お正月が近づいてきましたね・この記事では1月7日の風習「七草がゆ」についてご説明します。2020年も健康に過ごせるように祈りを込めて、七草がゆを味わいましょう(編集部更新)
1月7日に、無病息災を願いながら朝食にて、春の七草(せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ)を七草粥で頂いた方も多いのではないでしょうか。
無病息災を願い頂く、人日の節句(七草粥)についてご紹介します。
一月七日は五節句の一つ、人日の節句
人日の節句は、五節句の一番初めの節句になります。
【五節句】
一月七日 人日の節句(七草の節句)
三月三日 上巳の節句(桃の節句)
五月五日 端午の節句(菖蒲の節句)
七月七日 七夕の節句(笹竹の節句)
九月九日 重陽の節句(菊の節句)
人日の節句
一月七日の朝に春の七草(セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ)の入った七草粥を作り、ようやく芽吹いた春の七草の「気」をいただき、その一年の無病息災を願って食べます。
これは冬に不足しがちなビタミンCを補い、また祝い酒で弱った胃を休める為とも言われています。
七草の意味と効果とは?
七草がゆの中に入っている「芹(せり)」「薺(なずな)」「御形(ごぎょう)」「繁縷(はこべら)」「仏の座(ほとけのざ)」「菘(すずな)」「蘿蔔(すずしろ)」、それぞれの意味を調べました。
芹(せり)
栄養価が高く、胃を丈夫にする効果や整腸作用も備えています。
意味:競り勝つ
薺(なずな)
ぺんぺん草とも言われます。
高血圧・解熱・便秘・利尿・解熱・止血作用、さらには胃腸障害やむくみにも効果があります。
意味:撫でて汚れを除く
御形(ごぎょう)
母子草(ハハコグサ)と呼ばれるキク科の植物。
咳、痰、喉の炎症などに効果があります。
意味:仏体
繁縷(はこべら)
はこべとも呼ばれる中国古来の薬草。
腹痛薬、胃炎、歯槽膿漏の予防薬としても使われます。
意味:反映がはびこる
仏の座(ほとけのざ)
子鬼田平子(こおにたびらこ)と呼ばれるキク科の植物。
胃を強くする他、整腸や高血圧予防の効果もあります。
意味:仏の安座
菘(すずな)
蕪(かぶ)のことです。
ビタミンが豊富で、胃腸の調子を整えたり、しもやけやそばかすなど、肌を整える効果も。
意味:神を呼ぶ鈴
蘿蔔(すずしろ)
大根のことです。
ビタミン、食物繊維などにより、内臓だけでなく美肌効果も期待できます。
意味:汚れのない清白
筆者も七草粥を頂きました。食べやすいアレンジもご紹介します。
筆者も、京都の七草で七草粥を作って、寒い朝に頂き、温まりました。
年末の防災訓練で頂いた賞味期限が1月末の備蓄用のパウチお粥でアレンジしてみました。
青臭くならないように、みりんを少し入れて炊き込んで、ちりめん山椒をアクセントに盛り付けてみました。
やわらかい味わいになります。
お粥が苦手な方は、卵に七草を混ぜて卵焼きにしても美味しくいただけます。
七草が苦手なお子様に人気との事で、スーパーの野菜売り場の方のオススメでした。
インスタ上にも #七草粥 が続々。
1月7日の人日の節句に合わせて七草粥を味わう方が続々。こだわりの数々は見ているだけでも美味しいですね。
各地で七草粥のお振る舞い
2019年1月7日、全国各地の神社や商業施設などでは、無病息災を祈願し七草粥が振舞われました。
東京都港区の愛宕神社では、毎年恒例の「七草火焚き祭り」が行われ、参列者に七草粥が振舞われました。
【七草火焚き祭り】1月7日11時1年お守りいただいたお札やお守りをお焚き上げしその火に当たって無病息災を願う行事。参列者には七草粥のお振る舞いがある。
愛宕神社
大阪の阪神百貨店梅田本店でも七草粥が振舞われました。
「七草の節句」の7日、大阪市北区の阪神百貨店梅田本店で、七草がゆが無料で振る舞われた。毎年恒例のイベントで、親子連れらが温かいかゆをすすって無病息災を願った。
かゆは、石切神社(東大阪市)でおはらいを受けた米のほか、セリやナズナを使ったみその味付け。この日午前8時から振る舞われ、用意した300食は1時間ほどでなくなった。
こちらは石川県金沢市。近江町市場商店街でも地産地消のお野菜で作った七草粥が振舞われました。
近江町市場商店街振興組合は「七草」の7日、大鍋で炊いた七草粥(がゆ)を振る舞い、買い物客らが一年の無病息災を願って熱々を味わった。県産のセリやカブ、ダイコンが入った約400食が用意された。寒空の下、配布が始まる午前10時半には50人以上が列をつくり、昨年も訪れたという東山2丁目の主婦吉田登志子さん(80)は「冷えた体が温まる。一年を無事に過ごせそう」と粥をすすった。
2020年も全国各地で、七草粥の振る舞いが行われると思います。健康な一年になりますようにと願う食は、心身を温めてくれますね。
心と体に優しい食を頂きたいものですね。