大阪・通天閣のお膝元の新世界市場で開かれている「セルフ祭」をご存じでしょうか?
「己を祭る」をテーマに誰でも参加OKの21世紀型の奇祭だというのですが、これを聞いただけでは全く想像もつきませんよね。
百聞は一見に如かず。ここでは2018年に開催された時の、現地で繰り広げられた不思議な世界観を克明にレポートいたします!
目次
奇祭界のニューカマー「セルフ祭」
デパートの地下街には今日も、ショーケースに商品がキラキラと並べられ、店員はお客様に満遍なく笑顔を振りまいて出迎えてくれます。
秩序やルールが隅々まで張り巡らされた空間で、僕たちは快適に毎日を暮らしています。
でも人はいつしか、自ら作ってきたルールの中で飼い慣らされ、縛られていることがあるのではないでしょうか。
2018年9月16日。大阪、新世界。そこには真逆の世界がありました。
どーん。新世界といえばこれ。
そこにあったのは、己を爆発させ、己を超えようとする奇才たちが巻き起こす物語。
今回は大阪浪速区で行われた奇祭、「セルフ祭」の様子をレポートします。
入り口から漏れ出るただならぬ雰囲気
セルフ祭りの会場となるのは、通天閣のお膝元にある商店街、新世界市場。
入り口に向かうと、早速「セルフ祭」の文字を発見。
入り口からただならぬ雰囲気。
商店街の中もセルフ祭ムード一色です。
裏口はこんな感じ。
オリジナリティあふれるオブジェや広告物がこれでもかと主張してきます。
セルフ祭のオープニングをかざる人並びの儀式
昼が近くなってくると、徐々に人が集まってきました。
時計が12時をまわりました。
「トン、トン、トン、・・・」商店街に太鼓の音が鳴り響き、行列の行進が始まります。
行列は商店街の入り口前に集まって、整列してきます。これが「人並びの儀」のようです。
あっというまにこの状態。
セルフ祭りの始まりを街中に知らしめる「仮装散歩」
人並びの儀式を終えると、行列はまた動き出します。
少し距離をとって行列を見守る観光客。
なんやこれ?という声があちらこちらから聞こえます。
社会に貢献する日立と、社会が敬遠する人たち。
幕の向こう側で行われる謎の儀式
会場周辺を一周した一行はまた商店街へと戻ってきます。
と、ここで幕が下ろされ、中の様子が一切見えなくなりました。
・・・きえぇ
・・・あゔゔ
・・・おいっおいっ!
中からは奇声が聞こえてきます。どうやらセルフ祭が無事に成功するように儀式を行っているようです。
しかし、幕の中を覗くことは一切できません。
観客を置き去りにするこの行事。でもいいんです。セルフ祭だから。
自己表現の祭典、セルフ祭!普通じゃない出店の数々。
会場内にはお祭りらしく、沢山の出店が出ています。これら全て出店者の手作りで、各々が自己表現をする場になっています。
NEET株式会社の取締役による占いブース。1回50円。
セルフ仮装屋さん。行列を見て参加したくなったら、その場で仮装が作れます。
手作りのお面屋さん。
見ていたらお面が欲しくなったので、「なんか怖い感じのお面ないですか」って言ったら、目の前で作ってくれました。
2個で200円。安っ。
「おじいちゃんとお風呂に入ってみませんか〜」
どういうこと?
こういうことみたいです。無料アトラクション。
ガラクタ販売の傍ら、リクエストした歌を歌ってくれる人。こちらも無料。
本気で歌ってくれます。そう、たとえ相手がチャイナ服のイカであっても。
ちなみに歌っているのは山崎まさよしのOne more time,One more chance。演者も観客もイカれてるのがセルフ祭。
カリスマびようしつ。ヘアカットは300円!
路上で鍼治療もしています。勇気のある方はどうぞ。
ステージでセルフを爆発させる人たち
セルフの間。「とび入り一芸求む」の文字。
様々なパフォーマンスが繰り広げられていきます。
サルカニ合戦の上演
猿とカニが大暴れします。
インド相撲
行司が登場。
この日最初の取組みの様子。
オーラとオーラが激しくぶつかっているようです。
己を祭ったら、最後は宇宙と一つに。「UFOの儀式」
そして最後はUFOの儀式。
みんなで空を見上げて、呪文を唱えて、踊り狂って、セルフ祭りは終了しました。
果たしてUFOは来たのでしょうか?それは来年、自分の目で確かめにいってください。
僕たちのセルフ祭はもう始まっている
今回のセルフ祭を通じて、見返りを求めず、己を表現し、他者に価値を与え続けることで、自己と他者の壁を取り払い、地球と宇宙の壁を超えて、人類が新しい概念へと進化を遂げる可能性を目の当たりにしました。
今回お伝えできた様子は、セルフ祭りのほんの一部です。
他にもたくさんの出来事や仕掛けがあって、アンテナを張れば張るほど、掘れば掘るほど新しい発見が出てくる場所です。
あとでSNSを見返すと、こんなところにこんな仕掛けが!と思うものもたくさんありました。
セルフ祭りに参加したことで、これまでの人生観が変わりました。新しい世界の見方を経験できた1日でした。
セルフ祭りの会場が「新世界」というのは、もはや必然なのでしょう。
皆さんもぜひ一度、セルフ祭に足を運んで、この衝撃を体感してもらえたらと思います。そしてあわよくば、行くだけではなく、己を表現して、セルフ祭の参加者になりましょう。
今、この瞬間から、セルフ祭は始まっています。