荒川の河川改修によって生まれた浮間公園
埼玉県北西部の秩父から東京湾に流れ込む荒川は、幾度となく流域に水害をもたらしたことから、荒川と呼ばれています。水の流れが安定しないエリアでは河川改修が盛んに行われました。東京都の北区と板橋区の境では南に大きく蛇行していましたが、直線化し流れを整えました。その結果、川の名残として浮間ヶ池が残り、池の周辺は都立浮間公園として整備され、約150本のソメイヨシノが植栽されています。例年3月下旬から4月上旬には薄紅色で園内を彩り、「舟渡桜まつり」が開催されています。ところが、2021年は新型コロナウイルス感染防止のため、全てのイベントが中止となってしまいました。
桜で全周が囲まれる公園中央の浮間ヶ池
浮間公園では中央で静かな水面を湛える浮間ヶ池の周りをソメイヨシノが取り囲みます。2021年は気候の影響から3月25日前後に見頃となりました。
桜、チューリップ、風車の彩りがバランスよく溶け合う芝生広場
浮間ヶ池の西には芝生広場が整備されています。広場はソメイヨシノで縁どられ、レジャーシートを敷いて桜の花見を楽しむことができます。
芝生広場の東には浮間ヶ池に接するようにチューリップ畑が設けられています。桜とほぼ同じ時期に開花するので、2種類の花を楽しむことができます。
さらにチューリップ畑の北には、公園のシンボルとなっている風車が設置されています。桜、チューリップ、風車の彩りがバランスよく溶け合い印象的です。
穏やかな春の気分を感じることができる運動公園や園路
芝生広場の北にはこども運動広場が設けられ、広場も桜で取り囲まれ、遊具で遊ぶ子ども達も穏やかな春の気分を感じているようです。
園内には浮間ヶ池を一周できるように園路が設けられ、桜の花の下をゆっくり散策することができます。浮間ヶ池の北には小鳥の森バードサンクチュアリや水生植物園などの施設も設けられています。
浮間公園に公共交通機関を利用して訪れる場合、JR埼京線の浮間舟渡駅が最寄り駅となります。改札を出た正面が、公園の入口広場です。
浮間公園は流域に多くの水害をもたらした荒川の流れを変えることによって生まれた公園です。中央では浮間ヶ池がかつての荒川の名残を留めています。池の全周は桜で取り囲まれ、西岸では桜、チューリップ、風車の彩りがバランスよく溶け合います。