見渡す限り寅尽くしのお祭り、信貴山(しぎさん)寅まつりが、奈良県の信貴山で今年も開催されました。寅年である2022年は、最寄駅からの臨時バスが、開催日当日に増便されるほどの大賑わい。いつにも増して盛り上がりました。
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なぜ奈良の信貴山で「寅」まつり?
実は信貴山と寅には、密接な関わりがあります。
時は飛鳥時代。天下を分ける戦を控えて信貴山を訪れた聖徳太子の元に突如、戦いの神である毘沙門天が現れ、必勝の秘法を授けたそうです。それが寅年、寅の月、寅の日、寅の刻であったことから、信貴山は寅の山になったとされています。もちろん聖徳太子はこの戦に勝利しました。そして、「信ずべき貴ぶべき山」として信貴山と名付け、毘沙門天を祀ったとされています。
「虎は千里往って千里還る」とも言われます。虎は行動力と活力に満ちており、1日で千里もの道のりを行って帰ってくることができるという意味です。また虎の黄金色の縞模様は、金運の象徴とされています。
こうしたことから寅の日は、新しいことを始めるとうまく行く日であり、金運に縁がある吉日です。
信貴山寅まつりで寺社巡りスタンプラリー
信貴山には、複数の寺社がひしめくように集結しています。ただ、あまりにもお堂や塔の数が多く、また入り組んだ山道も少なくありません。信貴山寅まつりをあますところなく満喫するために、まずは信貴山案内図をいただきましょう。案内図は納経所や社務所、寺務所などに置かれている他、QRコードで読み取るタイプも用意されています。
信貴山案内図には、裏面がスタンプラリーになっているものも用意されています。スタンプラリーは参加無料です。また指定された全ての場所を巡ってスタンプを集めると、記念品をいただけるとのこと。
信貴山寅まつりの会場は、見渡す限りお寺と神社です。こんな光景、日常では滅多に体験できません。ここでしか体験できない神社仏閣巡りを、スタンプラリーを介して、童心に返りながら満喫してみるのも楽しそうです。
信貴山寅まつりでレアなゆるキャラに会えるかも
運が良ければ、信貴山の観光PRキャラクターの「しぎとらくん」や、奈良県王寺町マスコットキャラクターの「雪丸(ゆきまる)くん」に出会えるかもしれません。
寅の月に行われる信貴山寅まつりでしぎとらくんに会えたら、ますますご利益が期待できそうです。
こちらは、奈良県王寺町マスコットキャラクターの雪丸くんです。
烏帽子がお似合いの雪丸くんは、信貴山とご縁深い、聖徳太子の愛犬とのこと。ゆるキャラ界随一の高貴な犬なのです。飛鳥時代を生きた歴史的偉人である聖徳太子が愛犬家だったとは意外でしたが、人間、聖徳太子の側面を垣間見たような気もします。聖徳太子のご縁で、信貴山寅まつりに遊びに来ていたそうです。
また信貴山寅まつりの会場では、行く先々で寅に出会います。
弁財天の狛犬は、よくよく見ると
狛犬ならぬ、金銀のおめでたい狛寅でした。
ポストも寅。ここから送れば、寅のご利益を手紙に乗せてお裾分けできそうです。
寅の口から入りお腹の中を通り抜ける、寅の胎内くぐりが体験できます。小さなお子さんはもちろんのこと、大人でも童心に返って楽しめますよ。
次はどんな寅に出会えるかと、寅を探すのも楽しい信貴山寅まつりです。
圧巻!張り子の寅が埋め尽くす祭壇
ごらんください、この祭壇。並んでいるのは、全て信貴山の縁起物である寅の張り子や置物です。
およそ5,000体も山積みに納められています。
1年間ご利益をもたらしてくれた寅達は、その役目を終え、特設の祭壇に積み上げられたのち信貴山寅まつりの2日目に読経法要されます。
これほどたくさんの寅が積み上がる光景は他ではまず見られないでしょう。まさに壮観な光景です。
屋台いっぱいお腹いっぱい!しぎさんフードフェス
信貴山寅まつりでは、しぎさんフードフェスとして、屋台も数多く出店します。唐揚げやたこ焼きといった屋台の定番から、ステーキやカレーピザなどのお腹いっぱいになるメニューまで、広く網羅しています。
整体コーナーや草履販売の屋台など、なんでもありのバラエティ豊富な屋台も楽しいですね。
信貴山寅まつりは準備万端で満喫しよう
信貴山寅まつりに参加するなら、歩きやすい靴で。そして寒暖差に対応できる衣服を用意するのがおすすめです。
信貴山寅まつりは、信貴山一体が会場です。歩道は舗装されているものの、会場の殆どが階段と坂道で構成されています。足元はスニーカーなど、歩きやすい靴で行くと快適に過ごせるでしょう。
また信貴山城跡や、頂上に位置するお堂まで行くと、冬場でも汗だくになります。ただ山の天候は変わりやすいので、急に冷え込むことも。脱ぎ着しやすい上着があると安心です。
大和平野を見下ろす信貴山を舞台に、日常ではお目にかかれない特別な景色や体験ができる信貴山寅まつり。寅のお寺で開運祈願しませんか。