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水戸街道沿いで城下町、宿場町として発展を遂げた土浦
茨城県の南部で霞ヶ浦の西に接する土浦市は江戸時代に、水戸街道沿いに9万5千石の土浦藩の城下町、宿場町として発展を遂げました。市の中心部にあった土浦城址は亀城公園となっています。園内には数多くの桜が植栽され、例年3月中旬から4月上旬にかけて初春の彩りをつけます。2021年は3月20日(土)〜4月11日(日)に「土浦桜まつり」が開催されています。詳しくは土浦市観光協会のHPをご覧ください。
(この記事は2020年に公開されたものを再編集しています。2021年3月30日 編集部更新)
水に浮かぶ亀のように見えるため亀城と呼ばれる土浦城
土浦城は城塁が水に浮かぶ亀のように見えたことから亀城と呼ばれるようになりました。室町時代の後期に創建されたと伝わり、本丸と二の丸の跡の一部が亀城公園として整備されています。
亀城公園の玄関となるのは亀城通りから濠を越える霞橋です。小さな石造りのアーチ橋を渡り、霞門を潜れば土浦城の本丸跡となります。
土浦城の本丸跡の東西に再建された2つの櫓
本丸跡に天守閣などの大きな建造物は残されていませんが、東西に2つの櫓が再建されています。
公園として整備が行き届く二の丸跡
本丸跡と二の丸跡を結ぶ門が、1656年の改築と伝えられる櫓門です。本丸の櫓門が現存するのは極めて珍しく、関東地方で残るのは亀城のみです。
二の丸跡には歴史的な建造物は残されていませんが、公園として整備が行き届き、巨木のシイや、和風庭園、聖徳太子堂の他、ひょうたん池の辺で2匹のサルが飼育されています。
土浦の歴史や文化に触れる博物館、まちかど蔵
亀城の二の丸跡に接する土浦市立博物館では、土浦の歴史や文化が紹介されています。江戸時代に10代を越えて土浦城主を務めた土屋家に伝わる刀剣や茶道具の展示が充実しています。
また亀城公園の南約200メートルの旧水戸街道の中城通り沿いには、歴史的な建造物が数多く残り、土浦まちかど蔵と呼ばれています。土浦では武家屋敷に隣接するエリアに宿場町が作られ、商家の大きな蔵がひしめき合ったのです。大徳は1753年に大国屋徳兵衛が創業した呉服商、その向かいの野村は江戸時代から続く砂糖問屋です。
茨城県の南部の土浦市は江戸時代に、水戸街道沿いに城下町、宿場町として発展を遂げました。土浦城は城塁が水に浮かぶ亀のように見えたことから亀城と呼ばれ、現在は亀城公園として整備されています。園内には数多くの桜が育ち、例年3月中旬から4月上旬にかけて薄紅色の花を咲かせます。亀城公園に隣接する土浦市立博物館や旧水戸街道の中城通りでは、土浦の歴史や文化に触れることができます。