住吉大社の十日戎である市戎大国社(いちえびすだいこくしゃ)例祭、通称「えべっさん」は、大阪最古のえびす祭りともいわれます。2022年のえべっさんは、規模が縮小されましたが屋台も並び、お祭りらしい風情を取り戻した様子です。2022年は1月9日と10日に開催されました。
大阪屈指のパワースポットである住吉大社の十日戎、市戎大国社例祭は、見どころ満載ですが敷地が広いため混み合うことなくゆったり楽しめます。
縁起物の福笹が選びきれないほど並ぶ
住吉大社の市戎大国社例祭、えべっさんは、末社である市戎社・大国社(市戎大国社)を中心に行われます。
市戎大国社は第1〜第4本殿のある赤門の外側にある末社です。縁起物の福笹や吉兆は、大鳥居から市戎大国社に通じる参道に沿って、ぎっしり並びます。福笹に飾る吉兆は、種類も豊富です。
市戎大国社の神前のあたりでは、福笹や吉兆、熊手の他に、お焚き上げしていただくための祈祷木や、えべっさんの時しか授かることのできない福飴、おみくじも求めることができます。
福笹や吉兆の並ぶ参道より大鳥居寄りの参道には、飲食の屋台を中心に軒を連ねます。いつもは静かな市戎大国社の周辺ですが、この日ばかりは「すみよっさん」の愛称で親しまれる住吉大社お膝元で、年に一度のお祭りを楽しむ人々で大賑わいです。
終日続くご祈祷は圧巻
住吉大社の市戎大国社例祭、えべっさんでは、ご神前でのご祈祷が終日行われます。
また駐車場の一角には、山伏の服装に身を包んだ男性たちが。そして木で組み上げられた「お山」では、真っ赤な炎がパチパチ音を立てて燃え盛ります。10時から17時の間、火を絶やすことなく行われるお焚き上げです。
山伏たちが威勢のいい掛け声と共に、参拝者の願いが込められた祈祷木を火に投じ続けます。燃え盛る火の猛烈な熱気さえものともせず、勇ましい声を上げながら祈祷する様は圧巻です。お山から上がる火の熱気と煙で視界は曇りますが、清々しい気持ちになる。不思議な空間が広がります。
隅々まで巡らなきゃ損!パワースポットが大集結
住吉大社には、ゆかりの神社である摂社や末社が数多く祀られており、パワースポットとして日々多くの参拝者が訪れます。国の重要文化財の指定を受ける神殿が立ち並ぶ様は、神々しさの大渋滞。静かで懐深い、大きなエネルギーのうねりを肌で感じられることでしょう。
正月限定の刺繍の御朱印にも描かれた反橋も、まるで日本絵画のような美しさで、格好のフォトスポットです。
市戎大国社例祭+初辰参りでさらなる商売発達
住吉大社では、商売発達祈願の初辰参りもできます。
初辰参りは、住吉大社の末社である4社、種貸社、楠珺社、浅澤社、大歳社の順に参拝するものです。毎月最初の辰の日に参拝するのですが、生涯に一度でも参拝するだけで商売発達のご利益が期待できるとされています。
楠珺社に通じる門が16時で閉門しますが、市戎大国社例祭と共に参拝して、より一層の商売繁盛・商売発達を祈願するのもおすすめです。
おわりに
住吉大社の市戎大国社例祭、えべっさんは、終始穏やかな雰囲気に包まれたアットホームな十日戎です。小さなお子様連れからご年配の方まで、のんびりとお祭りを満喫できます。
混雑を回避しながら商売繁盛の祈願をするなら、住吉大社の市戎大国社例祭はおすすめです。