2023年7月27日、28日の二日間、東京・新橋駅前SL広場で4年ぶりに「新橋こいち祭」が開催されます!
この記事では、盆オドラーの大ちゃんこと佐藤智彦さんの2019年開催のレポートとともに2023年開催情報をお届けします!
(2023年7月21日編集部更新)
目次
スーツで参加は当たり前!サラリーマンの聖地で盆踊り♬
東京の数ある盆踊りの中でも、【新橋こいち祭】ほど仕事帰りの会社員が多い踊り場はないだろう。何せ『サラリーマンの天国』新橋駅の西口周辺が会場となるのだから!
普段でさえ赤提灯が連なる飲み屋街を目指し、多くのサラリーマンで賑わっているのだが、祭りの二日間はまさに盆と正月が一緒に来たような盛り上がりになる。
仕事で疲れていても、ふらっと立ち寄りたくなるその魅力とは?
そして【新橋こいち祭】でしか味わえない盆踊りの楽しみ方とは?
花の東京のど真ん中!サラリーマンの天国・新橋が盆踊りに染まる2日間!
盆踊りの会場となる、『桜田会場(桜田公園)』。櫓が組まれ、王道の盆踊りといった風情がある
毎年7月最後の木曜・金曜、二日間にわたり、新橋駅西口周辺で開催される【新橋こいち祭】は、多くの露店やステージ、縁日やビアガーデンなどが企画される、町を挙げての一大イベントである。
『こいち』とは聞き慣れない言葉だが、『小1時間、新橋で遊んでいってください』という想いが込められたもの。まさに『花の東京のど真ん中』新橋が熱く盛り上がり、祭り一色に染まるのだ。
新橋に住む人、新橋で働く人、そして新橋で遊ぶ人、をターゲットとし、会期中の来場者はなんと約14万人!
その中でもメインのイベントといえば、2箇所の会場で楽しめる盆踊りだ。
シックでチャーム。桜田公園と柳通り、異なる趣の2箇所が盆踊り会場に!
柳通りの路上でも盆踊りが行われる『柳通り会場』。ビルの谷間で踊る雰囲気がたまらない!
【新橋こいち祭】の会場は複数あり、『新橋駅前SL広場(ニュー新橋ビル周辺会場)』ではステージや露店、『ニュー新橋ビル4階テラス』ではビアガーデンが開催される。
盆踊りは『桜田公園(桜田会場)』と『柳通り(柳通り会場)』の2箇所が会場となるのだが、櫓の組まれる『桜田会場』はオーソドックスな雰囲気を楽しめ、『柳通り会場』は広々とした路上で、通りの反対側で踊る人と顔を見合わせながら踊ることができる。
どちらも新橋らしい趣があり、いかにも都会の盆踊りという風情がたまらないのだ。
『桜田会場』には露店もあり、お酒を楽しむサラリーマンに囲まれる中、踊ることになる。
ふだん踊りとは無縁の方も、踊りに感化され、体がムズムズするのか、やがて踊りに参加してくる。もちろんスーツなど、仕事の格好のままだ。
ボクはこの雰囲気が好きで、ついついお節介で振り付けを手ほどきしたり、一緒にはしゃいだりして、いつも以上にテンションが上がってしまうのだ。
盆オドラーもサラリーマンも、もちろん盆踊り初心者も。みんな一つの輪になって踊れ!
一方、『柳通り会場』での盆踊りは、路上を封鎖して行われる。
通りの両端には、やはり物珍しそうに眺める方や、外国人の観光客も多い。ここでもボクは彼らを『拉致』し、踊りの輪へと引き込んでしまうのだ。
最初はみな照れているものの、いざ踊りだすと夢中になることが多い。
盆踊りは多くの人を求心する魅力に溢れていることを、あらためて肌感覚で実感するのだ。
シンシン新橋イカす街!アフター5は気軽にレッツ盆踊り♬
盆踊りのプログラム(2019年)。毎年2つの会場を行ったり来たりは、もはや盆オドラーの恒例となっている
さて、【新橋こいち祭】の盆踊りプログラムは、通常18時に開幕する。30分ずつのプログラムが計5つ開催されるのだ。
先行は『桜田会場』で、《東京音頭》や《炭坑節》《大東京音頭》といった定番曲から芝のご当地曲《新芝音頭》などを中心に踊り、まずはいったん18時半で終了する。
ところが『桜田会場』で終わった瞬間、今度は『柳通り会場』での盆踊りがはじまるのだ。
『柳通り会場』での目玉は、何といっても新橋のご当地曲《新橋音頭》だろう。
レトロな昭和歌謡風のメロディを引き立てる、作詞家・青江ひとみさんの歌詞が魅力的で、『シンシン新橋イカす街』『シックでチャーム』『花の東京のど真ん中』など、語呂のよい、いかにも昭和感あるキラーワードが突き刺さる。失礼ながら現代において、この死語感ある文言がいかにも新橋らしく、なんとも堪らないのだ!
ここは新橋。まさに『東京のど真ん中』!
そしてラストは、ペアで踊る、都はるみさんの《好きになった人》!
みな隣の人と手を合わせながら見つめあって踊り、柳通りは昭和なボールルームさながらの雰囲気となる。ペア盆踊りで埋め尽くされる光景は踊る方も観る方も、まさに壮観だ。
そして19時まで30分踊ったところで、次は19時15分から『桜田会場』で30分の盆踊りが開催されるのだが、『柳通り』の2回目は19時半からの開催となる。つまりこの時間は重なるのだ。
それぞれ雰囲気や曲も異なることから、好みにあわせて踊り場を選択することが可能だ。
そしてラストは20時半からの『桜田会場』での踊りとなり、21時に終了する。
なおどちらの会場も、港区の踊り場では欠かせない大角(おおすみ)太鼓によるパワフルな盆太鼓が場をリードし、見事な打ち込みを楽しみながら、正確なビートで心地よく踊ることができる。
ぜひ太鼓の演奏にもご注目を!
【新橋こいち祭】に参加するなら、知っておきたいワンポイント情報
盆オドラーにはおなじみ、大角太鼓の正確なリズムは、盆踊りをさらに盛り上げてくれる
『桜田会場』と『柳通り会場』は、歩いて1、2分で移動できる距離だが、大変な混雑の中、民族大移動さながらに盆オドラーが行き来する。浴衣姿を追っていけば迷うことはないが、駆け足の方も多いので、安全に注意し、自分のペースで楽しみたい。
また、ここでの振り付けは他所と若干異なるものや、入りのタイミングが違うものが多く、注意が必要だ。日本民踊・新舞踊協会所属の芙蓉流の方々が揃いの浴衣を着て踊りをリードしているので、彼らの手本に合わせて踊るように心がけよう。
なお、盆踊りの開催は各30分ずつとなるが、回によって曲目が異なり、最後まで参加しないとコンプリートすることができない。【新橋こいち祭】の人気曲である《一円玉の旅がらす》も最初にかからないことが多いので注意されたし。
『日の入り残る』時間からはじまった盆踊りも、終わりの頃にはすっかり暗くなる。ちょいと一杯引っかけつつ、新橋らしさを堪能しよう
場所柄ふだん盆踊りとは無縁の方も多い。自分の近くで見かけたら、ぜひあたたかい心で接し、一緒に楽しむように努めたい。
もちろん初心者にも参加しやすい盆踊りであるから、屋台のグルメやお酒も楽しみつつ、祭りの雰囲気を存分に堪能しよう。
なお【新橋こいち祭】では毎年事前に『ゆかた美人コンテスト』の応募を行なっている。
「ゆかたが似合うこと」、「自分なりに着こなしていること」、「新橋に愛着を持っていただける方」などが審査基準となり、性別・年齢を問わず、誰でも応募することが可能とのことだ。
我こそは!という方は、公式ウェブサイトを確認し、ぜひ応募してみよう!
次の【新橋こいち祭】でも、多くの新人盆オドラーが誕生しそうで、考えただけでニヤニヤしてしまう。
一億総盆オドラー計画には欠かせない踊り場だ。笑
盆ボヤージュ!
2023年の開催情報!
【日程】
2023年7月27日(木)・28日(金)
【会場・時間】
◇新橋駅前SL広場
ニュー新橋ビル周辺会場(出店)・・・・・・・・・12:00~20:30
◇桜田会場(盆踊り・ステージ/出店)・・・・・・・15:00~20:30
◇烏森通り・柳通り(縁日/出店/大盆踊り)・・・・15:00~20:30
【全体スケジュール】
・SL広場会場 12:00~20:30 ※両日、さまざまなお店が出店しています。
・桜田会場 15:00~20:30 盆踊り/出店/ステージイベント
(7月27日)15:00~開会式
(7月28日)18:30〜ゆかた美人コンテスト
・柳通り会場 27日(18:30〜19:30)28日(18:00〜19:00)大盆踊り
・烏森通り会場 15:00~20:30 縁日/出店