シンプルなデザインの通常の御朱印
全国各地の神社や寺院では参詣の記念に御朱印を頂くことができます。朱印帳に訪れた神社や寺院の御朱印が並ぶと、貴重な思い出となり写真とは趣の異なる味わいが滲み出てくるものでしょう。茨城県笠間市に社殿を構える笠間稲荷神社の通常の御朱印には、紙面の右下に「胡桃下」の文字が記されます。この地には、かつて胡桃の密林があり、「胡桃下稲荷」と呼ばれていたこともあるのです。楼門の東に育つ胡桃の木がご神木とされています。
境内の東に社殿を構える聖徳殿では、聖徳太子や大黒天が祀られ、中央に「大黒天」が描かれた御朱印も一年を通して頒布しています。
御朱印を頂くとユーモラスな姿でキツネと戯れる宇迦之御魂神様の「オマイリマンシール」を頂くことができます。
(※大黒天の御朱印には付随しません。)
笠間稲荷神社では拝殿西の社務所の中に御朱印帳記帳所が設けられています。窓口にはオリジナルの御朱印帳も準備されます。
御朱印帳記帳所の北には、お守りなど個性的な授与品が数多く並んでいます。
651年に創建された日本三大稲荷の一つ
笠間稲荷神社は飛鳥時代の651年に創建されたと伝わります。江戸時代には笠間藩主の手厚い保護を受け、社殿の規模が拡張されました。現在では日本三大稲荷の一つに数えられ、全国各地から大勢の参拝者が訪れています。
大鳥居から繋がる仲見世通り
神社の表玄関の役割を担う大鳥居は、2016年に拝殿の彩りに合わせ、笠間朱色で再建されました。大鳥居から社殿に向かう参道の左右には、仲見世通りの商店が軒を連ねます。提灯が並ぶ通りには、神棚や神具の専門店の他、様々な土産物を販売する店舗が並んでいます。
日本の伝統が漲る楼門や本殿
仲見世通りの北端で堂々とした姿を見せてくれる楼門は、1961年に重層入母屋造りで再建され「萬世泰平門」と呼ばれています。楼門の北には拝殿が向かい合い、裏には本殿が繋がります。本殿は江戸時代後期の安政、万延年間に、銅瓦葺総欅の権現造りで再建されました。周囲には19世紀に活躍した3人の名彫刻家が、「蘭亭曲水の宴」、「三頭八方睨みの龍」、「牡丹唐獅子」などを彫り刻んでいます。
一年で60を数える年間行事
1,300年以上の歴史を刻む笠間稲荷神社では、一年を通して60前後の多彩な年間行事が開催されています。例年10月中旬から11月下旬に行われる「笠間の菊まつり」は1908年に始まり、日本で最も古い菊の祭典です。2月の「初午祭」は冬から春への季節の移り変わりに豊饒を願います。神社の創建の日とされる4月9日には、最も重要な祭りの「例大祭」が斎行されます。
門前通りでアイデアを競い合う「いなり寿司」
大鳥居から本殿を繋ぐエリアには、いつも大勢の参拝者で賑わいますが、大鳥居が接する門前通りも人波が途絶えません。通りの両側は土産店や飲食店で埋め尽くされています。中でも目を引くのが、大半の店舗で販売されている「いなり寿司」です。甘く煮た油揚げで包むのは酢飯ばかりでなく、金ごま、くるみなどがトッピングされるばかりでなく、手打そばの寿司まで、各店舗がアイデアを競っています。
笠間稲荷神社はJR水戸線の笠間駅北2キロ足らずに社殿を構えています。駅から笠間稲荷神社前へは、かさま観光周遊バスが運行されています。
茨城県笠間市の笠間稲荷神社の通常の御朱印には、かつて境内が胡桃の密林であったため、「胡桃下」の文字が記されます。651年に創建された日本三大稲荷の一つには、大鳥居から楼門まで仲見世通りが繋がります。門前通りには土産店や飲食店で建ち並び、ご当地グルメの「いなり寿司」の味を競っています。