節分は1年で1番寒い時期であると同時に、これから春を迎える節目の日でもあります。
1年の健康を願い、節分には恵方巻を食べたり、大豆を歳の数だけ食べたりする人も多いのではないでしょうか。ところで、恵方巻や福豆以外にも、節分に食べられている食品があるのをご存知ですか?
ここでは節分にまつわる縁起の良い食べ物を5つご紹介します。
目次
厄除けや無病息災の願いがこめられた「イワシ」
「柊鰯」という伝統的な節分飾りがあります。鬼は柊のとがった葉とイワシのにおいを嫌うため、この飾りには家に鬼を寄せ付けないようにという意味が込められています。
このように、節分では飾り物として用いられるイワシですが、西日本の一部では節分の当日にイワシを食べる風習があるそうです。カルシウムやDHAなど栄養を豊富に含んだイワシは、1年の健康を願う節分にピッタリの食材かもしれません。
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疫病を追い払う効果をもたらす「こんにゃく」
四国地方には節分にこんにゃくを食べる風習があります。「砂おろし」といわれるこの風習には、こんにゃくを食べて体内の毒素を排出するとともに、厄を払おうという意味があるようです。こんにゃくのデトックス効果は現代でも広く知られていますね。
水溶性の食物繊維に加え、美肌に効果があるセラミドも豊富です。節分にはこんにゃくを美味しく食べて、身体のなかから綺麗になりましょう。
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伝統の冬の行事に身体を温めてくれる「けんちん汁」
けんちん汁は、主に関東地方で食べられている精進料理で、節分にも食べられています。少し変わった名前の由来は諸説ありますが、鎌倉の「建長寺」の修行僧が崩れたお豆腐と野菜を一緒に煮込んで作ったことからこのような名前になったとする説が有名です。
冷えた体を温めるけんちん汁を節分に食べて、寒さ厳しい2月を乗り切る英気を養いましょう。
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大きな口で邪気をまる飲み「クジラ」
山口県下関市は近代捕鯨発祥の地といわれており、県内各地でクジラ料理が親しまれてきました。節分にもクジラを食べる風習があります。
大きなクジラは大きな幸せや大きな志、子ども成長の成長が連想させることや、大きな口で邪気をまるまる吞み込んでもらうイメージから、縁起が良い食べ物とされてきました。クジラにはいろいろな食べ方がありますが、郷土料理の「おばいけ」は有名です。
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厄除けや健康長寿などの意味がこめられた「そば」
旧暦の節分は大晦日にあたります。そのため、大晦日に年越しそばを食べるのと同様に、昔は節分にそばを食べていました。
そばは細長い形状から「長生き」を象徴する食べ物。また、寒冷の地でも生育できる強い穀物なことから、その生命力で厄を追い払えるとも信じられてきました。
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縁起が良いとされる梅干し・昆布・大豆が入った「福茶」
関西では、節分に「福茶」を飲みます。福茶は、湯飲み茶わんに梅干し・昆布・大豆または黒豆を3粒入れてお茶を注ぐだけで、簡単に作れます。豆の数が3つと決まっているのは3が吉数とされているからです。
平安時代に僧侶が民衆にお茶を振る舞うと疫病がたちまち終息し、それを知った当時の天皇がこれを大いに讃えて「皇服茶」と名づけたことが由来とされています。次第に「皇服茶」の「服」が「福」に変化して、今では福茶として定着しました。縁起物がたくさん入った福茶を節分に飲んで、万病を遠ざけましょう。
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まとめ
恵方巻以外にも、節分にまつわる食べ物はたくさんあります。どれも昔の人が健康や幸せの祈りを込めた風習ばかり。恵方巻のお供に、縁起の良い食べ物をいただいてはいかがでしょうか。
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