夏の風物詩の一つ、七夕。みなさんも短冊に願い事を書いたり、七夕飾りを作ったりした経験があるのではないでしょうか?
そんな七夕で有名な7月7日ですが、実は「そうめんの日」でもあります。日本の乾麺メーカーの団体である「全国乾麺協同組合連合会」がそうめんの普及活動の一環として「そうめんの日」として制定しているのです。全くの無関係と思いきや、実は昔から七夕の日にそうめんを食べる風習がある地域もあります。そして、その由来はとても古く、平安時代にまでさかのぼります。
今回は、そうめんの歴史や七夕に食べられる理由、七夕にちなんだ映えメニューやオススメの食べ方をご紹介します!
そもそもそうめんとは?
「そうめん」とは小麦粉を水で練って塩を加えた麺のことです。
お店などでは主に乾麺として販売されているため、季節問わず一年中いつでも購入することができます。冷やして食べることが多いので、食欲のない時や暑い夏の日に食べるのが一般的です。
元々は索餅(さくべい)といわれる中国由来の麺料理でした。
意外に沢山!?そうめんの種類
実はそうめんには沢山の種類があることをご存知でしょうか。コシが強く煮崩れしにくい「三輪素麺」や、ピンク色と黄色のそうめんが混じった彩り豊かな「華そうめん」、うどんのようなモチモチ触感が楽しめる「讃岐そうめん」、雲仙岳山麓の大地で育った小麦で作る「島原手延べそうめん」、ごま油の風味と噛みごたえが癖になる「小豆島手延そうめん」等など、日本各地でバラエティ豊かなそうめんが作られています。
そうめんの歴史
奈良時代頃、そうめんの元祖といわれる「索餅」が誕生しました。
索餅とは、小麦粉ともち米の粉を練り、細く伸ばして縄状にねじったお菓子の一種でした。
当時はおもてなし料理として、客をもてなしたり、年中行事のご馳走にしたりと、特別な日に並ぶ料理でした。
鎌倉時代になるとそうめん作りが始まり、室町時代には「索麺」や「素麺」といった字が使われるようになります。
この頃から現在のそうめんの形状や作り方、調理方法が形成されたと考えられていますが、 主に寺院の間食や宮中の宴会などで出される物で、庶民が気軽に食べられる物ではありませんでした。
「揖保乃糸」でよく知られる播州地方では、1750年頃からそうめん作りが盛んになり、「そうめんといえば播州」と言われるようになりました。今で言う「香川といえばうどん」のようなものでしょうか。戦国時代にも、豊臣秀吉が姫路城入りした際に、播州の煮麺でもてなされたと言われています。この頃から、そうめんが庶民の食卓にも並ぶようになりました。
七夕に食べられる理由
そうめんが七夕で食べられるようになった理由は諸説ありますが、先ほどご紹介したようにそうめんは「索餅」と呼ばれる中国由来の食べ物でした。古来から中国では無病息災を願い、7月7日に索餅を供えるという風習がありました。
それが日本にも伝わり、平安時代には宮内の七夕行事で索餅を供えるようになりました。
やがて一般庶民にも広まり、七夕に索餅を食べるようになります。
鎌倉~室町時代頃になると、麺を手延する方法が中国から伝わり「索麺(そうめん)」が誕生、その後、現在の「素麺(そうめん)」に至ります。
また、七夕はもともと着物織り技術の上達を願う意味もあったので、「はた織りと関連する白い糸をそうめんに見立て食べるようになった」「そうめんの綺麗に流れる姿が天の川に似ていることから食べるようになった」という説もあります。
七夕にちなんだ映えメニュー
調理の手間がかからず、食べやすい「そうめん」は、夏の定番メニューです。
暑い日が続き食欲が出ない、キッチンに立つ時間も減らしたいとなると、ついつい「そうめん」にばかり頼ってメニューもマンネリ化……なんてことありませんか?
そこで、今回は七夕にぴったりで写真映えもする「そうめんアレンジレシピ」をご紹介していきます♪
キラキラ七夕☆ジュレそうめん
水80cc、醤油・酒・みりん各20cc、削り節1パック(5g)を小鍋に入れ、沸騰させたら火を止め、粉ゼラチン(ふやかし不要のもの)を入れて、しっかりと混ぜます。あら熱を取ったらラップをかけ、冷蔵庫で冷やして固めます。
そうめんをゆがき冷水にとり、錦糸卵、千切りハム、キュウリをS字状に飾り、冷やし固めておいためんつゆジュレ(※)、星型にくり抜いたニンジンや下湯でしたオクラのスライスなどをのせれば完成です。
※めんつゆジュレは室温でも溶けやすいので、食べる直前に盛り付けましょう。
夜空に輝くお星さま♪七夕飾りそうめん
溶き卵2個に白だし小さじ1/2を加え、中火で熱したフライパンに油をひき薄焼き卵を作り錦糸卵にします。
ニンジンやキュウリをいくつか星型に切り抜き、残りを千切りにします。あとはハムなどで飾りを作ります。
そうめんをそれぞれ茹でて、最後に天の川に見立てて飾り付けをしたら完成です!
おすすめの美味しい食べ方
夏の定番メニューであるそうめんですが、暑い日が続くとそうめんばかりで、食卓がマンネリ化するなんてことは「あるある」かと思います。「映えメニューもいいけど、もっと手軽で美味しくできる方法が知りたい!」という方に、オススメの食べ方をご紹介していきます。
和テイストな「そうめんいなり」
(2人分)油揚げ(3枚)をキッチンペーパーで油を拭き取り、重ねて半分に切って袋状に開きます。
鍋に水200cc、みりん・砂糖・しょうゆ各大さじ2、和風顆粒だし小さじ1/2を入れて混ぜ、油揚げを加え中火で熱します。沸騰したら弱火にし、落し蓋をして10分程度煮ます。その後、粗熱を取り冷ましたら水気を絞ります。
次にそうめん1束を表記通りに茹で、ざるに上げて流水で冷まします。よく水気を切り、ボウルにそうめん、めんつゆ(3倍濃縮)大さじ1、水大さじ3を入れてよく混ぜます。
油揚げにそうめんを詰め、器に盛り、いりごま、紅ショウガなど好きな具材をのせたら完成です。
みんなで楽しめる「そうめんチーズフォンデュ」
チーズフォンデュそうめん❗️
明日は雛祭り
お祝い料理にしてみました
カマンベールチーズを焼いて
ナポリタン素麺
具材
みんなディップ‼️楽しいし、美味しい
ナポリタンとチーズ合います
素麺はお子さんも食べやすく、
消化も良いのでおススメ☺️#森脇製麺 #半田そうめん#徳島 pic.twitter.com/QUFXyfnVw7— 爽麺 (@summerhope777) March 2, 2020
(2人分)ピザ用チーズ50g、白ワイン・生クリーム各大さじ2、おろしにんにく小さじ1/2を深めの耐熱容器に入れ、電子レンジ600wで30秒加熱します。一度レンジから取り出して混ぜ、再び30秒加熱し、粗挽きブラックペッパーを適量振りかけます。
茹でた手延べそうめん(※)、お好みの茹で野菜やエビ、ウィンナー等を盛りつけ、フォンデュを絡めていただきます。
お子様には、ケチャップなどでナポリタン風にアレンジするのもおすすめです!
キャンプで天の川を見ながらそうめんを食べよう!
今年の夏は例年よりもちょっと違う体験がしたいあなたは、七夕の日に、キャンプで天の川を見ながらのそうめんを楽しんでみてはいかがでしょう。
暑さも厳しい真夏の夜、カレーやお肉、バーベキューなどの脂っぽい料理の続いたシメに、ひんやりさっぱりとしたそうめんはピッタリです。
市販の流水麺のそうめんなら茹でて洗う必要もなく、袋からそのまま出してすぐに食べられます。
同じく、市販の刻みネギや刻み海苔、錦糸卵やカニカマなどそのまま食べられる具材とめんつゆを用意すれば、キャンプでも手軽にそうめんを楽しめます。
まとめ
今回は素麺の歴史やレシピについてご紹介しました。大昔から日本に伝わる「七夕」と「そうめん」、今年の夏もそうめんを美味しく食べて、七夕の風情を感じてみてはいかがでしょうか?みなさんも、ぜひそうめんの新しい食べ方にチャレンジしてみてくださいね!