黒石寺蘇民祭
奇祭の中の奇祭、と言っても過言ではない黒石寺蘇民祭。あるポスターがメディアに紹介されたことで一躍有名になりましたが、男達が熱くなる新年に欠かせないお祭りです!岩手県奥州市の黒石寺を舞台に旧正月7日の深夜から翌朝にかけ行われ、裸の男達が蘇民袋を手にするために一晩中お祭りを行います。2020年は1月31日の深夜から開催され、極寒の1月に一晩中取材してきましたので、その全容を紹介していきます!
※記事の内容は2020年の様子になります。2021年は感染症対策の観点から、関係者による護摩祈祷以外は中止です。
極寒の川で全身を清める!
22時からはじまる夏参りに向け、たいまつを持った男衆が大集合です!夏参りとは、黒石寺にある薬師堂と妙見堂へ参拝すること。その前に寺前にある瑠璃壷川(るりつぼがわ)へ身を清めに入っていく男衆の姿が圧巻です。
「ジャッソー、ジョヤサ」の声が山間に響く中、男衆は川を目指し坂を下っていきます。なお「ジャッソー」には、邪(ジャ)を正す(ソ)と言う意味があるとも言われるそうです。
瑠璃壷川へ到着。極寒の中、じゃぶじゃぶ川の水をかけ、清めを行っていく男衆に圧倒されます!
どんどん水を被ります!
まだまだ被ります!
頭からも思い切りよく!
令和になって初めての蘇民祭がはじまりました!22時から翌朝6:30頃まで行われる岩手の奇祭ですが、前半戦の目玉「裸参り」が行われ、黒石寺前の川で身を浄めています。目の前で男たちが次々と水をかぶる様子は抜群の迫力です!#蘇民祭 #奇祭 #祭り #オマツリジャパン #岩手 #東北 pic.twitter.com/QRTPjFMAJ9
— 高橋佑馬@お祭りライター (@yuma_walking) January 31, 2020
夏参り
瑠璃壷川で身を清めた男衆は、薬師堂と妙見堂へ一目散に進んでいきます!
堂内の壁を叩き、参拝を行います。
独特な雰囲気に包まれる堂内。「ジャッソー、ジョヤサ」の声がこだまします。
裸参りを終え身を浄めた男たちは、その足で薬師堂と妙見堂を参拝します。動画は薬師堂に入り、壁を叩いている様子。独特の空気感に包まれます。#蘇民祭 #奇祭 #祭り #オマツリジャパン #岩手 #東北 pic.twitter.com/h7RF0inHyo
— 高橋佑馬@お祭りライター (@yuma_walking) January 31, 2020
独特な雰囲気の火祭り
23時半からは、柴燈木登(ひたきのぼり)を開催!柴燈木登りとは、文字通り火が焚かれた木に登ることなのですが、そのために丸太が組まれていきます。
組み上げられた丸太に、男衆が登りはじめました!
火が点けられ、徐々に煙が出始めます。
もくもくです!男衆が煙に包まれていきます。
完全に煙と一体に!気合の声が響きます!
火や煙がどれだけ強いかは、ぜひ動画もご覧ください!
蘇民祭は「柴燈木登(ひたきのぼり)」へと進んでいます。ジャッソー、ジョヤサという掛け声と共に松を積み上げてできたやぐらに火が放たれ、その上に男たちが登り気合いを掛け合っています!
煙もくもくでものすごい!#蘇民祭 #奇祭 #火祭り #祭り #オマツリジャパン #岩手 #東北 pic.twitter.com/WgAa0lKd8l— 高橋佑馬@お祭りライター (@yuma_walking) January 31, 2020
荒々しい蘇民袋争奪戦!
日も変わり午前4時。場所を変え、薬師堂の中へと男衆が集まります。ここからはじまるのは、鬼子登(おにごのぼり)です!
なんと!堂内で火が焚かれます。勢いがすごい!
蘇民祭の見どころの1つ「鬼子登(おにごのぼり)」です!木造の薬師堂の中をこれだけ燃え上がらせるってすごすぎる!#蘇民祭 #奇祭 #祭り #火祭り #オマツリジャパン #岩手 #東北 pic.twitter.com/a7xAXeKzFh
— 高橋佑馬@お祭りライター (@yuma_walking) January 31, 2020
別当が登場。薬師堂の中がざわつきはじめます!
別当(ご住職)が突然縁起物を投げ始め、薬師堂の中がざわつきます!#蘇民祭 #奇祭 #祭り #オマツリジャパン #岩手 #東北 pic.twitter.com/n6o8tQjSK5
— 高橋佑馬@お祭りライター (@yuma_walking) January 31, 2020
蘇民袋が投入されました!男衆の揉み合いが激しくなってきます!
蘇民袋が投入され、薬師堂の中は男たちの揉み合いです!右に左に激しく袋を求め合います!#蘇民祭 #奇祭 #祭り #オマツリジャパン #岩手 #東北 pic.twitter.com/y1sJY8SwYl
— 高橋佑馬@お祭りライター (@yuma_walking) January 31, 2020
どんどん激しくなってきます!
右に左に揉み合う男衆!2020年は、130名の方が参加しているとのことです。
蘇民袋争奪戦、今年は130名の男たちが参加し袋を取り合います!薬師堂の外陣を波のようにうねる裸の男たち。この後、雪崩を打つように外へと出て行きました!#蘇民祭 #奇祭 #祭り #オマツリジャパン #岩手 #東北 pic.twitter.com/vtuCrY1jI6
— 高橋佑馬@お祭りライター (@yuma_walking) February 1, 2020
薬師堂の外へとなだれ出始めました!勢いがものすごいです!
外へと出た男衆は、寺前の広場へと波のように進んでいきます。この後、蘇民袋を手にした男が決まり、無事蘇民袋争奪戦は終了しました。なお蘇民袋を手にすると、その男の住んでいる方角に五穀豊穣などのご利益がもたらされるんだとか。そのためにも男衆は必死に袋を奪い合うのですね!
なお一般の方は、お守りとして小さな蘇民袋を購入することができます。ぜひチェックしてみてください!
2021年は残念ながら裸の男衆の活躍の場は中止となってしまいましたが、来年以降の復活を祈りたいですね!