通常2種類の御朱印を頂くことができる西新井大師
全国各地の神社や寺院では参詣の記念に御朱印を頂くことができます。朱印帳に訪れた神社や寺院の御朱印が並ぶと、貴重な思い出となり写真とは趣の異なる味わいが滲み出てくるものでしょう。東京都足立区に建立されている西新井大師では、中央に「厄除 弘法大師」、「大願成就 不動明王」の文字が記された通常2種類の御朱印を頂くことができます。「大願成就 不動明王」の御朱印では、不動明王と金剛護童子のシートが御朱印とは別のシートで頒布されるので、後で自らの手で完成させる必要があります。
セルフサービスで手にする御朱印
「大願成就 不動明王」の御朱印では、セルフサービスの側面がありますが、2021年9月は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、御朱印を頂くシステムが斬新になっています。大本堂前の御祈願受付所の奥に設置された机の上で御朱印受付の手続きを行います。初穂料を納め書類ケースから希望の御朱印を取り出すのです。参拝の期日は空白となっており、ケースの横の筆ペンを使って自ら記す必要があるのです。オリジナルの御朱印帳を求める場合も同じ要領です。
御祈願受付所の正面の授与品窓口では、多種多様のご利益を期待する参詣者のためのお守りなどの授与品が並んでいます。
平安時代826年の弘法大師の関東巡錫を起源とする西新井大師
西新井大師は平安時代の826年に、弘法大師が関東巡錫を行ったときに悪疫流行に苦しむ村人たちを救うために、十一面観音像を彫り21日間の護摩祈願をしたことに始まると伝わります。正式名は五智山遍照院總持寺という真言宗豊山派の寺院です。川崎大師、観福寺大師堂とともに関東厄除け三大師の一つに数えられています。
西新井大師は東武大師線の大師前駅に隣接するところに堂宇を構えています。東京都足立区を東西に走る環状7号線に接する建つ鳥居からの参道が寺院の玄関の役割を担う山門に導いてくれます。総欅造りの楼門は江戸時代の後期に建立され両側に金剛力士像が祀られています。
山門を潜ると正面には、入母屋錣(しろこ)葺きの建築様式で建立された大本堂がバランスのとれた姿を見せています。創建以来、幾度かの火災に見舞われ再建を繰り返し、現在の建物は1971年に建てられたものです。堂内にはご本尊の十一面観音と弘法大師が祀られています。毎日数回の護摩奉修が行われています。
山門と大本堂を繋ぐ石畳みの道の左右には、特徴的な堂宇が設けられています。塩地蔵には、ご利益に恵まれた人々が倍返しした塩が山になっています。六角観音堂では聖観世音菩薩像が安置されています。三匝堂では一匝に八十八体大師像、二匝に十三佛、三匝に五智如来と二十五菩薩が祀られています。不動堂は、関東三十六不動霊場の二十六番札所です。鐘楼堂からは毎年、大晦日の深夜から新しい年を迎える鐘の音が響きます。
一年を通して企画される多種多様の年間行事
西新井大師では一年を通して多種多様の行事が企画されています。だるま市、節分、花祭り、風鈴祭り、夏祭りなどの開催日には、境内は大勢の人々で賑わいます。
東京都足立区に平安時代建立された西新井大師では、中央に「厄除 弘法大師」と「大願成就 不動明王」の文字が記された通常2種類の御朱印を頂くことができます。関東厄除け三大師の一つに数えられる真言宗豊山派の寺院では、一年を通して多種多様の行事が開催され、大勢の参詣者が訪れています。