「やったり踊り」は、毎年7月15日に近い土曜日に、埼玉県春日部市大畑地区に位置する大畑香取神社で奉納される伝統芸能です。江戸時代から380年の歴史をもち、埼玉県の指定無形民俗文化財に登録されています。2019年は7月13日(土)に開催されました。その様子を25枚の写真で紹介します。
「やったり踊り」の2019年のポスター
目次
・江戸時代から地域の民族芸能として受け継がれた「やったり踊り」
「やったり踊り」は江戸時代、大畑村が近隣の備後村との土地争いに勝ったときに、「ヤッタリナー、ヤッタリナー」と囃し立てながら踊ったことに始まると言われています。県内でも珍しい念仏踊りは、地域住民の民俗芸能として受け継がれ、毎年7月に大畑香取神社で奉納され続けているのです。
大畑香取神社
大畑香取神社
大畑香取神社
大畑香取神社
・西光寺から大畑香取神社「練り込み」の踊りでまつりがスタート
まつりは20:00頃、大畑香取神社の東、約300メートルの西光寺で始まります。ここからから笛や太鼓のお囃子にのって、「練り込み」という踊りを舞いながら長い行列が大畑香取神社に向かいます。20:30前後に鳥居を潜った踊り手は神社の万灯を中心として境内を一回りします。
大畑香取神社横の踏切を渡る「練り込み」
「練り込み」直前の大畑香取神社
大畑香取神社への「練り込み」
大畑香取神社への「練り込み」
大畑香取神社への「練り込み」
大畑香取神社への「練り込み」
大畑香取神社への「練り込み」
大畑香取神社への「練り込み」
「練り込み」後の境内での円舞
「練り込み」後の境内での円舞
「練り込み」後の境内での円舞
「練り込み」後の境内での円舞
「練り込み」後の境内での円舞
・手にもった扇子を前に突き出す動きが特徴的な「扇子踊り」
踊り手全員での円舞が終わると、「扇子踊り」の奉納が行われます。小学校1年生~3年生、小学校4年生~中学生、若衆の3つのグループに分かれ順に「扇子踊り」を舞います。「扇子踊り」は念仏調で、「ヤッタリナー」の囃子詞とともに、体を前後に大きく屈伸しながら手にもった扇子を前に突き出す動きがとても特徴的です。
境内の中央で打たれる太鼓
小学校1年生~3年生のグループによる「扇子踊り」
小学校4年生~中学生のグループによる「扇子踊り」
若衆による「扇子踊り」
・哀愁を帯びた囃子に合わせながらも躍動感を失わない「手踊り」
「扇子踊り」に続いて奉納されるのが、「手踊り」です。「手踊り」は、哀愁を帯びた囃子に合わせた踊りですが、踊りがもつ躍動感を失うことはありません。これも、小学校1年生~3年生、小学校4年生~中学生、若衆の3つのグループに分かれ順番に舞われます。
小学校1年生~3年生のグループによる「手踊り」
小学校4年生~中学生のグループによる「手踊り」
若衆による「手踊り」
「やったり踊り」の規模は大きくはありませんが、地元の人々が小学生から大人まで世代を超えて、伝統を守り続けている姿に共感を覚え、エールを送りたくなります。