸、すずめ踊り、庭さんぽ、梅を詠むなど、様々なイベントが企画されますが、2020年は大半が中止となってしまいました。
向島百花園は、1804年に造園され江戸時代から文人墨客のサロンとなっていました。開園当初には約360本の梅が植樹され、「新梅屋敷」と呼ばれていました。現在でも園内には数多くの梅が植栽され、毎年2月中旬から3月上旬にかけて「向島百花園梅まつり」が開催されています。