何と今年も残すところあと半月!あっという間に1年が過ぎてしまいますね。
間もなくやってくるクリスマスもいいですが、日本人の年の瀬、12月にする大切なことといえばやはりお正月の準備です。
昔から年末には多くの寺社に、人々が新年に必要なものを売る「歳の市」と呼ばれる市が立ちました。現代ではめっきり数が減ったとはいえ、有名な市は今も人気、賑わいともに健在。
昨年は新型コロナウイルスの影響で中止となった場所もありましたが、今年は開催されるのでしょうか?昨年や過去の実際の現地レポートをまじえ、東京都内の有名な歳の市を3か所ご紹介します。
そもそも歳の市とは?
昔も今も、神社仏閣のご祭神やご本尊に縁のある毎月特定の日には祭典や供養が行われることが多く、より大きなご利益を得ようと、いつもより多くの参詣人で賑わいます。
人がたくさん集まるところでは物が売れるため、境内には日用品などを売る露店がずらりと並ぶ「市」が立つようになりました。現代でも「縁日」にはグルメ屋台が露店が並びますからイメージしやすいのではないでしょうか。
中でもその年の一番最後の市は暮市、年の市、歳の市などと呼ばれ、盛大に行われるようになりました。呼び名は他にも、一年の最後の縁日ということで「納めの〇〇」(〇〇にご本尊の名前が入る)という場合もあり、その土地ごとに様々な呼ばれ方をしています。
歳の市で売られるものは、お正月に飾るしめ縄や門松、神棚やお神酒の口など年神さまを迎えるための用具のほか、昆布や橙、餅、鰹節、えび、鯛などの祝い魚、さらには台所用品や衣類まで実にさまざま。
なかでも羽子板は邪気除けの意味合いがあり、美人画を描いたものを女児の誕生祝いにお守りとして贈ったりする風習があったものが、浅草の浅草寺でこぞって売られて現在に至り、浅草寺の年の市は別名「羽子板市」とも呼ばれています。
ではここから、都内の有名な歳の市を3つご紹介します。それぞれの市がどんな様子なのかは、昨年以前の速報記事や現地レポートをぜひご覧くださいね。
浅草寺「歳の市(羽子板市)」
毎年12月17日~19日に行われ、2021年も開催決定。18日は観音様の縁日のため「納めの観音」とも呼ばれます。その年の世相を反映した羽子板が有名で、羽子板の絵柄になるかどうかが人気のバロメーターにもなっています。
西新井大師「納めの大師」
昨年に引き続き2021年も12月21日に開催されます。熊手市というと11月の「酉の市」が有名ですが、ここでは12月に熊手が登場。東京で一年最後の熊手市となります。
■西新井大師の案内ページはこちら
薬研堀不動尊「納めの歳の市」
昨年は中止でしたが、今年は開催!2021年12月26日~28日は都内で最も遅い歳の市にあたるため「納めの歳の市」と呼ばれます。地元商店会主催の大出庫市も併催されるため、衣料品や靴、日用雑貨も格安で売り出されます。
■中央区観光ガイドによる案内ページはこちら
まとめ
こちらの記事では、東京都内の有名な「歳の市」を3つご紹介しました。
市は何かを買わずに見て歩くだけでも楽しめるもの。特に歳の市は新年を迎える前の年末のワクワク感や風情を味わうにはもってこいです。ぜひ出かけてみてはいかがでしょうか。