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2023年も8月6日から!「仙台七夕まつり」の見どころをご紹介!豪華な七夕飾りの意味を知るべし

2023/7/31
2024/3/5
2023年も8月6日から!「仙台七夕まつり」の見どころをご紹介!豪華な七夕飾りの意味を知るべし

毎年8月6日(水)〜8日(金)の日程で開催される仙台七夕まつり。豪華絢爛な七夕飾りを目にしたことがある方は多いかと思われますが、そのこだわりって知っていますか?この記事では仙台七夕まつりの情報を完全網羅!仙台七夕まつりならではの楽しみ方を解説します!

(この記事は2018年に公開されたものを再編集しています。2023年7月31日 編集部更新)

杜の都の誇り。仙台七夕まつりは東北最大級のお祭り

仙台七夕まつりは東北三大まつりの一つにも数えられる東北地方を代表するお祭り。宮城県仙台市で毎年8月6日〜8日の3日間で開催され、精巧に作られた3000本もの七夕飾りの優雅さを楽しむべく、全国から200万人の観光客が訪れます。

仙台七夕まつりは伝統行事である「七夕」行事であると共に、田の神様をお迎えしその年の豊作と冷害被害(やませという季節風)からの保護を願う行事として、古くから行われてきました。

不況や2度の世界大戦を乗り越え、今なお受け継がれる仙台市が誇る伝統的なお祭りです。

 

仙台七夕まつりの七夕飾り期間中、仙台市内には3,000本もの七夕飾りが飾られます

七夕飾りは「和紙」にこだわり、商店ごとに想いを込めて半年がかりで制作

開催期間中に市内に飾られる3000本の七夕飾り。各商店街では自分の商店の前にその年に用意してきた七夕飾りを飾ります。

仙台七夕まつりの最大の特徴は、各商店の七夕飾りが「和紙」で作られている点です。
飾りに用いられる和紙は、伝統的な京千代紙や江戸千代紙など。特徴の異なるこれらの千代紙を巧みに使い、商店毎に趣向の凝らした飾り付けを用意します。

七夕飾りは毎年新しく手作業で作られますが、中には毎年1月にはデザインを決め、2月から半年かけて飾りを制作する商店もあります。仕事の合間を活用しながら作成する各商店の想いが詰まった七夕飾りはどれも細かい部分まで作り込まれています。
商店街内の七夕飾りは目線の高さまで吹き流しが垂れています。そのため、是非実際に吹き流しを触って千代紙ならではの触り心地を楽しみながら、各商店の想いが詰まった飾りを鑑賞下さい。

ちなみに、商店の方々は仕事の合間を縫って半年かけて七夕飾りを制作しますが、お祭り当日までは完成形を見ることは出来ません。また、飾り付けのデザインは他所には絶対に知られないようにしています。そのため、8月6日朝になって初めて商店の前に5つの飾りを並べその完成形を皆が見ることが出来ます。

仙台七夕まつりが8月に開催されるのはなぜ?

「七夕まつりなのに何故7月ではないのか?」と思う方もいるかも知れません。
仙台七夕まつりが今のように8月6日〜8日に開催されるようになったのは、昭和3年からです。

仙台七夕まつりは古くから行われており、仙台藩祖の伊達政宗も幾つもの歌を残しています。当時は旧暦の7月7日を中心に開催されていましたが、明治6年に新暦への切り替えが行われ、第一次世界大戦後の不況も影響して、まつり自体も衰退の一途でした。

そんな中、不景気を吹き飛ばす為に前年の昭和2年に商家の有志たちが七夕飾りを行い、街中の人達を惹きつけました。翌年には、東北産業博覧会の行事として11町会が参加する「飾りつけコンクール」が開催され、一気に仙台市内に七夕飾りが飾られ仙台市民を魅了しました。これをきっかけに仙台七夕まつりはまた盛り上がります。
この年の開催が新暦の月遅れである8月6日〜8日の3日間で開催されたため、以後は毎年この日付で開催される様になります。

再度盛り上がった七夕まつりですが、第二次世界大戦中ほとんど七夕飾りは飾られることがなくなりました。しかし、終戦の翌年には市内で飾られています。また、翌年には昭和天皇の巡幸と合わせて5000本の笹飾りが飾られ、仙台七夕まつりはまた復活します。

仙台七夕まつりの七夕飾り一つ一つに想いのこもった七夕飾りが人々を楽しませます。

7つ飾りに瑞鳳殿。仙台七夕まつりならではの見所とは

仙台七夕まつりと言えば、目線の高さまで垂れる巨大な吹き流し。じっくり鑑賞すると、目線の高さにあるからこそ見ることができる細かな技や、隠れたこだわりを発見することができます。
受賞作品の楽しみ方や、美しくライトアップされる七夕飾りを楽しめる「瑞鳳殿」のおすすめポイントなどと合わせ、仙台七夕ならではの見どころをまとめました。

−各商店街の受賞作品を見つけよう

先程の書いた通り、七夕飾りは各商店が想いを込めて用意しています。そんな七夕飾りの中で特に見事な飾り付けに対しては各商店街ごとに銀賞と金賞が送られます。(商店街間での賞もあります)

受賞作品は6日夕方には発表されるため、受賞作品を予想したり受賞後に探しながら歩いてみてはいかがでしょうか?

仙台七夕ならではの「7つ飾り」。その意味とは?

仙台七夕の特徴の一つとされているのが「7つ飾り」と呼ばれるそれぞれに意味を持った七夕飾りです。
一般的に七夕飾りと言われてイメージする「短冊」や「吹き流し」に加え、折り鶴や紙衣などを加えた7種類それぞれの意味を解説します。

短冊…学問や習い事の上達
紙衣…病気や災難の身代わり、裁縫の上達
折鶴…家内安全・健康長寿
巾着…商売繁盛・富貴と貯蓄
投網…豊漁・豊作
屑篭…飾りの裁ち屑・紙屑を入れ、清潔と倹約
吹き流し…織姫の織糸を象徴

仙台七夕の七夕飾りには、必ず7つの飾りが使われていますが、意外と全部を見つからないことも。
あえて吹き流しの中に他の飾りを隠している事があり、仙台ではそれが粋とされている所以もまた面白いですね。
ぜひ気になるものの中を覗き込んで、隠れた飾りを探してみては如何でしょう。

仙台七夕まつりの七夕飾り⑤間近でじっくり見ると様々な発見が…

―8月4日のお祭り準備

仙台七夕まつりは8月6日〜8日の3日間ですが、市内では4日からお祭りの雰囲気を楽しむことができます。

まつり開催の2日前である8月4日には、市内の各地で七夕飾りを飾るための竹が配られます。竹は長さがバラバラですが、決められた長さに揃えて設置していきます。今でも商店街の中で協力して1つずつ設置していく様子は「これからお祭りが始まる」という仙台市内が浮き足立つ雰囲気がします。

また、四番町商店街〜サンモール一番町商店街までは、設置後にしならせた竹によるアーチが一直線に続きます。七夕飾りがない分整然と並んでいる様子は趣があります。6日から七夕飾りが設置されると商店街を見通すことができなくなるので、貴重な様子を是非写真に収めてみてはいかがでしょう。

仙台七夕まつり、竹飾りー祭り前日

―仙台中にある七夕飾り

よく写真で取り上げられるのは、駅前の各商店街に飾られる七夕飾り。各商店の想いの詰まった豪華絢爛な飾りは必見です。ただ、商店街だけでなく少し離れた郊外でも綺麗な七夕飾りを見ることができます。

・瑞鳳殿 七夕ナイト

仙台藩祖 伊達政宗が眠る「瑞鳳殿」では七夕期間中のみ1200本の竹灯籠が設置されます。また、小さくてシンプルな七夕飾りの数々や特別ライトアップを楽しめます。

出典:仙台七夕まつり協賛会

・市外の七夕飾り

仙台駅西口を降り立つと、中央通りを始めとする各商店街では商店同士が競い合うような豪華絢爛な七夕かざりを楽しめますが、少し中心街から離れてみるとシンプルで可愛らしい七夕飾りもたくさん見ることができます。

市内全域の七夕飾りについては、仙台七夕の公式HPに掲載されているMAPをご参照ください。

また、各地の七夕飾りを巡るバスツアーも開催されています。バスツアーに参加して詳しい解説を聞くのもオススメです。

また、市役所前の「おまつり広場」でも様々な企画が開催されます。夕方からは大通りもライトアップされ、楽しめる企画が盛りだくさんとなっています。 市内の様々な企画は次の記事で詳しく紹介!

仙台七夕まつり終了後も楽しめる七夕飾り。海を越えての「嫁入り」も

3日間飾られた七夕飾と竹。お祭りの後には、様々な形で再利用されています。

−七夕飾りの嫁入り

3日間見事に飾られた七夕飾りはお祭り終了後に全てが廃棄されるわけではなく、様々な形で活用されます。
例えば、翌年の仙台七夕まつりのPR用に保管されたり、他の地域の七夕まつりやお祭りに提供されます。他の地域へ七夕飾りが提供されることを「嫁入り」と言います。

近年では、国内だけでなくロサンゼルスで開催される「Los Angeles Tanbata Festival」にも提供されるなど、嫁ぎ先も幅広くなっています。
どの地域でも「仙台七夕まつり」ブランドとして人気を呼んでいます。

−仙台竹灯りへの活用

七夕飾りを飾るために各地に設置された竹は、8月13日に行われる「仙台竹灯り」の竹灯篭として再利用されます。
その後は、竹炭としてまた再利用されていきます。8月13日の「仙台竹灯り」については下記からご確認ください。

世界に広がる仙台七夕の文化。海外からの観光客も年々増加し、注目度も上昇中

仙台七夕まつりは日本国内だけでなく、海外においても認知が広がっています。
2018年6月には、シンガポールの観光名所「Marina Bay Sands」で3月末〜4月初めまでの期間に仙台七夕まつりを紹介するパネルを展示するなどのPR活動が行われています。
その中のワークショップで1000人を超える方が短冊に願い事を書いてくれています。

また、今年10回目を迎える「Los Angeles Tanabata Festival」は、現地で活動する南加宮城県人会の想いから始まった七夕まつりであり、仙台七夕まつりの飾りが現地に送られたり、鳴海紙商事とコラボしたワークショップも開催されます。ワークショップには、現地の日本人だけでなく様々な国籍の方が集まり、皆で効力しながら七夕飾りを作成していくようです。

仙台七夕まつりは、海外の様々な旅行情報誌にも掲載されており、七夕物語及び「紙による装飾」の美しさに関心を持つ外国人が増えてきています。実際に来場された外国人観光客からも「WEBや雑誌で七夕まつりを知り、その装飾の美しさに関心を持ってきた。」との声や「七夕物語がロマンチックで興味があって来た」「日本に住む留学生の友達に教えられて訪れた」など、注目度の高さを実感できるような言葉が多く聞かれます。

実際に訪れた感想を聞いてみると「七夕飾りの装飾はとても鮮やかで美しい」との声がやはり目立ちます。意外なものだと「手で作られていると知って驚いた」との感想もあり、みなさん思い思いの視点から楽しんでいるようです。

訪れた人の中には自国で七夕飾りの研究をしている人までいるほど熱い視線を浴びる仙台七夕まつり。今後はさらに発信を強め、世界中から注目されるお祭りに発展していければと考えています。

仙台七夕まつりは、様々な歴史を乗り越え仙台市民の熱い想いによって発展・継承されてきました。豪華絢爛な「紙の祭典」とも言える仙台七夕まつりに是非遊びに来てみてはいかがでしょうか。

2023年開催情報!

【開催日】

2023年8月6日(日)~8月8日(月)

【開催場所】

仙台市中心部および周辺の地域商店街

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