Now Loading...

大江戸ハロウィン!?三重の四日市祭がキテレツ過ぎたナリよ!

大江戸ハロウィン!?三重の四日市祭がキテレツ過ぎたナリよ!

奇祭は、江戸時代のハロウィン。どうも、奇祭ハンターのまっくです。今回の奇祭旅は、三重編(24県目)。四日市祭に出る大入道が「奇妙奇天烈で、キモ可愛いらしい」というザックリした噂を聞きつけ、三重の四日市祭を取材してきました。さぁ、それでは早速行ってみよう!

新宿から深夜バスで名古屋へ。サウナ店のウェルビー名駅と国際芸術祭・あいち2022に寄って時間をつぶした後、近鉄・名古屋駅から約30分、近鉄・四日市駅へ到着しました。祭りは、四日市商店街のアーケードと、そこを抜けたところにある諏訪神社で行われている様子。

四日市祭とは?

見よ、この昭和特撮感あふれるカラクリ人形の容貌を。

四日市祭とは、江戸初期から伝わる諏訪神社の例大祭(秋祭り)。四日市はかつて、幕府の直轄領である天領として栄え、また東海道の宿場町でもありました。

新しい物好きの四日市の町衆が氏子町ごとに競って時代行列、人形山車(にんぎょうだし)、勇壮な船山車などを並べまくった結果、いわば町内対抗の仮装行列という趣向に。1945年の空襲で多くの山車を焼失し、一度は途絶えましたが、1997年になってかつての流れをくむ奉納行事が復活しました。

江戸のハロウィンを彷彿とさせる「練りもの」とは?

四日市市マスコットキャラクターは「こにゅうどうくん」。大入道の息子という設定

四日市祭の魅力は、祭りの出し物としてはスタンダードなお神輿や獅子舞に加え、大名行列や、からくり山車といった多彩な練りものが登場するところ。それらが江戸時代のハロウィンとも言うべき賑わいを醸し出します。その一端をバババと紹介しましょう!

①大名行列

商店街のアーケードに突如、時代行列が出現!「ヒーサーヒー」の掛け声とともに、奴が道具類を投げ渡すところが見所です。ただテクテク歩いているだけではないのです。
江戸時代に東海道の宿場町として栄え、参勤交代の行列を手助けする人馬が多く暮らしていた四日市の歴史と栄華を感じさせるショーですな。

➁鯨船

一方、こちらは今となっては珍しい古式捕鯨の様子を再現したパフォーマンスを披露。鯨船は、三重県の北勢地方に分布する全国的にも珍しいもので、四日市祭に登場するのは、明神丸(南納屋町)と鯨船・勢州組(中部地区)の2種類。ハリボテの鯨から足が生えてるのがキモ可愛い。キテレツかっ!

まさに四日市が北伊勢における陸と海の要所だったことを示すパフォーマンスを紹介したところで、次からは、人間に代わって人形が演技を披露するからくり山車3体をポポンと紹介するぜ。

➂甕割り(かめわり)

高さが約6mもある、命の尊さを説いた逸話「破甕救児(はようきゅうじ)」の様子を再現したからくり人形山車。中国・宗時代の政治家である司馬温公が、高価だった甕を割って中に落ちた子どもを救い出したという中国の逸話に基づいています。
海外から中国の逸話を引いてくるあたりに、江戸時代のインテリジェンスを感じさせますな。

➃菅公(かんこう)

対してこちらは和物で、テーマは「学問の尊さ」。学問の神として人気の菅原道真と2体の子どものからくり人形が、精巧な演技を行います。
内容は、ひとりの子どもが持つ額に、もうひとりが筆で書をしたため、それを見た菅公がほめると、子どもたちがキャッキャウフフと踊るというもの。子どもの字が達筆過ぎる!

➄岩戸山

内容は、天岩戸を開いて天照大神が出現したという日本神話に取材したもの。しかし、天照大神ではなく、楽しい踊りで岩戸を開かせた女神アメノウズメノミコトのほうにフォーカス。しかもその女神は「実はタヌキが化けた姿だった!」というオリジナル展開(同人設定)。
女神の人形がカコンと後ろに倒れ、一瞬でタヌキが出現する早変わりのギミックが見所。だが、しかし。四日市町衆の悪ノリはそこでは終わらないのだった! 詳細は下記の動画の後で。

タヌキの股間から風船状のキン〇マが出現し、ピーヒャラ音楽に合わせてポヨヨン跳ねる!!

歌川国芳 狸の打網(ふぐり)

いや、タヌキと言えばキン〇マを膨らませるのが、江戸時代の浮世絵なんかにもよく描かれる定番だけれども。当時はこれでゲラゲラ爆笑を取ったんだろうけれども。なぜ、これを神前に供えようと思った!?せっかくありがたい教訓を説いてきた先の山車二台に比べ、この山車だけハジケ過ぎやろ!まさに技術を結集させる方向性がどうかしている江戸のオーバー・テクノロジー。キテレツかっ!

いよいよ日本最大級を誇る大入道が登場!

そしていよいよ真打ち、大入道が遥か向こうの道からズズーンと登場。

三重県警の警護もスゴい。

大入道は、江戸時代後期の1805年に製作されたと言われ、身の丈は4.5m、伸び縮みする首の長さが2.7m、高さ1.8mの山車に立ち、全高は9m。からくり人形としては日本最大とされています。

その由来は何と、当時の町衆がオバケの仮装行列を四日市祭に奉納したのが始まりなんだとか(実際、山車には妖怪や鬼を思わせる彫刻が施されている)。昨今人気のハロウィンを200年前にもう先取りしていたとは、江戸時代の町衆恐るべし。キテレツかっ!

公道からいよいよアーケードにも進撃。もうデカ過ぎて、照明に引っかかりそうになるのよ。

山車に乗っている人と比べると改めてその大きさが実感できます(巨神兵に乗るナウシカかよっ!)。やっぱりデカ過ぎて、90度曲がる方向転換も大変なのよ。

なお、大入道の操作は中に入った人形師6人が太鼓や銅鑼(どら)の音に合わせて行います。

アーケードを抜けたところの広場前で、首を伸ばす演技を披露。首が伸びるだけでなく白目を向いたり、舌を出して人間を小馬鹿にする(!?)ギミックまで仕込まれています。キテレツかっ!

広場の後は諏訪神社に到着。この後、クライマックスの奉納演技となります。何気に法被の柄がかわいい。

今回の四日市祭、いかがでしたか?現在、日本全国に分布する山車の数は約5,000と言われ、その中で現存するからくり山車はわずか300台。その多くは中部地方に残されているそうです。そしてこの大入道こそ、当時のからくり技術の粋を極めし存在といえるのかもしれません。

四日市祭は、毎年10月第一週の土日に開催。また大入道は、毎年8月の大四日市まつり(郷土の文化財と伝統芸能の日)にも登場します。ぜひとも四日市を訪れ、実際にその目でデカさを体感してみては?

今回のお食事ジャパン

今回のオマケ。四日市で食したいソウルフードと言えば、トンテキ。トンテキは昭和30年代の四日市生まれ。ソテーされた厚切り・短冊状の豚肉に黒っぽい色の味濃いソースが絡み、にんにくが添えられ、付け合わせに千切りキャベツがついてくるガッツリ系フード。

中華料理店・ラーメン店・居酒屋・洋食店、様々なジャンルの店で提供され、店によって味付けが異なるというのも興味深い。今回は駅の西口すぐのラーメン屋「トンテキ屋 ちゃん」でいただきました。

作

また、三重で有名な日本酒と言えば、而今と作。今回は四日市商店街のアーケード内にある「別邸花火 おにかい」にて、作のプレミアム酒「作 槐山一滴水」(純米大吟醸、山田錦、グラスで何と1800円!)をセレクト。気高く上品な味わいと心地よい余韻を併せ持つ珠玉の一杯でした。

いいねを押してこの記事を応援しよう!
この記事を書いた人
オマツリジャパン オフィシャルライター
奇祭ハンター、美酒ナビゲーター。「毎月奇祭」を目標に奇祭旅を行い、お祭りやお酒の情報を挙げています。こけしや人形に感化されがちな特異体質。今までに50近くの奇祭を巡り、500種類以上の日本酒を飲酒。祭りがないときは大体、酒飲んでます。花束を投げないほうの天狗です。

あわせて読みたい記事