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ラーメンとは違う?長崎ちゃんぽんの味と魅力とは?実食レポ!

ラーメンとは違う?長崎ちゃんぽんの味と魅力とは?実食レポ!

7月11日の「ラーメンの日」にちなんで、全国各地のラーメンとお祭りにスポットを当てていくこのシリーズ。今回は、誰もが一度は食べたことがありそうな有名ご当地麺、長崎ちゃんぽんと、長崎の祭りをご紹介します。

ラーメンとちゃんぽんは違う…?

ちゃんぽんとラーメンは全く別の食べ物だ!そんなバリカタな主張もたまに見かけますが、麺はどちらも同じ中華麺。細かい話をすると、風味とコシを出すために混ぜる「かんすい」は、長崎のちゃんぽんには中国由来の「唐灰汁(とうあく)」が使われていますが、日本の分類では唐灰汁もかんすいに含まれています。

あとは調理法が少し違うだけ。ラーメンは器にスープ、ゆでた麺、トッピング具材と別々に入れて完成させるのが一般的ですが、ちゃんぽんは具材を炒めた中華鍋に、スープと麺を加えて煮込んで作ります。つまり、ちゃんぽんは煮込みラーメンの作り方と同じ。これは、ラーメンの一種といってよいでしょう。

では、名店の味をレポートするとともに、ちゃんぽん誕生のストーリーも探っていきます!

ここが聖地!ちゃんぽん発祥の店「四海樓」

四海樓(しかいろう)は、長崎ちゃんぽんの代名詞といえる超有名店です。大浦天主堂やグラバー園からほど近い場所なので、観光とセットで行けるのがうれしいところ。まるで竜宮城か中国のお城に来たかのようなインパクトのある建物に、入店前からもう胸が躍ります!

そして何を隠そう、明治32年に四海樓を創業した初代店主の陳平順さんこそが、長崎ちゃんぽんの生みの親なのです。

自身が長崎へ渡ってくるときにとても苦労した経験があり、世話好きな性格だったという平順さん。食べ盛りの中国人留学生たちの貧しい食生活を見るに見かねて、ボリュームがあり安くて栄養満点の「支那饂飩(しなうどん)」を考案したのが、後にちゃんぽんとなりました。

誕生当初は食材の保存技術が乏しくて、具材の調達に苦労したそう。そこで、近海でそのときどきに取れるイカや小エビなどの海産物、かまぼこや竹輪、もやしやキャベツなど旬の海山の幸を使ったことで、かえってちゃんぽんは長崎ならではの郷土料理となっていきました。

具材は今も大きくは変わらず、エビやイカのぷりっとした歯ごたえと、シャキシャキの新鮮野菜がたっぷり味わえます。さらに、錦糸卵がこんもりと具材の頂を飾るのが、四海樓のちゃんぽんのトレードマークです。

白濁したスープは丸鶏と鶏ガラと豚骨を3~4時間かけて炊き上げているそうですが、まったくクドさを感じません。それでいて魚介や野菜のうまみがスープに溶け出し、あっさりしすぎない優しい味わい。スープはもっちりした太麺にもしっかり染み込んでいて、ひと口食べるごとに滋味が口の中に広がります。

「生からすみ」が載ったちゃんぽんが人気!「老李」

芸能界随一の「お祭り男」として、我々も並々ならぬシンパシーを感じている宮川大輔さん。彼が褒め倒したことで、一躍全国的に有名になったお店が「老李(ラオリー)」です。激賞されたメニューがこちらの「元祖 生からすみちゃんぽん」。

からすみは、ボラの卵巣を塩漬けにして飴色になるまで乾燥させた珍味で、お酒によく合う長崎の特産物のひとつです。生からすみは卵巣を生のまま塩漬けにしたもので、そのままごはんにのせたりパスタに和えたりと、お酒のアテだけでなく用途がグッと広がったと注目されています。

そんな生からすみを、贅沢にもちゃんぽんにトッピング。すると、少しあっさりめのスープに生からすみの持つ独特のコクと風味、塩気がプラスされて絶妙なアクセントに!シャキシャキとした野菜やもちもち麺の美味しさは言わずもがなですが、生からすみが加わったスープは飲み干すのが惜しい、おかわりが欲しくなるような絶品でした。

もともと地理的に近い中国と長崎は紀元前の昔から交流がありましたが、長崎ちゃんぽんは、お互いの食文化が上手く融合した産物の最たるものではないでしょうか。

そして、中国文化は長崎伝統のお祭りや年中行事にも大きな影響を及ぼしています。例えば、ペーロン競漕、精霊流し、長崎くんちの奉納踊りの顔ともいえる龍踊りなどがありますが、なかでも最近人気の高いお祭りが「長崎ランタンフェスティバル」です!

中国文化の魅力が凝縮!長崎ランタンフェスティバル

「長崎ランタンフェスティバル」はもともと、長崎の中華街の方々が、中国の旧正月(春節)を祝うために行っていた行事の「春節祭」でした。

それを1994年に「長崎ランタンフェスティバル」に改名。中国情緒の溢れる関連イベントを充実させるなど、20年もの間進化を続けた結果、現在は訪れる人が100万人を超えるまでに至っています。

フェスティバルの期間中は、約15,000個の極彩色のランタン(中国提灯)と、各会場の大小さまざまなオブジェが街を彩り、非常に幻想的。さらに、中国雑技や中国舞踊、二胡の演奏やパレードなど、中国の魅力が詰まった出し物も目白押しです。

願いを込めて空にランタンを飛ばす「スカイランタン」、恋愛成就を祈願して奉納する「恋ランタン」などは女性に大人気。一度は訪れてみたいと話題にのぼることも多い、長崎の冬の一大風物詩となっています。

長崎ランタンフェスティバルってどんなお祭り?詳しくはこちら

祭り開催情報

名称 長崎ランタンフェスティバル
開催場所 長崎県長崎市新地町7
新地中華街会場、中央公園会場、唐人屋敷会場、興福寺、鍛冶市会場、浜んまち会場、孔子廟会場
開催日 2024年2月9日(金)~2024年2月25日(日)
主催者 長崎ランタンフェスティバル実行委員会
アクセス JR長崎駅から長崎電気軌道1号系統崇福寺行きで7分、新地中華街下車すぐ(湊公園)
関連サイト https://www.at-nagasaki.jp/lantern-fe...
https://www.at-nagasaki.jp/lantern-fe...
この記事を書いた人
オマツリジャパン オフィシャルライター
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