2023年7月15日の夜、埼玉県春日部市の大畑地区の伝統芸能「やったり踊り」が奉納されます。
「ヤッタリナー」という囃子言葉が特徴的なこの踊り、この記事では2019年の開催レポートとともに2023年の開催情報をお届けします!
目次
380年の歴史!埼玉県春日部市の伝統文化
「やったり踊り」は、毎年7月15日に近い土曜日に、埼玉県春日部市大畑地区に位置する大畑香取神社で奉納される伝統芸能です。江戸時代から380年の歴史をもち、埼玉県の指定無形民俗文化財に登録されています。2019年は7月13日(土)に開催されました。その様子を25枚の写真で紹介します。
・江戸時代から地域の民族芸能として受け継がれた「やったり踊り」
「やったり踊り」は江戸時代、大畑村が近隣の備後村との土地争いに勝ったときに、「ヤッタリナー、ヤッタリナー」と囃し立てながら踊ったことに始まると言われています。県内でも珍しい念仏踊りは、地域住民の民俗芸能として受け継がれ、毎年7月に大畑香取神社で奉納され続けているのです。
・西光寺から大畑香取神社「練り込み」の踊りでまつりがスタート
まつりは20:00頃、大畑香取神社の東、約300メートルの西光寺で始まります。ここからから笛や太鼓のお囃子にのって、「練り込み」という踊りを舞いながら長い行列が大畑香取神社に向かいます。20:30前後に鳥居を潜った踊り手は神社の万灯を中心として境内を一回りします。
・手にもった扇子を前に突き出す動きが特徴的な「扇子踊り」
踊り手全員での円舞が終わると、「扇子踊り」の奉納が行われます。小学校1年生~3年生、小学校4年生~中学生、若衆の3つのグループに分かれ順に「扇子踊り」を舞います。「扇子踊り」は念仏調で、「ヤッタリナー」の囃子詞とともに、体を前後に大きく屈伸しながら手にもった扇子を前に突き出す動きがとても特徴的です。
・哀愁を帯びた囃子に合わせながらも躍動感を失わない「手踊り」
「扇子踊り」に続いて奉納されるのが、「手踊り」です。「手踊り」は、哀愁を帯びた囃子に合わせた踊りですが、踊りがもつ躍動感を失うことはありません。これも、小学校1年生~3年生、小学校4年生~中学生、若衆の3つのグループに分かれ順番に舞われます。
「やったり踊り」の規模は大きくはありませんが、地元の人々が小学生から大人まで世代を超えて、伝統を守り続けている姿に共感を覚え、エールを送りたくなります。
2023年の開催レポート!
【開催日時】
2023年7月15日 (土) 午後8時~午後9時30分
【開催場所】
西光寺(埼玉県春日部市大畑177)から大畑香取神社(埼玉県春日部市大畑230)
【アクセス】
東武鉄道「武里駅」から徒歩5分