国宝・瑞龍寺が舞台
富山県北西部の都市、高岡市。戦国武将の前田利家の長男で、加賀藩初代藩主の前田利長により高岡城下町として開かれた土地です。この高岡で毎年ゴールデンウイークに合わせ4月29日から5月1日の三日間で開催されているイベントがあります。国宝・瑞龍寺を舞台に開催される「春のライトアップと門前市」です!
瑞龍寺は、高岡開祖の前田利長の弟で加賀藩第二代藩主であった前田利常により開かれた曹洞宗の寺院になります。前田利常は前田利長に対して藩主を引き継がせてもらったことを感謝しており、その兄の菩提を弔うために1614年(慶長19年)に瑞龍寺を建てました。
この瑞龍寺の特徴は、何といっても一直線上に並ぶ仏殿・法堂・山門が国宝指定されていること。国宝が見られるだけでもありがたいことですが、このイベントでは国宝がライトアップやプロジェクションマッピングされちゃうんです。
今年は新型コロナウイルスの影響による中止を経ての4年ぶりの開催となりました。それでは「春のライトアップと門前市」の様子を見ていきましょう!
プロジェクションマッピングで彩られる
瑞龍寺境内への入口となる総門でチケット(コンビニ等で前売券の購入が可能。現地での当日券も有り)を見せ入場すると、眼前に現れる山門。早速国宝とのご対面となりました。
山門や手前の庭が色とりどりにライトアップされ、光に照らされた夜のお寺という珍しい光景を楽しむことができます。
この山門の両袖に広がる壁に映し出されるのがプロジェクションマッピング。19時から21時半の間に20分間隔で毎回約8分のプロジェクションマッピングが実施されるとのことなので、見に行きたいと思います!
辺りが一度暗くなり、プロジェクションマッピングがスタートしました!白い壁に映像が映し出されていきます。
荘厳な音楽と共に広がるプロジェクションマッピングの世界観。惹き込まれますね。
昨晩は国宝の瑞龍寺で行われたライトアップへ。山門に映し出されるプロジェクションマッピングがすごいです!#祭り #オマツリジャパン pic.twitter.com/NJAnjvKnhQ
— 高橋佑馬|お祭りライター (@yuma_walking) May 2, 2023
ばばばっと左右に襖のような映像が広がっていきます。一気に光景が変わっていく様は圧巻です!
軽やかな音楽と共に襖のような映像が続き、後半からは龍の姿が。どのようなストーリーが展開されていくのでしょうか。
襖のような美しい映像の後に、龍が登場!#瑞龍寺 #祭り #オマツリジャパン pic.twitter.com/0uc0dBDGJE
— 高橋佑馬|お祭りライター (@yuma_walking) May 2, 2023
白と黒を基調にした、シックなシーンが現れます。
渦を巻き、水墨画のようにも見えてきました!
壁一面に、電光のようなものが走る瞬間も。
クライマックスは富山の山々の風景。立山連峰が美しいですね!実際の立山連峰にも、ゴールデンウイーク時期にはまだ雪が残っていました。
壮大なクライマックスの様子を、動画でもぜひお楽しみください!
プロジェクションマッピングはクライマックスへ!最後は富山の山々が映し出されていて美しいですね。#瑞龍寺 #祭り #オマツリジャパン pic.twitter.com/ufaIYsESpN
— 高橋佑馬|お祭りライター (@yuma_walking) May 2, 2023
ライトアップと貴重な夜間参拝
プロジェクションマッピングを楽しんだ後は、瑞龍寺伽藍各所のライトアップも見に行ってみましょう!先ほどまで映像が映し出されていた山門の上方へ目を移すと、仏像がライトアップされていました。金色の姿の仏様を拝めるのも、ライトアップイベントならではですね。
山門の下部では金剛力士像が左右二体でお出迎え。ライトアップされた阿吽の形相を間近で見ることができるのは貴重な機会です。
山門を抜けると続いて現れるのは、伽藍の中心にある仏殿。仏殿もカラフルにライトアップされていきます。
青くなったかと思えば、紫に変化!色合いの違いでも、見える雰囲気が変わっていくものですね。
仏殿内には釈迦如来、普賢菩薩、文殊菩薩の釈迦三尊像等が安置されていますので、ぜひお参りをして行きましょう。
お次は仏殿の先にある法堂(はっとう)。総檜造りで建てられた、瑞龍寺で最も大きな建物です。正面中央の軒唐破風がかっこいいですね!
法堂内は6室に分かれており、仏壇や書院等が配されています。特に有名なのがトイレの守護神の烏瑟沙摩明王(うすさまみょうおう)像で、たくさんの方が一目見ようと集まっていました。
また出口付近の土間には、触れる仏様のおびんずる様が存在し行列が。自分の悪いところと同じ場所を撫でると病気を治してくれると信じられ、「なでぼとけ」の愛称でも親しまれています。
法堂から出ると、今度は仏殿と山門を反対側から見ることができます。
様々な色に映し出される仏殿。美しいですね!
法堂からの帰り道は回廊内を進んでいきますが、こちらには「美濃和紙あかりアート展」の優秀作品30点の展示もありました。
美濃和紙が作る優しい光の味わいに、独創的なデザインで作られた作品の数々。それぞれに個性があり、見応えがありました。
門前市で地元グルメを
総門を出て瑞龍寺の境内から外に移動すると、こちらでは門前市が開かれていました。地元グルメの高岡流お好み焼きや能登かき等が楽しめます。プロジェクションマッピングやライトアップを楽しんだ後に、グルメまで味わえちゃうのは嬉しいですね!
瑞龍寺へのアクセス
・高岡駅(瑞龍寺口)より徒歩約10分
・新高岡駅(北口)より徒歩約14分
※イオンモール高岡より随時無料シャトルバスの運行有り(18:15~22:00)
毎年ゴールデンウイーク中の4月29日から5月1日の三日間で開催されている「春のライトアップと門前市」。最終日の5月1日には、ユネスコ無形文化遺産の「高岡御車山祭」も市内で開催されています。ぜひ合わせて楽しんでみてください!