2023年10月7日〜9日の日程で、福島県二本松市の「二本松の提灯祭り」が行われます!
約3000もの提灯が夜の街を賑やかに練り歩くことで知られるこの祭り。この記事では、2019年の現地レポートとともに、2023年の開催情報をお届けします!
1.二本松のちょうちん祭りって?
福島県中央北部に位置する二本松市。
春先の桜や秋の菊人形などの花が咲き誇る「花の都 にほんまつ」
「合戦場のしだれ桜」
「安達太良山の紅葉」
二本松藩の城下町として栄え約5万5千人が暮らすこの街で、約360年続く伝統的なお祭りが開催されています。
日本三大提灯祭りのひとつである「二本松神社例大祭 二本松のちょうちん祭り」。
これは福島県重要無形民俗文化財にも登録されています。
開催時期は金木犀が香り始める10月の第一土・日・月曜。
地元民は金木犀の匂いによってお祭りの時期を感じ取ります(笑)
七台の太鼓台と呼ばれる山車に約300個の鈴なり提灯を灯し市内を練り歩きます。
この祭りは2011年の震災の年も「祭りの活気が復興の兆し」との意向で開催されました!
2.日程
日程は、宵祭り、本祭り、後祭りの3日間の開催となります。
1日目:宵祭り
午前~夕方:字廻り(七町がそれぞれ自字内を廻ります)
夕方~七町合同曳き廻し(出発式)
2日目:本祭り
午前~夕方:七町合同曳き廻し(解散式)/神輿渡御
夜:字廻り
3日目:後祭り
午前~夕方:字廻り
夕方~四町合同曳き廻し
三町合同曳き廻し
夜 字廻り
それではみどころごとにご紹介していきます。
3.御神火で思いをつなぐ点火式
祭りを通して最大の見所の宵祭りの七町合同引き廻しの出発式です!
二本松神社の御神火を各字の代表2名が太鼓台の並ぶ元亀谷ロータリーまで運んでいきます!
到着するやいなや一斉に提灯に火を灯していく異様な熱気と活気は高揚感を演出します。
太鼓台の屋根の上にはすぎなりと呼ばれる三角の提灯枠と、その先端につく8個の提灯があり、これは神様の降りてくる依代となります。
その依代となる提灯に先に火を灯し、どの字が先に上げられるかを競います。
字の代表が神社からつないだ思いを御神火に託し、太鼓台が紅提灯の灯りを纏っていきます。
4.七町が一斉に並ぶ圧巻の駅前!
出発式から市内を練り歩いてきた太鼓台は最後に二本松駅前に横1列に並びます。
威勢よく引き廻しが行われたあとの、整然と立ち並ぶ7台と夜空に浮かぶ紅提灯は「静と動」、「光と闇」の情緒が感じられるシーンです。
5.霞ヶ城前に映える紅提灯
3日目は4町と4町に分かれ合同引き廻しが行われます。
特に3町合同引き廻しの最後の舞台は霞が城跡前。城前の道が「日本の道100選」に選出されており、城壁の周りを囲む松の木や石垣から歴史を感じながら城跡へたどり着きます。日暮れに応じて徐々に提灯の灯りが浮かび上がっていきます。歴史の積み重ねを感じる石垣と提灯のタイアップが見事です!
6.二本松ちょうちん祭りの粋なポイント!
【若宮のそろばん曳き】
亀谷坂下で行われる字若宮のそろばん曳き。
ハンドルがなく車輪(わっぱ)と綱のみによって舵を切る太鼓台を、激しい勢いでいったりきたりする躍動感が溢れる見どころです!
傾斜がきつく長い坂である亀谷坂を降りた交差点でいきなり走り始める若宮の太鼓台!そして急ブレーキをかけ今度は反対側に全速力!これを2.5往復繰り返す様は圧巻です!
7.アクセス
東京から新幹線で郡山まで1時間。そこからJR東北本線上りで25分ほど
乗り換えをあわせても約2時間で到着します。
在来線が1時間に1~2本ほどで時間帯によって乗り換え時間が長くなるため、事前に時刻表の確認をオススメします!
車では東京方面から東北自動車道浦和ICから二本松ICまで約3時間。
ちなみに祭典期間中は、各太鼓台の現在地がどこからでもすぐに確認できるようGPSによるアプリも導入されています!
これまで10月4、5、6日の”日付”開催だったものが令和元年度より第一土・日・月曜の”曜日”開催へと変更となりました。
元号の改正とともに伝統も時代に合わせて少しづつ変わりつつあります。
この情緒溢れる伝統的なちょうちん祭りをぜひご自身の目で、耳で、全身で存分に体感してみてください!!
2023年の開催情報!
日程:
宵祭り:10月7日(土)
本祭り:10月8日(日)
後祭り:10月9日(月)
場所:
二本松神社(福島県二本松市本町1丁目61)ほか市街地
主なスケジュール:
合同引き回し/7日:午後5時50分出発〜午後11時半JR二本松駅で終了。
8日:午前8時25分~午後2時50分
9日:4町は午後5時半~同8時半、3町は5時35分~同8時15分。