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戦国時代最終盤の鉢形城の攻防戦を再現する「寄居北条まつり」
埼玉県北西部の寄居町は、戦国時代には小田原城を本拠とする北条家の北関東支配の拠点となっていました。荒川に沿って鉢形城が築かれていました。天守閣や櫓は全くありませんが、城の縄張りが残り往時の面影を偲ばせています。鉢形城では1590年、豊臣秀吉による小田原征伐の際に、壮絶な合戦が繰り広げられました。「寄居北条まつり」は毎年5月中旬に、鉢形城での最後の合戦の様子をリアルに再現します。2019年は5月19日(日)に開催されました。
「寄居北条まつり」の当日には、鎧を身に纏った人が街中に溢れ、戦国時代にタイムスリップしたような錯覚に襲われます。
寄居の街並みを戦国時代の風景に変える武者隊パレード
12:45前後に武者隊パレードが始まります。寄居町の本町交差点から、正喜橋通りを経由して玉淀河原まで武者行列が練り歩きます。
武者隊パレードの会場では、和太鼓や中国舞踊のイベントも行われます。
「寄居北条まつり」のメイン会場は荒川沿いの玉淀河原です。
寄居の街をパレードした武者隊が続々とメイン会場の玉淀河原に現れます。
豊臣秀吉の大軍と向き合い騒然の攻防戦が繰り広げられた鉢形城
13:00前後に武者隊が玉淀河原に集結すると、名将たちがステージに登壇し勝鬨をあげるとセレモニーです。
先ず、陣中に伝令が到着し書状が読み上げられます。そして、三献の儀が執り行われ、いざ出陣です。
戦国時代には、北条氏康の五男と伝わる北条氏邦が鉢形城を居城としていました。小田原北条氏を征伐するために豊臣秀吉が鉢形城攻めを命じたのは、前田利家、上杉景勝、島田利正、真田昌幸などの名将です。約5万の大軍を相手に、北條氏邦はわずか3,500人余りの兵で約1か月にわたり攻防戦を繰り広げたと伝わります。
攻防戦では武者隊の衝突ばかりでなく、名将の一騎打ちも演じられます。
玉淀河原の水際には幾つもの大砲が設置され、攻防戦の最中には何度も轟音を響かせ、煙をまき上げます。
埼玉県各地からご当地グルメを携えて食の陣に参陣する露店
玉淀河原では戦国時代の武者の死闘がリアルに再現されますが、河原に隣接する広場では食の陣が開催されます。埼玉県各地からご当地グルメを携えて参陣する露店が軒を連ねます。県内のご当地グルメが勢揃いして、自慢の味を競い合います。バラエティーが極めて豊富なので、お好みの味にきっと出会うことでしょう。
「寄居北条まつり」は、戦国時代に小田原北条家の北関東支配の拠点となっていた鉢形城での攻防戦がリアルに再現されます。豊臣秀吉の大軍を迎えながら、鉢形城主の北條氏邦はわずかな兵で約1か月にわたり死闘を広げたと伝わります。大砲が轟音を響かせる中での合戦には迫力が満ち溢れます。