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まるで動く美術館!2023年の「長浜曳山まつり」は13基の曳山が6年ぶりに勢ぞろい!

ざわけん
2023/4/4
2023/4/4
まるで動く美術館!2023年の「長浜曳山まつり」は13基の曳山が6年ぶりに勢ぞろい!

羽柴秀吉ゆかりの歴史ある城下町でありながら、ガラスの街として西洋の雰囲気を感じることのできる滋賀県長浜市。この地で毎年春に開催される「長浜曳山まつり」は、京都の「祇園祭」、高山市の「高山祭」と並んで「日本三大山車祭」のひとつに数えられる伝統のあるお祭りです。

2023年は、例年通りの4月9日(日)~17日(月)に開催が決定。なんと今年は、秀吉公が長浜の町を開いて450年になるのを記念して、本日(ほんび)である4月15日(土)に、13基すべての曳山が御旅所で勢ぞろいする「曳山揃い」が行われます。

長浜曳山まつりでは、全13基の曳山のうち、毎年4基ずつが交代で巡行することが慣例のため、すべての曳山を一度に見られるのは、ユネスコ無形文化遺産に登録された2016年以来で、実に6年ぶり!また、今年は本日(ほんび)が土曜日という絶好の日取りのため、例年以上に盛り上がりを見せること間違いないでしょう。

この記事では、2019年開催時のお祭りの様子のほか、長浜曳山まつりの歴史やお祭り時期以外の楽しみ方をご紹介!今年の長浜曳山まつりをもっと楽しむために、ぜひお役立てください。

1 長浜曳山まつりの目玉「子ども歌舞伎」

様々な見所のある長浜曳山まつりの中でも一番の目玉と言えるのがなんといっても「子ども歌舞伎」です。
曳山を持つ町の5歳から12歳くらいまでの男の子が、3月の下旬から4月のお祭り当日まで約3週間もの特訓を重ねて本格的な歌舞伎を演じます。

見てくださいこの表情。
この子は「うつけ者」を演じているのですが、一瞬を切り取ってもそう見えますよね。

もちろん女方を演じるのも男の子。

こんな小さな子も一所懸命演じています。

長浜には全部で13の曳山が伝わっており、毎年その内の4基が入れ替わりで出番山として登場して、毎年新しい演目を山ごとに用意して披露します。

上演時間は約40分にも及ぶのですが、約3週間の練習でここまで仕上げるのですから本当にすごいですよね。
これを1日の間に各山4回ずつ公演します。

こんな商店街のアーケードの下で行われたり、

長浜市街地の中心である「黒壁スクエア」の真横で行われたりもします。

そして、どの公演も平日にもかかわらず、本当にたくさんの人で溢れていました。

2 由来はかの戦国武将?曳山祭の深い歴史とは…

長浜曳山まつりは、長浜八幡宮の春の例祭として奉納されるものです。

歴史は安土桃山時代にさかのぼります。かの有名な羽柴秀吉(後の豊臣秀吉)が長浜城主であった時、初めて男の子が生まれました。これを喜んだ秀吉は、城下の人々に金(きん)を振る舞い、町民がこれをもとに12台の山車を作り、長浜八幡宮の祭礼で曳き回したのが始まりだといわれています。

そんなお祭りは長浜という街の発展に伴い発展し、装飾などもどんどんと豪華なものになっていきました。

江戸時代の職人による伝統工芸を結集した精巧な飾金具や彫刻、

ヨーロッパなどで製作された幕など、

芸術の宝庫ともいうべき曳山は「動く美術館」とも呼ばれています。

3 学校が休みになるとこも!地域ぐるみでお祭りを盛り上げる!

そしてこのお祭りの大きな特徴は、開催期間中、町全体がお祭り一色になるとことでしょう。

もちろん他のお祭りでも町全体がお祭り騒ぎになることはたくさんありますが、長浜曳山まつりのすごいところは、本日(ほんび)である15日が平日であれば、地域の多くの学校が休校になるところ。

男の子の中には、子ども歌舞伎の演者や裏方をしている子がいるのはもちろん、女の子も笛を吹いたりしてお祭りにかかわったりもするのです。

そのため、お祭りで役割を持っていない子も、ほとんどが友人の晴れ姿を見に長浜曳山まつりに足を運ぶのです。
だから今年も平日にもかかわらず、町は子どもたちの姿で溢れていました。

伝統文化の継承に悩む地域が多い中、子どもの頃から地域のお祭りに触れる慣習ができあがっていることは、このお祭りの大きな強みだと感じました。

4 お祭りの期間以外も曳山は楽しめる

関西圏以外からも毎年多くの人が訪れる長浜曳山祭。
とはいえ、なかなか平日には行けないという方も多いはず。

そんな方は曳山祭以外の時期に長浜に行ってみるのもいいかもしれません。

もちろん、子ども歌舞伎を楽しむことはできませんが、「曳山博物館」には、次年度に出場する曳山4基のうち、2基が常時展示されており、本物の曳山をいつでも見ることができます。

ちなみに博物館に展示がされていない曳山は、普段は写真のような蔵に収納されています。

5 長浜曳山まつりを訪れよう!

2019年の取材時は、本日(ほんび)である15日に足を運びましたが、長浜八幡宮の祭礼期間である4月9日~17日は、さまざまな行事が行われます。
中には「裸参り」という若衆がサラシ姿で街を練り歩くようなものもあり、曳山祭の違った一面も見ることができます。

2023年の詳細なプログラムは、曳山博物館の公式サイトで公開されていますので、足を運ばれる方はぜひこちらもチェックしてみてくださいね。

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