直前まで大雨が降り開催が危ぶまれた「大盛岡神輿祭」が、2023年6月4日(日)、コロナ禍を乗り越え4年ぶりに本格開催されました。この記事では当日の様子をレポートします!
台風の襲来で開催に暗雲が…
岩手県盛岡市の市制100周年を記念して平成元年に始まった「大盛岡神輿祭」は、毎年およそ10基の神輿を市内中津川に集結させ街中に担ぎ出す、盛岡の初夏の風物詩となっている祭りです。
今年は4年ぶりの開催とあって、大人神輿が盛岡市、滝沢市、花巻市、奥州市の4市から神輿7基、子供神輿1基、お囃子「八わ多連」や木遣りの皆様の合計70団体・1200名ほどが参加する予定でした。
ところが、全国に多くの被害を起こした前日からの台風2号が影響。開会式直前まで大雨が降り、会場となった中津川の水位も上がり、参加した神輿の団体は、盛岡市の南部睦会、盛岡八幡宮南曾、太田奉祀会3団体と紫波町祭興曾3団体のみで4基、約500名の参加となりました。
祭りへの熱い思いが晴天を呼ぶ
開会式が始まるとそれまでの雨は上がり、眩しい日差しが照りつける良い天気になりました。祭りを愛する皆の気持ちが天に通じた瞬間です。
出発の木遣りの伸びやかな声が街に響き渡り、拍子木の音に担ぎ手の血も沸き立ちます。神輿は中津川の河川敷から緩やかな坂を上って街の中に入っていきます。
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4年ぶりの喜びをかみ締めるかのように、腹に響く「エイサー!オイサー」の掛け声に沿道からも大きな拍手と声援が送られます。
浅草で稽古を積んだお囃子
東京浅草で稽古を積んだ「八わ多連」の軽妙なお囃子が久しぶりに街中に響きわたり、伸びのある笛の音、軽妙な太鼓に心躍ります。
街中に神輿が進んでいくと、声援と拍手はより一層大きくなりました。
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大盛岡神輿祭の始まり
盛岡の街づくりは、今からおよそ 400 年前の慶長年間に初代盛岡藩主・南部信直が、北上川と中津川が合流し丘陵に囲まれた不来方の地に築城したことが始まりとされています。
そして大盛岡神輿祭は、南部信直ら南部家当主を祀る櫻山神社の例大祭で神輿渡りが行われていることと、盛岡市政100周年を記念して平成元年から始まったものです。
年々参加する団体も多くなり、参加者も500名ほどから1300名ほどに増え、大きな祭りになっていきました。
ニューヨーク・タイムズ紙に選ばれた「盛岡」
今年1月に、米紙ニューヨーク・タイムズが「2023年に行くべき52カ所」を発表し、ロンドンに次いで2番目に選ばれた盛岡市。それ以降、市街にはたくさんの外国人の姿も見受けられるようになりました。
もちろん、今回の祭りを見物する姿もたくさん。そして、神輿祭の開会式会場隣りの岩手公園(盛岡城址公園)では、いわてコーヒーフェスティバルやクラフトフェアが開催され、たくさんの観光客であふれていました。
まとめ
今年は、台風の影響で盛岡まで出かけられなかった方も多かったのではないでしょうか。来年も大盛岡神輿祭は、6月の第1日曜日に開催予定!ぜひお出かけください。