イースターはキリスト教の行事の1つである『復活祭』のことです。海外では、イースター期間中、普段よりも豪華で特別なメニューが家庭でふるまわれます。本記事では、海外ならではのイースターに欠かせない定番料理から、日本でもイースター気分を感じることができる簡単料理をご紹介します!
目次
これがないと始まらない!欧米の「イースターエッグ」
キリスト教では、卵は生命の誕生や再生を意味します。海外では、イースターの際に、カラフルに装飾された「イースターエッグ」を出すのが主流です。欧米では、玉ねぎの皮で茹でた卵の殻に色付けして、イエス・キリストの復活を祝います。
全体が玉ねぎの色素により赤く色づくので、パセリやミントを殻に貼り付けておくと、葉を当てていた部分が白くなり、ステンシル状に模様が浮き出ます。欧米のイースターでは「情熱」「幸福」の意味を持つ赤色のイースターエッグを友人に贈る習慣があり、食紅水を使わない安全でナチュラルなイースター料理として、長年愛され続けています。
イースター料理の定番!伝統的なイギリスの「ホットクロスバンズ」
イギリスでは、イエス・キリスト復活祭の前日の金曜日に「ホットクロスバンズ」を食べる習慣があります。シナモンやナツメグ、甘みのあるクローブなどのスパイスを加えた生地は、ふわふわした食感で日本にある「ちぎりパン」に近い形をしています。
カレンズ(レーズンの品種の1つ)と呼ばれるドライフルーツや、オレンジピールを生地に練り込ませてこんがり焼きあげるのが一般的です。イースター期間中、イギリス民謡の「マザー・グースの唄」を歌うホットクロスバンズの物売りの歌がロンドン中に響き渡ります。
今日はグッドフライデー。英国では暖かいホットクロスバンズを食べるのが伝統です。ホットクロスバンズは、レーズンなどのドライフルーツが入ったバンズの上に、十字架が入っているのが特徴です。https://t.co/53wuvysEHj Credit: iStock/jenifoto pic.twitter.com/xVzfchi6JC
— VisitBritain Japan (@VisitBritain_JP) April 14, 2017
羊1匹を贅沢に調理!ハーブの香りが漂うギリシャの「マギリッツァ」
羊はイエス・キリストの復活を表します。イースター期間中、レタスやハーブ類と一緒に羊の内臓を煮込んだ「マギリッツァ」というスープがギリシャの各家庭の食卓に並びます。他の国では羊をローストするのが定番ですが、羊の頭から臓物までを煮込んでスープにするのがギリシャ流です。
中には、見た目を良くするために内臓ではなくマッシュルームで代用し、マギリッツァスープで長い断食期間の最初の食事として出す家庭もあるようです。お腹に優しく、菜食主義の方も安心して食べられますね。
ギリシャ人が復活祭の断食明けに食べる「マギリッツァ」たべてみたい。お雑煮や七草粥てきな家庭料理だそうで、町の食堂のメニューにはなかった…。羊モツ・米・卵・レモンのとろとろスープで絶対うまそう。だれか作って〜 pic.twitter.com/X8sMyP6WKB
— 熊田プウ助 (@kumadapoohsuke) April 5, 2018
日本のイースターにおすすめ!卵、生クリームたっぷりの「キッシュ」
日本ではイースターにちなんだ料理を作り、春のイベントを家族や友人と楽しむ機会が増えました。中でも、キッシュは栄養価が高く、ボリューミーで食べ応え満点です。黄色く焼きあげられた卵にアスパラガスやほうれん草などの緑色がアクセントとなり、彩色豊かな見た目で食欲がかきたてられます。
パイ生地やタルト生地で包んでこんがり焼きあげ、ケチャップソースで可愛いイラストを描けば、子どもたちが喜ぶキッシュのできあがりです!
こんがりと焼きあげて盛り付けるだけ!「ラム肉のロースト」
イースターの定番料理の1つ、羊肉をオーブンで焼きあげるだけの「ラム肉のロースト」。低温でじっくり焼きあげればトロトロに、油をかけながら30分くらい高温で焼きあげればパリッとした食感でジューシーに仕上がります。
部位によって脂の乗り方が違う羊肉を切り分け、塩こしょうやバルサミコ酢で味を締めるなど、さまざまなアレンジが可能です。
イタリア系三世(二世?)の人が作ってくれたイースターのラムロースト pic.twitter.com/vRqdl1Q7eR
— orchid_girrl (@bluebluesoap) April 22, 2019
卵を茹でてトッピング!「デビルドエッグ」
「デビルドエッグ」と聞くと、黒くて辛そうな卵料理を想像してしまうネーミングですよね。英語の「Devil」は、悪魔の他に「濃い味付け、辛いスパイス味」という意味を持ちます。イースターの際にアメリカ家庭の前菜として食卓に並びます。日本人にも馴染みやすいチャーミングな見た目は、日本のイースター料理にもぴったりです。
作り方はとってもシンプルで、茹で卵の黄身をくり抜き、ペースト状にした調味料と黄身を合わせたものを再び白身に戻しデコレーションするだけです。イクラやキャビア、写真映えするようなお好みの具材を盛り付ければ、簡単イースター料理「デビルドエッグ」のできあがりです!
まとめ
イエス・キリストの復活を祝うイースターは、キリスト教徒の人々にとってクリスマスと並ぶ重要な行事です。日本にはあまりゆかりのないイースターでしたが、近年は知名度が上がりつつあります。身近な具材で本格的なイースター料理が作れるのも嬉しいポイントですよね。この機会に、春の訪れをオシャレでかわいいイースター料理と共に楽しみましょう!