6種類の御朱印を頂くことができる成田山新勝寺
全国各地の神社や寺院では参詣の記念に御朱印を頂くことができます。朱印帳に訪れた神社や寺院の御朱印が並ぶと、貴重な思い出となり写真とは趣の異なる味わいが滲み出てくるものでしょう。千葉県成田市に御堂を構える成田山新勝寺では6種類の御朱印を頂くことができます。境内に点在する大本堂、光明堂、釈迦堂、出世稲荷、醫王殿、平和の大塔で朱印帳に記される文字が異なるのです。大本堂では紙面の中央に、「不動明王」の文字が書かれます。その他の5か所は、光明堂「大日如来」、釈迦堂「釈迦如来」、出世稲荷「荼枳尼天(だきにてん)」、醫王殿「薬師如来」、平和の大塔「不動明王」です。
参詣者を出迎える総門や仁王門
6種類の御朱印を揃えるには寺院の境内を隈なく歩く必要があります。成田山新勝寺で参詣者を出迎えるのが総門です。高さ約15メートで総欅造りの門は、寺院の表玄関の役割を果たしています。
総門を潜った正面は仁王門です。中央の大提灯に書かれる「魚がし」の大きな文字に目を引かれます。東京の築地にある魚河岸の旦那衆が1968年に奉納されたようです。門の両側には密迹金剛と那羅延金剛が奉安され、寺院を力強く守り続けています。
中心道場の大本堂を取り囲む御堂
荘厳な雰囲気の2つの門を潜り、解放感溢れる敷地の正面に姿を現すのが大本堂です。寺院の中心道場では不動明王がご本尊として祀られ毎日、御護摩祈祷が行われています。
大本堂の東には聖徳太子堂が建立されています。日本の仏教興隆の祖、聖徳太子の像が安置される御堂の六面には、白鷺、蓮、桜、牡丹、菊、楓の壁画が描かれています。
聖徳太子堂の南には、三重塔、一切経堂、鐘楼が並び建ちます。三重塔は1712年に建立され、極彩色の彩りに目が引きつけられます。
大本堂の東には数々の御堂が寄り添っていますが、西側には総欅造りの釈迦堂が威厳を漂わせています。
平和大塔・醫王殿参道を歩いて境内の散策
大本堂を囲むエリアの御堂だけでも見応え充分ですが、広大な敷地内にはまだまだ特徴的な建造物がちりばめられています。
境内の最も一般的な散策ルートは、大本堂の西から平和大塔・醫王殿参道を歩くコースです。
参道を歩き始めて最初に姿を現すのが額堂です。御堂の中央には、成田屋の屋号で歌舞伎を演じる七代目市川團十郎の石像が設けられています。
額堂に隣接する光明堂は、成田山新勝寺の本堂だったこともあり、大日如来、愛染明王、不動明王が奉安されています。
光明堂の後方の奥之院は洞窟です。洞窟の中には不動明王の本地仏、大日如来像が安置されています。普段は立ち入ることはできないのですが、年に3日間、7月に開催される祇園会の開催日に開放されます。
参道をさらに進むと、隣り合う醫王殿と平和の大塔に突き当たります。塔の高さは、真言密教の教えを象徴する58メートルです。平和の大塔の中は写経道場の教室が設けられています。
成田山新勝寺では平和大塔・醫王殿参道の道すがらで、5種類の御朱印を頂けるのですが、参道から少し外れるのが出世稲荷です。とは言っても遠くはなく参道入口の西方の小高い丘で個性的な姿を見せています。
季節ごとに異なる表情を見せる成田山公園
成田山新勝寺は広大な境内に数多くの御堂が点在していますが、隣接する成田山公園も引けを取らない規模をもっています。多種多様の草木が植栽される公園は四季ごとに異なる表情を見せてくれます。初春の「成田の梅まつり」や秋の「成田山公園紅葉まつり」の期間中に公園を散策すると、全身で季節を感じることができます。
成田山新勝寺では6種類の御朱印を頂くことができるばかりでなく、広大な境内に多種多様の御堂を構えています。敷地内の成田山公園では四季ごとに異なる表情を見ることができます。