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「白鳥の変装踊り」変装が非日常へと誘う|観光経済新聞

更新日:2022/4/22 小野 和哉
「白鳥の変装踊り」変装が非日常へと誘う|観光経済新聞

2019年からスタートした、観光経済新聞のオマツリジャパンコラム記事連載!2022年も「お祭り」をフックに、旅に出たくなる記事の連載をして参ります!奇祭好き、ケンカ祭り好き、お神輿好き…等、様々なライターさんに記事を執筆いただく予定ですので、ぜひご覧ください♪(オマツリジャパン編集部)

「変装」が非日常へと誘う

日本三大盆踊りの一つ「郡上おどり」は、岐阜県郡上市の代表的なお祭りだ。華やかで知名度の高い郡上おどりに隠れがちだが、郡上市には双璧ともいうべき盆踊り「白鳥(しろとり)おどり」(岐阜県郡上市)があることも忘れてはいけない。全体的に優雅さが際立つ郡上おどりと比べると、白鳥おどりは「動的」、情熱的なアグレッシブな唄と踊りが特徴だ。

郡上おどりと同じように7~8月の会期中、複数夜にわたり開催される白鳥おどり。8月末の「おどり納め」をもって盆踊りは終わりとなるが、実は9月の末にお楽しみイベントを残している。それが「変装踊りコンクール」だ。その名の通り、さまざまな出場団体が工夫をこらした扮装をして踊り、仮装の腕を競う大会である。風刺をこらしたものから、人気キャラクターのコスプレまで、仮装はバラエティーに富んでいて見応えがある。

実は白鳥町において、現在のように商店街で大々的に盆踊りが開催されるようになったのは、この変装踊りが起源だという説がある。神社の秋まつりで神楽を舞った若者たちが、神楽の装束を着て町中で踊り始めた。そのため、今も白鳥大神楽の日程と変奏踊りコンクールの日程は同じである。この説に従えば、夏の盆踊りシーズンからポツンと外れている理由も納得できる。

盆踊りの場で仮装をして踊る慣習は、古今東西、日本各地で見いだすことができる。日々の労働から解放される束の間の休息。仮装をして自分ではない何者かに変化することは、己を解き放ち、祭りという非日常的の時間に没入するための儀式だったのだと私は考えている。そういう意味では夏祭りで浴衣に着替える行為も、仮装の一種と言ってもいいかもしれない。

変奏踊りコンクールでは、コンテスト参加者を見るだけでなく、イベントの最後に少しだけ開催される輪踊りで踊ることもできる。夏が終わっても踊り足りない人は、ぜひ参加してみることをおすすめする。

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この記事を書いた人
オマツリジャパン オフィシャルライター
東京在住のライター/編集者。千葉県船橋市出身。2012年に佃島の盆踊りに参加して衝撃を受け、盆踊りにハマる。盆踊りをはじめ、祭り、郷土芸能、民謡、民俗学、地域などに興味があります。共著に『今日も盆踊り』(タバブックス)。
連絡先:[email protected]
Twitter:koi_dou
https://note.com/kazuono

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