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女装しないと担げない?!山梨県・大神幸祭(おみゆきさん)のお神輿の秘密とは…?

2019/5/6
2024/5/21
女装しないと担げない?!山梨県・大神幸祭(おみゆきさん)のお神輿の秘密とは…?

こんにちは!甲信越を愛する歴史好きライターのりかちゃんです。

今回は甲斐の国を治めた戦国武将、武田信玄にゆかりのあるお祭り【大神幸祭(通称:おみゆきさん)】が行われると聞いて居ても立ってもいられず、新型の特急あずさに乗って山梨まで会社を休んで(!?)行ってきました!お祭りに隠された秘密や魅力をしっかりレポートしたいと思いますので、是非最後までお付き合い下さい♪

大神幸祭(通称:おみゆきさん)ってどんなお祭り?

「大神幸祭」は通称おみゆきさんと呼ばれるお祭りで、甲府盆地の水害を無くそうとの想いから始まった「水防祭」。毎年4月15日に行われています。

甲府盆地には浅間神社一宮、二宮、三宮と呼ばれる3つの神社があるのですが、平安時代に起こった水害をきっかけに、「3つの神社で共同して毎年お祭りをしなさい」と、朝廷から命じられたのが始まりと言われています。明治時代に入ると、いったん三社合同で行われることは無くなりましたが、それでも一宮浅間神社一つのみでお祭りは続けられ、2003年には130年ぶりに三社合わせた御幸祭、三社御幸が復活しています。


~一宮浅間神社~

「そこだい!」独特の掛け声の理由は?

お神輿を担ぐときの‟「そこだい」っと!「そこだい」っと!”という掛け声は、「目的地はもうすぐそこだよ!」という意味だそうですが…その秘密はお神輿を担ぐ距離にありました!

おみゆきさん当日は、神社をスタートして釜無川の土手(信玄堤)まで神輿を担ぐのですが…その距離、なんと片道約24km!しかも土手まで行っただけでは終わらず、また神社まで戻る…というからエグい。
現在ではさすがに大変すぎるので、途中からトラックに載せてお神輿を運ぶそうです。

↓↓参考までに、地図上で一宮浅間神社から釜無川の土手(信玄堤)までの距離を確認してみて下さい。Googleマップには最短距離で表示されてますが、実際にはもっと長い。


一説には、川の近くの住民ばかりでなく、市街地にいる人もたまには土手のメンテナンスくらいしろ~!ということで、この距離を担ぐようになったとか、ならないとか。「目的地はもうすぐそこだよ!」と言いながら、実際にはとんでもなく遠いわけですから…「あと少しだから頑張れ!」と、お互いを鼓舞していたのですね(泣)

推奨したのは、あの戦国武将?

その昔、甲府盆地は洪水の多い地域でした。甲府盆地に住む民家には非常用の船が備え付けてあったというほど。洪水が頻繁に起こっていたことが伺えます。洪水の原因は急峻な山と、そこから流れる川に原因があったのですが、この川の流れを変え、土手を築き、洪水を無くすための治水工事をしたのが、戦国時代に山梨を治めた武田信玄であると言われています。


~JR甲府駅前にある武田信玄の銅像~

前置きが長くなりましたが…実はこの土手のメンテナンスのために武田信玄が推奨していたのが、おみゆきさんなのです!お祭りと言えば、人が集まりますよね??お祭りで人手を集め、お神輿を担ぎながら楽しく土手を踏み固めてメンテナンスしてしまおう!というのが、武田信玄の発想だったそうです。


~現在も利用されている信玄堤~

独特のステップでお神輿を担ぐ理由は?

おみゆきさんでお神輿を担ぐ際は独特のステップを踏むのが特徴なのですが…ここで実際にお神輿を担ぐ様子を見てみましょう。

なんかぴょんぴょんしてる~!!ってか肩がぶっ壊れそう…!!
これもすべては土手を踏み固めるため…まさにお祭り普請と言ったところでしょうか。いやぁ~ご苦労様です!!!

担ぎ手が女装する理由は、〇〇にあった?

…と、ここまで説明をスルーしてきましたが…「なんでピンクや赤の浴衣来ているの?!」と、気になった方もいるのではないでしょうか?!中にはばっちりヘアメイクをキメているキレイな担ぎ手の方もいましたよね?!実はおみゆきさんでお神輿を担ぐには、女装をするのがルールなんです。


~お神輿の担ぎ手の皆さん~

おみゆきさんは甲府盆地にある甲斐国一宮 浅間神社からお神輿が出されるのですが、こちらの神社に祀られている神様は、木花開耶姫命(このはなさくやひめのみこと)、つまり女神様。女の神様が恥ずかしがるといけない…という理由で、神輿の担ぎ手は女装しているのです!
え、女装してる方が見てて恥ずか…ごにょごにょ。。

お祭りの様子を現地の写真と共にご紹介!

ではそんな女装した男性たちが、ステップを踏みながらお神輿を担ぐ様子を写真でお届けします~!


~出発地点の一宮浅間神社にて~


~美女?!~


~お花が沢山ついた傘をさしています!!~


~お祭り会場となった信玄堤公園。広々として気持ち良い~


~出店も沢山出ていて賑やか!そして子供が多い!今年は平日の開催でしたが、付近の小学校はお休みの様です。~


~折り返し地点の信玄堤で神輿を担ぐ様子。カメラマンわんさか(私もその一人ですがw)~

まとめ

今回は、山梨県で行われたおみゆきさんについてご紹介しました!
今のおだやかな川の流れを見ていると、昔は水害が多かったなんて想像もつきませんね。今度山梨へ足を運ぶ際は、ぜひ「水防」にかける武田信玄の情熱を感じてみて下さい!(え、推すとこソコ?!)


~おまけ 山梨が誇る菓子メーカー「シャトレーゼ」×おみゆきさんのコラボ菓子~

ちなみに、武田信玄にちなんだお祭りと言えば「信玄公祭り」の方が有名ですので、ちゃっかり過去記事リンク貼ってから終わりにしたいと思います!

信玄公祭りの紹介記事はコチラ
信玄公祭りのSNSまとめ記事はコチラ

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