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「奥秩父大滝紅葉まつり」、南関東でいち早く秋を先取り

更新日:2020/7/8 obaq
「奥秩父大滝紅葉まつり」、南関東でいち早く秋を先取り

・南関東地方でいち早く紅葉が始まり秋の訪れを知らせる奥秩父

猛暑の夏が終わると、日本列島は北から秋の彩りに包まれるようになります。南関東のエリアでいち早く季節の化粧をつけ始めるのが奥秩父です。「秩父多摩甲斐国立公園」の中心に位置する中津峡では、荒川上流の中津川の左右にV字形の断崖がせり上がり約10キロにわたる渓谷は、例年10月中旬に色づき始め、日に日に色彩を変化させます。紅葉の色づきに合わせて「奥秩父大滝紅葉まつり」が開催されています。日程は年によって多少前後しますが、2018年は10月19日(金)から11月18日(日)でした。

中津峡の紅葉

・奥秩父の玄関で水をたたえる「奥秩父もみじ湖」

都心から中津峡に向かう場合、玄関となるのは滝沢ダムです。2011年3月に完成し、埼玉県内では最大級のダム規模を誇っています。秋になると湖岸は真っ赤なモミジで覆われるため、「奥秩父もみじ湖」の愛称で呼ばれることもあります。

滝沢ダム

滝沢ダムの湖岸の紅葉

・中津川沿いの県道210号線を包み込む紅葉

滝沢ダムから中津川沿いに県道210号線が走っています。緩やかな坂道の両側の落葉樹は日ごとにお色直しをします。上下一車線ずつの道で一時停止ができる場所は多くはないので、車窓から流れる紅葉を眺めることになります。永世戸山地区には路肩の広いエリアがあるので、ここで車を停めて渓谷の色彩を鑑賞することができます。

中津川に沿いの県道210号線を包み込む紅葉

永世戸山地区で一時停車して紅葉を楽しむ人々

永世戸山地区の紅葉

大滑トンネルを超えると、河原には樹齢約500年のヤシオツツジが元気に育っています。毎年4月上旬に艶やかな紅色の花を咲かせますが、紅葉の彩りに包まれる秋は主役が交代します。さらに中津川沿いに上流に向かうと、市子岩の奇縁、ヤトウロクの渓谷、中双里の景観が続きます。中双里には白井差峠登山口が設けられ、両神山の山登りをすることができます。

大滑トンネル周辺の紅葉

市子岩の奇縁

ヤトウロクの渓谷

中双里

中双里

・中津峡の紅葉狩りの人気スポットの相原橋

中双里から相原橋までのバス停1区間は、紅葉狩りをする人で溢れるエリアです。相原橋の袂に駐車場があるので、ここに車を停めて周囲を散歩することができるのです。中津川の渓流の水しぶきと渓谷の紅葉に清々しさが感じられます。

中双里から相原橋のバス停1区間で紅葉狩りをする人々

相原橋の袂の駐車場

相原橋付近の紅葉

相原橋の下を流れる中津川

・相原橋で味わえる奥秩父の郷土料理

相原橋では、「奥秩父大滝紅葉まつり」の期間中には、後藤商店という飲食店が営業を行っています。ここでは「しし汁」や「中津川いも」などの郷土料理を味わうことができます。「しし汁」は、イノシシの肉をしめじ、大根、人参、ネギなどの野菜に味噌を加えて煮込んだスープです。

相原橋の袂で「奥秩父大滝紅葉まつり」の期間中に営業する後藤商店

奥秩父の郷土料理「しし汁」

奥秩父の郷土料理「しし汁」

「中津川いも」は、奥秩父でしか採れないユニークなじゃがいもで、紅色の薄い皮がトレードマークとなっています。形は細長く5センチ前後の大きさですが、身がしまり、ねばりけがあるので、串にさしても型崩れすることはありません。他にも、イワナやヤマメの塩焼き、ピリ辛こんにゃくなど、バラエティー豊富な味覚地検をすることができます。

奥秩父の郷土料理「中津川いも」

イワナやヤマメの塩焼き

ピリ辛こんにゃく

自然豊かな渓谷を散歩した後の帰り道、滝沢ダムから東に3キロのところに道の駅「大滝温泉」があります。この施設内には日帰り温泉の「遊湯館」があるので、ここで温泉に浸かると身も心もリラックスすることでしょう。

道の駅「大滝温泉」施設内の日帰り温泉「遊湯館」

南関東のエリアでいち早く季節の化粧をつけ始めるのが奥秩父では、例年10月中旬から11月中旬にかけて、「奥秩父大滝紅葉まつり」が開催されています。中津川の両側にせりあがる渓谷が鮮やかな彩りに包まれます。まつりの期間中には相原橋の袂で紅葉を鑑賞しながら、奥秩父の郷土料理の味覚体験をすることができます。

この記事を書いた人
オマツリジャパン オフィシャルライター
2010年より旅行系のフリーライターとして各種メディアで記事の執筆を行っております。「おまつり」には各々の地域の歴史や伝統、文化が凝縮しています。関東地方で開催されている「おまつり」を中心に、その魅力を紹介して参ります。

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