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初春には桜と菜の花の名所の幸手市の権現堂堤は、初夏にはあじさいの名所
梅雨の時期に空から落ちてくる雨を見ると外出することが億劫になるものですが、湿った空気の中で鮮やかな彩りをつけるのが、あじさいの花です。緑の葉の表面に水滴を乗せてしっとりと咲くあじさいの花には、季節感が漂います。
(この記事は2019年に公開されたものを再編集しています。 2021年5月24日 編集部更新)
埼玉県北部の幸手市の権現堂堤は初春には桜と菜の花の名所となりますが、初夏のあじさいも見逃すことはできません。例年6月には土手沿いのあじさいが色とりどりの花を咲かせます。例年6月には「幸手あじさいまつり」が開催され、2019年には6月1日~6月30日に実施されました。
ソメイヨシノの幹の下を埋め尽くすあじさい
権現堂堤には約1キロにわたって約1,000本のソメイヨシノが並木を作っています。初春には桜のトンネルとなるのですが、ソメイヨシノの幹の下は、あじさいが埋め尽くしているのです。市内のボランティアの方たちが「桜の季節が終わってからも四季折々に咲く花を」という思いから、あじさいが植えられました。今では100種類前後、約16,000株のあじさいが育っています。
豊かな彩りのあじさいで包まれる権現堂堤の斜面
あじさいの花の色は土壌の性質によって異なり、酸性の場合は青色系に、アルカリ性だと赤色系に、中性になると紫色系になると言われています。堤の斜面は豊かな彩りのあじさいの花で包まれます。
堤の中心部付近で白一色の空間を作る「アナベル」
微妙な色の違いを観察するのも楽しいのですが、堤の中心部付近には白一色のあじさいが咲くエリアがあります。駐車場に沿う斜面に約3,000株の「アナベル」が真白な花を咲かせているのです。「アナベル」は、「アメリカノリノキ」という別名をもつ北米原産のあじさいです。大きな花房は、直径30センチを超えるものもあります。
堤の中央部の「峠の茶屋」では、地元の特産品やソフトクリームやドリンクを販売しています。爽やかな風が吹き抜けるカフェスペースも準備されているので、ゆったりとした気分であじさい観賞ができます。
埼玉県北部の幸手市の権現堂堤は初春の桜、菜の花ばかりでなく、初夏にはあじさいの名所となります。例年6月に「幸手あじさいまつり」が開催されています。約1キロの堤の斜面を約16,000株のあじさいが豊かに彩りますが、中央部の一画では「アナベル」が白一色の世界を作ります。