今日は閉会式を迎える東京五輪の話題もありますが、Twitter では「 #世界猫の日 」がトレンド入りしていますね!
8月8日は、動物愛護団体・IFAWが定めた「International Cat Day(世界猫の日)」なのです。
そこでこの記事では「世界猫の日」にちなんで、参拝すると迷い猫が帰ってくるご利益があるという「猫返し神社」と、猫にまつわるお祭りをご紹介しようと思います。
正式な名前は「阿豆佐味天神社・立川水天宮」
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「猫返し神社」と呼ばれているのは、東京都立川市にある阿豆佐味天神社(あずさみてんじんじゃ)。江戸時代初頭の寛永6年(1629年)、この地域の新田開発の際に、村の鎮守の神として創建されました。
社名に天神とありますが、これは天神様(=菅原道真)を指しているのではなく「天の神(あまつかみ)」を祀った社という意味だそうです。そのため、ご祭神は医薬・健康・知恵の神である少彦名命(すくなひこなのみこと)と、文学・芸術の神、天児屋根命(あめのこやねのみこと)の二柱となっています。
また、立川水天宮は古くから安産祈願・子授けの守り神として崇められています。戌(いぬ)の日の安産祈願、お宮参り、七五三など、多くの家族連れでにぎわいます。
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お社の近くには、安産と子どもの健やかな成長のお守りである「犬張子」をモチーフにした像が、「豊之泉」と書かれた立て札の近くの手水鉢の上に佇んでいます。どう見ても猫に見えますが、とてもかわいらしいですね!
「猫返し神社」と呼ばれるようになったのはなぜ?
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阿豆佐味天神社には境内社が九社ありますが、そのうちの1つ「蚕影(こかげ)神社」が猫に関係しています。この地域ではかつて養蚕が盛んでしたが、蚕の天敵のネズミを捕ってくれる猫が、蚕影神社の大切な守り神となっているのです。
同じ由来で猫が祀られているお社は全国各地にありますが、いなくなった猫が帰ってくる「猫返し」には、また別の理由があります。
今から30年以上前、付近に引っ越してきたジャズピアニストで愛猫家の山下洋輔さんの飼い猫のミオちゃんがいなくなってしまった時のこと。方々を探すうち偶然たどりついたのが阿豆佐味天神社で、猫が無事に戻るようお願いをしたら間もなくミオちゃんが帰ってきてくれたのだそうです。
その後、猫がいなくなるたびお参りすると無事に戻ってきて、「ご利益は本物だ」と感じた山下さん自らが「猫返し神社」と呼び、雑誌で紹介。そこから有名になり、全国の猫好きたちが訪れる聖地となっていきました。
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現在、境内には猫返しのお礼にと山下さんから奉納された雅楽の曲「越天楽」のピアノバージョンが流れ、「ただいま猫」と呼ばれる像があります。本物の猫のような愛くるしい瞳でこちらを見つめてくる猫を、やさしくなでながら願い事をするとご利益があるそうですよ。
かわいい三毛猫の絵馬、お守りなども!
ただいま猫の像のそばには、かわいい三毛猫の絵馬がたくさん奉納されています。このデザインは神社の禰宜さんの手によるもので、愛猫が無事に帰ってくるようにという願いが込められているそうです。
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書かれた願い事は、愛猫の帰宅を祈願するものはもちろん、「無事に帰ってきました」「見つかりました」といった報告も。また、迷い猫だけでなく、愛する飼い猫の健康や長寿を願うものもたくさん掛かっています。
絵馬のほか、御朱印や猫をかたどったカワイイお守りもあるようなので、愛猫家、猫好きは一度は訪れてみたいスポットですね!
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猫のお祭りといえば、静岡の奇祭「かんなみ猫おどり」!
伊豆半島の根元に位置する静岡県函南(かんなみ)町。「かんなみ猫おどり」は、老若男女が思い思いの猫メイクで集い、オリジナルの猫音頭などに合わせて踊りまくる“夏の夜の猫ハロウィン”ともいえる楽しいお祭りです。
実は猫が人の言葉を話し、笛を吹き、踊っていたという民話をもとに、町おこしの一環としてスタートし、1987年の開始以来30年以上続いています。
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、残念ながら2020年、2021年と連続で中止となってしまいましたが、毎年8月8日「世界猫の日」の近くの8月上旬に行われています。
来年こそは開催されることを祈りつつ、猫好きの方はぜひ詳細をチェックしてみてください。
まとめ
こちらの記事では「世界猫の日」にちなみ、「猫返し神社」と猫にまつわるお祭りをご紹介しましたが、いかがでしょうか。
筆者は今すぐ「おかえり猫」をなでながら、「世界中の猫たちが元気で長生きして、何より幸せでありますように!!」と祈願したくなりました。
参拝する機会がある方は、ぜひ猫への愛や祈りをかわいい三毛猫の絵馬に思い切り込めて、奉納してみてはいかがでしょう。