金比羅天堂で開催される「鈴谷のだるま市」
だるまは、宗派を超えた縁起物として日本人の生活に定着しています。新年ばかりでなく一年を通して全国各地で「だるま市」が行われています。さいたま市中央区の金比羅天堂では、毎年2月10日に「鈴谷のだるま市」が開催されています。2021年も2月10日の早朝6:00からの午前中に行われました。
金毘羅天立像が安置される金比羅天堂
金比羅天堂は、JR埼京線の南与野駅から、県道165号線を北に1キロ足らずのところに堂を構えています。堂内には金毘羅天立像が安置され、「鈴谷のだるま市」の開催日には入口で大小のだるまが参拝者を出迎えてくれます。
願いが宿る「木魂だるま」
「鈴谷のだるま市」の規模は大きなものではなく近年、市に参加するのは2店舗となっています。店舗数は少なくても、大きさや色彩の種類は他の「だるま市」に引けを取ることはありません。本堂の正面のテントには「木魂だるま」が並びます。木には魂が宿ると言われ、目を入れれば願いがしっかりとだるまに宿ることでしょう。
旅人の道標となる金毘羅天堂の神木「与野の大カヤ」
「鈴谷のだるま市」の会場で圧倒的な迫力で視界に入るのは、金毘羅天堂の神木の「与野の大カヤ」です。「榧木金比羅」と呼ばれることもあり、国の天然記念物に指定されています。平安時代の中期に植えたものと伝えられ、室町時代には関東随一の巨木として旅人の道標となっていたと伝わります。全高約21.5メートル、幹まわり約7メートル、根まわり約13.5メートルの大木は与野のシンボルとなっています。
さいたま市中央区の金比羅天堂では、「鈴谷のだるま市」が毎年2月10日に開催されています。堂に接する樹齢1000年を超える神木の「与野の大カヤ」の根元に、「だるま市」の縁起物が並びます。