福島県白河市で開催される「南湖公園・紅葉まつり」
日本の国土は北端から南端まで隈なく道路が繋いでいます。江戸時代には東北地方に奥州街道が整備されました。街道に設けられた白河の関は奥州三関の一つに数えられ、みちのくの玄関口としての重要な役割を担い続けています。関所を管理していた白河藩第12代藩主の松平定信は1801年に、武士も庶民も楽しめる公園として南湖公園を造園しました。
白河の市街地の南部に約177,000平方メートルの穏やかな水面を湛える南湖の湖畔は、例年10月下旬~11月中旬には紅葉で彩られ、「南湖公園・紅葉まつり」が開催されています。2021年には11月6日~11月14日の期間で行われました。
「士民共楽」の考えのもとに造園された南湖公園
南湖公園は大名庭園や寺社の庭園とは異なり、身分の差を越えた士民共楽の考えのもとに造園されたため、日本最古の公園と称されることもあります。一周約2キロには南湖十七景が点在し、松や桜、楓などが四季折々の典雅な風趣をたたえます。秋には紅葉が湖を包み込みます。
夜間のライトアップが行われる日本庭園の翠楽苑
南湖の東岸の一画には回遊式日本庭園の翠楽苑が整備されています。「南湖公園・紅葉まつり」の開催日には上池や松楽亭がライトアップされます。
南湖公園の南を走るラーメンストリートで味わうご当地グルメ
南湖公園には四季の彩りが溢れていますが、公園が接する南の通りはラーメンストリートと呼ばれることがあります。ご当地グルメの白河ラーメンの店舗が軒を連ねているのです。
豚骨や鶏ガラを出汁とする醤油ベースの透き通ったスープと、スープが絡みやすい多加水の幅広の縮れ麺を特徴としています。紅葉狩りの前後にご当地グルメを味わうことができるのです。
福島県白河市には江戸時代には白河の関が設けられ、みちのくの玄関口の役割を果たしてきました。市街地南部の南湖の湖岸は1801年に、身分の差を越え士民共楽の考えのもとに南湖公園が造園されました。四季折々の表情を見せる湖畔は、例年10月下旬~11月中旬には紅葉で包まれ、「南湖公園・紅葉まつり」が開催されています。